2011年03月24日

花嫁は夜汽車に消える



 真犯人はほかにいる!!


 碧の軌跡の予告ムービーを見た。
 ……やべぇ、エリィとティオのとこでトキメいたw もうこの、絶望的なシーンを見るとわくわくしてしまうクセをどうにかしたいぜ。
 

・花嫁は天使のごとく
 結婚式場でアルバイトをしていた亜由美と聡子は偶然、花婿が胴上げから落とされる場面に出くわしてしまう。明らかに故意のそれについて殿永に相談するのだが、それだけでは証拠にはならないと言われてしまう。
 胴上げから落ちたことから寝たきりの花婿の元を尋ねると、何者かに強引につれていかれそうになっていた花嫁・亜里をドン・ファンが助けたことから、花婿の会社と亜里が社長息子に言い寄られていたことを知らされる。
 その後、胴上げに加わった男が殺されて……。


 久々花嫁シリーズ。
 胴上げに加わっていた男たちが死んでいくのと会社に隠された秘密がなかなか面白かったのだが、どうしてこう会社のトップは無能ばかりなのか。

 花婿を襲った悲劇の裏にはバカ息子のわがままだけでなく、自分のプライドを守るためための打算があった。
 昇格という餌に踊らされる男たちと、自らのため見切りをつけ、そして想いを貫く女たち。いやはや、女は強し強し。

 では、本日のお気に入りはここで。胴上げが故意のものだと殿永に主張する亜由美に、母・清美が後押しをするところ。
 

「殿永さん」
 と、母、清美が言った。「このアホな亜由美だけでなく、聡子ちゃんまでがこういうのは、やはり事実だと思います」
「お母さん! 『アホ』とは何よ!」
「でも利口とは言えないでしょ」


 ……く、久々に塚川家なのにキレがない、だと?
 今回の二作は亜由美たちはフォローな立場なのでそのせいかと。その証拠に専務夫人は格好良いのだぜ!



・花嫁は夜汽車に消える
 番組プロデューサーが昔のニュースフィルムに映っていた花嫁を見て、彼女を探せとスタッフの片岡と杏子に命じるのだが、その花嫁は片岡の子どもの頃にいなくなった母だった。
 一方、亜由美は殿永と食事に行く前に立ち寄った孤独死した老女の家へ。そこの大家から託された日記を読み、三十年前のとある事件の真相を知り、無実の受刑者のため本当の犯人を捕まえるために奔走する。


 あらすじ書いてて、食事に行く前に死体を見るという軽いノリに亜由美のすごさを感じる今日この頃。
 いや、ちょっと省いているけどノリは一緒なんだぜ。

 この話は、片岡の母・小夜子が書いた結婚生活に関する日記から三十年前の事件の無実が明かされ、そして不可解な有罪の謎が浮かび上がることから始まる。

 この三十年前の事件について簡単にまとめると、
 ・小夜子、結婚相手を捨ててケンと結ばれる。
 ・ケンは小夜子を追う際に社長を刺していた。
 ・何故か社長夫人が逮捕。
 ・自白して上告もしないと発表される。

 この裏には家族の黒い念とお金が関わってくるのですが、もう警察こういうことされるとどうすればいいのか分からなくなるよ。
 だからこそ、殿永さんがきっぱりと否定したところには救われた。身内だからって罪は隠していいものじゃない。見つかった時がハンパないですもん。

 なかなか面白かったのだが、最後の大団円は出来過ぎてる気がした。
 すぐ駆けつけられるとか世界が狭すぎるだろw


花嫁は夜汽車に消える (ジョイ・ノベルス) [新書] / 赤川 次郎 (著); 実業之日本社 (刊)
花嫁は夜汽車に消える
赤川 次郎 (著);
posted by SuZuhara at 23:50| Comment(0) | ミステリ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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