2012年11月28日

台風の目の少女たち



嵐の一夜は、少女たちに<特別な>世界を覗かせる……。


 70冊の本を持ってえっちゃらほっちゃら歩いていたら両肩がブレイクしたw やべぇ、どうしよう。もう若くないとかそんなこと言っていられるレベルじゃねぇww
 どうしてこうなったのか? こんな肩じゃゲーム出来ないじゃん!
いや、ちょっと待て。手は動くのだ肩を上げなければいい。いいじゃないか、いける、いけるぞ!!
 ……とまぁ、自分に言い聞かせながら現実から目を逸らしています。


■あらすじ
 ある田舎町に大型台風が接近する。駆け落ち予定や不倫など、秘密を抱えた人々が避難してきた体育館で殺人事件が起こる。


■感想
 ……ちょっ、あらすじ手抜きじゃないって! 思い出しながら書いた結果、これが一番だと思ったんだ! ちょっと前に読んだからって細部を忘れているわけじゃな――はい、ごめんなさい。

 さて、内容ですが、今回はキャラクターを取り上げない方向で。んー、主人公って人はいないと思うんだ。自分では遠距離恋愛中だと思っていたが、都会で彼氏を奪われていた安奈が主人公なのでしょうが、都会娘である雅美の方が主人公っぽいよな。いや、この子はどっちかって言うとイケメン。でも、イケメン魂はザビ子にしか使わない。

 駆け落ちしようとしていた安奈の母親や不倫相手とともに体育館に避難してイチャイチャする父親――それで安奈は捨てられるとか、生きろ。あとは妻の尻に敷かれる女たらしや少女キラーとか脅す女とか人殺しを決意した警官とか。
 もう、おまえらみんな台風に集中しろよw だって、この台風半端ないんだぞ。最後には避難しなきゃ死ぬレベルなのに。

 様々な思惑が飛び交う体育館ですが、酒屋親子は可哀そうだったな。あとは同情に値しない。娘のことで怒る父親も裏では少女食っているとか、どう同情しろと? 脅す女もそう。脅すという行為を行う時、なぜ窮鼠は噛みついてくることを肝に銘じないのか。

 台風のせいで体育館が危ういと知って皆で非難しますが、警官の決断は正しいと思う。こいつだけはダメだ。
 結果的に沢山の人が死ぬことになりましたが、これはどう言えばいいのだろうか。雨降って地固まるというが、この固まり方に希望はないだろうよ。せめて、雅美だけは幸せそうで良かった。え、安奈? 家族には希望が見えませんがあいつは強く生きていくよw

 では、この辺でお気に入りシーンへ。
 お気に入りシーンはないのですが、少女キラーである安奈の友人の父親が「娘の初体験の相手を知っている」と言って脅す女・古田のシーンで、彼女の去り際の言葉を上げておこう。


「そうそう、娘さんのお相手を知っていると言ったのは嘘です。――娘さんを責める資格はありまして?」


 うわ、これは殺そうと思うわw
 この女はいろいろとやらかしているので報いを受けますが、そんなの待てねぇ、私でも殺そうと思うもの。ま、父親の方も酷いんだがな。悪いこととは知りつつ少女の処女を買っていたんだから。
 田舎怖いなー。でも都会はもっと怖い。あれ、どこで生きてこう? やっぱり引きこもるしかないのか。




台風の目の少女たち
赤川 次郎
角川春樹事務所 (2012/3/15)
posted by SuZuhara at 07:00| ミステリ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする