「――ユウヤ・ブリッジス! 私のことを好きになっていいわよ!」
GWひゃっほうっ! ……と言っても予定なんかないですけどね、はい。
最近、どうしようもないほどの飢えを感じていたりする。ゲームしたいけど、買いたいと思っていないゲームを無理しても満たされないことは明白で、かと言ってゲーム以外の休日の使用方法を知らないしw
まずいな、仕事が安定してきたら自分の在り方が不安定になってるよ!
・あらすじ
カムチャッカでの一件後、各国による戦術機対人戦戦闘・ブルーフラッグが行われることになる。ユウヤは統一中華戦線の
崔亦菲(ツイ・イーフェイ)にからまれることになり、彼女の強引さに調子を狂わせられる。また、アメリカ軍インフィニティーズの参戦により因縁のあるレオンや元彼女であり現レオンの恋人であるシャロンと再会し、考え方が変わったユウヤの周辺はめまぐるしく変化していく。
一方、XFJ計画とユウヤへの想いで揺れる唯衣は前回の一件以降ユウヤと会いづらくなっていたが、ステラの助言とイーフェイというライバルの出現から一歩踏み出すことになる。
・感想
引き続きマブラヴ感想。
唯衣の可愛さとクリスカの変化に驚かされる一冊でしたが、やっぱり私が好きなのはステラだな。こいつはいい女ですよ。
え、イーフェイ? はは、良くも悪くも空気の読めない女性はちょっと勘弁だぜ。
さて、物語は前回一件から。
BETA戦ばかりだったこともあり、今回は対人戦ばかり。
各国の戦術機の能力を競うブルー・フラッグが開催されるが、それにはユウヤたちの知らないところでXFJ計画の命運がかかっていた。要するに、他国共同開発の結果が出せなければ計画は中止ということ。
唯衣としては何としても阻止したいところだが、それはそれとしてユウヤへの想いが日々募っていくw 一人、ユウヤの名前を呟いて悦に浸るとか、男っ気のない武家の娘が恋に落ちると破壊力が凄すぎるww
肝心のユウヤさんですが、今回で私が認識できただけでも三人の女性から思われている。
唯衣は周囲の誰もが知っているほどのベタ惚れ状態に。
クリスカはまだ自身の気持ちを理解できていないようだがイーニャと自分の間にユウヤの存在を認めてしまうほどに。
イーフェイは自分とユウヤの共通点と自分に勝ったという実力から、持ち前の強引さを持って迫ってくるほどに。
そのどれもに気づかないユウヤ。鈍感は主人公補正の弊害とも言える機能だが同情はしない。だって、タリサまで少なからず好きっぽいし!
物語の中心は変わったユウヤと変わった周囲。
自分のことを日系米国人と言えるほど考えが変わったユウヤに、イーフェイを筆頭に様々な人物がやってくる。レオンとかね。でも彼らに対しては詳しくは次巻以降なのが残念だ。
不知火・弐型の二番機が搬入されての中華戦はなかなか面白かったのだが、個人的にイーフェイが好きになれないのがきつい。唯衣との恋の鞘当ても、所々エロいのと彼女の予測不能な言動にはユウヤが疲れる気持ちがよく分かってしまうのだ。予想外のことが大好きな私だが、基本Sなせいかペースが掴めないのは癪に障るらしい。
今回は中華戦と人間関係がメインで、次回は米国対中華戦。唯衣姫が恋のために一歩一歩進み始めたところなので、イーフェイには辛辣ながらも邪魔すんなと言いたいが、クリスカがどう動くかも気になる。ま、一番はユウヤとレオンの確執なのだがね。
では、今回お気に入りシーンへ。
唯衣の気持ちを知っているからこそ、諭すように踏み出すことを応援するステラとの会話。ステラはユウヤと上手く呼べない唯衣を抱きしめて、ユウヤを思う気持ちが大切なものであることを伝える。
「人を護れるのは……人の想いを護れるのは、その思いの大切さを知っている“人”だけだから……」
唯衣は何も言わず素直に頷いた。するりとステラの腕が解ける。
「……忘れないで、唯衣。私はあなたの味方よ」
ステラは肩目を瞑ってゆっくりと敬礼した。
ああ、いい女だなと感じた瞬間。
何度も言うが私の女性に対する評価基準は賢いことの一点であり、ステラのでしゃばりすぎないフォローというのは絶妙だと思う。唯衣がユウヤに会うのを戸惑っていれば機会を与え、自分の感情に戸惑っていれば背中を押してやる。それも、どちらも最終決定権は唯衣に託したままで。
本当にいい女だな。こんな彼女がセコンドについているんだから、唯衣姫には頑張ってもらわないとw
マブラヴ オルタネイティヴ トータル・イクリプス 5 蠱主の細瓮
吉宗 鋼紀
エンターブレイン (2011/10/29)