“殺し”は、アマチュア。
“ミッション”は、妻の復讐――
最近かなーりなんもせずにぼーっとするのが好きで困る。
いや、基本的に全くなにもしないことはできないので昔買った本を読んだり好きなゲームを再プレイしたりなのだが、ブログに書けるようなことはしてないんだなこれが。
……いやいや、本当は本とか数十冊単位で一気に読んでしまうからいちいち書くのもなー、と日和っているだけだったりもする。えっちゃら動かんとな。
■あらすじ
CIA分析官チャーリーは愛する妻との平穏な日々を過していたが、妻が仕事でロンドンに訪れた際に無差別テロで殺されたことによりその日々は終わりを告げる。
持ち前の技術により防犯カメラと当時の音声を元にテロリストの素性を明らかにするチャーリーだったが、CIA幹部のムーアはそれを相手にしない。とある情報提供者からムーアが書類を改竄し、自爆テロと見せかけたドローン攻撃をしていることを掴んでいたチャーリーはそのネタを使って交渉し、妻を殺した犯人に復讐するため自身に特殊スパイとしての教育を要求する。
■感想

僕の部屋のホワイトボードに2ヶ月以上貼りながらずっと公開日を楽しみにしていたのですが、公開日には行けずに一週間遅れて観てきた。行けて良かった……ここに罠があるとも知らずに。
僕は基本的に映画館では字幕で観る派なのですが、コナンの上映が始まったこともあり吹替版は消えてた。字幕も1枠しかなかった。いくらコナンが人気でも4スクリーンも取るとか、強者すぎだろうよぅ。吹替で観て坂本真綾さんボイスの妻を失うという心にクる感覚を味わいたかった。いや、僕はマゾではないよ。
初っ端からシンプルかつセンスの良さを感じるタイトル表記でわっくわくしていましたが、妻が亡くなるまでは結構早い。チャーリーの悲しみと怒りはラブ・リーガルを思い出したね。
CIA幹部のムーアのヤバいファイルを見つけてしまい、同僚からも「俺らは分析官。分析するだけだ」と言われて目を瞑るはずが、自分の仕事部屋にはムーアがいる。バレた?と焦る中で連れて行かれるCIA長官室。ドキドキ中に伝えられたのは妻の死。そして妻が殺された時の防犯カメラ映像。悲劇というのは準備を許さず襲ってくる。
チャーリーは深い悲しみと怒りで犯人を特定する。これは怖かったね。今の技術の高さは分かっているが、肉声一つでも残せば足がつく。用心して声を出さずとも、映像一つで特定されるんだ。昔からハカーキャラは怖いと決まっている。
その情報を得てもムーアが動かないのはテロリストと繋がっているから。チャーリーはその証拠を突きつけ、ついでに自分が死ねば公表されるように仕掛けて特殊スパイとしての教育を望んだ。
ここで自分の想像と違っていたのは、チャーリーvsテロリストではなく、vsCIAだな。チャーリー教育中に他のCIA分析官たちでチャーリーが本当に公表できる仕掛けを持っているのか探っていく。
CIAの訓練教官としてムーアの命令に忠実なヘンダーソンがチャーリーを教育するが、チャーリーにスパイとしての才能はなし。人は殺せない。だが、爆弾とかなら教えればちゃちゃっと作れちゃうインテリの怖ろしさよ。
ムーアの方でチャーリーの言がハッタリであると掴んだとき、ヘンダーソンに殺せと命令が下る。だが、チャーリーはもういない。必要な教育と偽造パスポートを得てチャーリーは居場所が判明している一人の元へ向かっていた。
チャーリーの演技はけして上手くなく手口もスパイとしてはお粗末だが、確実にこなしていく様子が面白かったな。一人目のテロリスト女子に情けをかけたら腕力でひっくり返されたり、追ってきたヘンダーソンにマジビビリしたりね。
メモ帳を持って行くのを忘れたのでちゃんとメモれていないが、ここで今回のお気に入りに行こう。
一人目を偶然にも殺して携帯を奪ったが、その携帯の位置情報でヘンダーソンに居場所がバレてしまう。出入り口を塞がれたバーのトイレであたふたした後でヘンダーソンに向き合った時の会話。以前に復讐の成功率は五分五分と言われたについてチャーリーは言う。
「それは俺の得意分野を考慮したか?」
なんだこれ格好よ死するわ。ちょっと台詞のニュアンスがちがっていたらすまんな。得意分野でトイレ爆発させて逃げていくのはめっちゃ良かったよなー。本当に格好いいわ。
その後はインクワラインという、チャーリーのチャット相手でありムーアの秘密を掴んだ相手を頼るが、まさかの女性だった。私が本を渡す、が僕的にピークである。
次の相手は番宣でも代替的に殺されるプールのシーンである。ここは番宣で知っているせいもあり感動はありませんでしたが、インテリが2人になると強い。ここでもヘンダーソンがいるが、ムーアを不審に思ったCIA長官が別のCIAを送り込んでいて、ヘンダーソンとの肉弾戦に。これ、俺がよく知るCIA映画だ! ヘンダーソンが勝ちますが、撃たれてしまって退場。
ここのヘンダーソンはどっちだったんだろうな。チャーリーに擁護的でもあるし仕事に感情を入れるような人でもないだろうしで、チャーリーが後に友と呼ぶのもあって切ない。
復讐相手はあと2人。プールの男をSNSの投稿から特定していて本当に怖いのだが、ムーア率いるCIAの方もチャーリーのチャット履歴からインクワラインの存在を掴んで襲撃してきていた。鳥の警報は絶対発動すると思った。
この襲撃でインクワラインを失うが、チャーリーはインクワラインが繋いでくれていた2人目の男の元へ。おそらく、自分の顔データを防犯カメラに映る他人に貼ることでCIAの目眩ましをして殺しに行くのだが、この辺りの説明はちゃんとしてほしかった。あともっと代替的に騙していくのかと思ったけど、チャーリーは基本地味に殺すので爆弾を使って情報だけ得ると自爆してもらう。
さあ、これで最後だ。
最後の1人の潜伏先に行くと、CIA本部でチャーリーと話していたスパイと出会う。彼はチャーリーに命を救われた過去があり、今度はチャーリーを救うために来ていた。ここで辞めるなら逃げられる。こいつとの関係も言葉だけなので推測しかできないのがつらい。どれだけ本気なのかとか相手もムーアの手先かとか考える暇もなくチャーリーは断り、最後の男を探っていると後ろから襲われる。カメラアングルが後方に行くと絶対に殴られるよねー。
最終戦も地味に堅実に行く。
そのプログラムは俺が作ったが来るが、その凄さが全体的に強調されないので拍子抜けで終わってしまう。復讐を終えたチャーリーだが、ムーアの告白者として守られると言っても殺しているから最後のフライトで殺されると思ったがそんなことはなかった。ヘンダーソンが生きてて再会できただけでハッピーエンドではあるが、いろいろ分からんことが多くてパンフを買いに行く。
ここで、最大の罠。
俺が観に行った日はコナンの上映開始日だった。
物販コーナーは常に長蛇の列。ちょっと待とうか、トイレにでも行こう。その間にコナンの上映が終わり物販に人が増える。
……うむ、諦めたよ。並ぼうにも最後尾ここじゃないです状態だと並ぶ気力もなくなっちまうのだよ。
アマチュア
原題 The Amateur
配給 ディズニー
公開日 2025年4月11日