「ああ。後は任せてもう眠れ……クソ親父」
基本的に自分でルールを決めてしまってそれをルーチンワークとするのが好きです。だから、このブログの最初は本の帯に書かれている言葉を書くと決めているのですが、気に入らないと勝手に本文から持ってくる。
今回の帯は『ソーマ(アラガミ)の一撃が感応種(アラガミ)を討つ』だったのですが、なんか違う気がするんだ。違ってないのになんでかなー。
■あらすじ
クレイドルとなりアリサとともにサテライト建設中の拠点へと来たソーマはそこでウコンバサラの襲撃を受ける。以前に戦ったことのあったソーマが指揮を執り返り討ちにするが、感応種であるイエン・ツィーの出現に神機が使えなくなりソーマとアリサは重傷を負ってしまう。
意識を失った中でソーマが思い出したのは神機使いとなってから今までに至る道であり、思い出の過程で知った父の想いに自分がこれからすべきことを決めて立ち上げる。
■感想
発売日に買ったけど読んでなかった――といつもどおりの理由で後回しになっていたGE2ソーマ小説です。
GEマガジンで初めの方を読んでアリサが可愛いなとなってゲームでイエン・ツィーを根絶やしにして、一冊の本になるならそれから読めばいいかと読んでませんでした。
いかんいかん、やっぱり買えばそれで満足してやがるな僕は。
GEマガジンの感想でも書いたけど、初めのアリサのユウへのデレっぷりは可愛い。あ、ユウさんは出てきませんよ。欧州へ行ってます。もう帰って来ないんじゃなかろうか、アニメを待とうな。ちょっと怖かったりしてるけど楽しみにしてるからアニメ!
大人になったからか、それともソーマとアリサという真面目組なせいか赤乱雲等の難しい話もしていますが、シュンやカレルが出てくるとアリサの胸とジーナの胸の話をしたり、ソーマはモテモテだったりとほんわかする話もありますが、すぐにアラガミ襲撃で戦闘へ。
GEの戦闘を文字で説明するのって難しいな。読んでいてすんなりと想像が出来たのですごいなと思いましたが、イエン・ツィーがアリサを襲撃するところは何度読んでも怒りがやばいw
くそっ、リーダーはなんで欧州になんか行きやがったのか。いや、神機が動かないからここにユウさんがいてもどうしようもないけれど、私はこのクレイドルになって元第一部隊がバラバラで動いているのが好きじゃないのかもしれないなー。
ソーマも神機が動かずに意識を失ってしまうのだが、神機使いとしての初陣を思い出す。
ヨハンに連れられてリンドウたちのいる第一部隊に入ってロシア派兵する話だが、小さな身体で戦うソーマの姿は格好いいですな。それに負けない大人組のツバキさんとリンドウさんも。うーむ、ツバキさん恋しいな。
この任務にはちょっとした裏があって、ヨハンに弱みかなにかを掴まれていた一緒に来たヴィヨンによって融合炉施設でなにかが行われていたようだが、そこでたくさんの犠牲者を出した後でヴィヨンの婚約者に婚約指輪をあげるとか、なかなかにハードな初陣だった模様です。
そして次はリンドウさんの事件へ。
アリサの錯乱から閉じ込められたリンドウに背を向けて撤退するシーンですが、この辺りは無印をやりこんだものにはキツイですな。
無印は完全にソーマ主人公と言っても過言ではないが、死神と呼ばれ戦友のリンドウさんを助けられなかった時ソーマさんもつらかったのか、と。
いや、ソーマのことを「もう一人の弟」と言ったツバキさんの方がグッと来たな。バーストでのリンドウ生存の可能性をサカキ博士とツバキさんに伝えて、サクヤからツバキさんが嬉しそうだったと聞いた時は俺も嬉しかったなー。
ここからはユウも出てきますが、ユウは掴めない人だな。優しく当たり障りのない印象ですが、ソーマがシオのことでヨハンに嘘をつき切れないと悟ると自分で本当を交えて隠しながら報告するとか、シオの存在のことを気づくとか鋭いところは素晴らしい。
なぜかここでのアリサが明後日方向に向いているのか、ソーマが恋をしていると聞いて「私って言われても困る」とかコウタとそう言えば腹が減ったと話しながら装甲車に戻るとか、私の知らない一面をよく見せてくれますが、ゲーム通りなので私の軽いトラウマとなったサクヤとの逃避行もしてくれる。
もうリーダーのお嫁さんでいいよなと思っているほど慕ってくれたのに、あっさりサクヤと行ってしまうから初めは振られたのかと思ってたw
バーストがあって良かった。怒りますからね、って言われなかったらこんなにアリサのこと好きになってなかったんじゃないかな。
どうでもいいことで脱線しましたが、特異点探しの特務からシオとの出会い、エイジス島での最終決戦の走馬灯を経てソーマは改めて父の想いを知る。
なぜか裸のソーマにジャケットを差し出すヨハンというシュールな光景だが、父の想いを引き継いだソーマは別れを告げて、イエン・ツィーをカレルたちと協力して倒す。
そしてアリサの傷の手当てをしながらアリサに研究職に着くという自分なりのけじめを告げる。
最後は宝探しとしてユウとサクヤを欠いた第一部隊によるヨハンがソーマのために残したシャンパン探しになるが、ジュースの下りを思うとすれ違っていたけどヨハンパパがソーマを思っていたことが分かってよかった。
面白かったです、GE2ソーマ小説。
ちょいと文章がくどいところもあるが、ソーマスキーさんはもちろん無印スキーさんにもオススメ。2だけしかやっていないという人には是非1もやってから読んでほしいですな。これから入っちゃうとコウタとかの葛藤がさらっと流されちゃうし、そのままバーストに入れないから勿体ないぜ。
そういやGE2はしばらくやっていないな。
ジュリウスとまだ向き合えないのにエリナの可愛さがヤバくて、俺の本命のアリサはブラッド隊長がリーダーじゃないので振り向いてくれないという悪循環にはまっているのだw
不思議なことにGE2は女主で、GE2RBは男主でやるのが楽しいです。
では、今回のお気に入り。
シオのお食事に出かけた時、ソーマも一緒に食べようと自分の中のアラガミを指摘されて怒ってしまうんだが、それでもシオはたどたどしい言葉で想いを口にする。その時のソーマさんを。
にもかかわらず、憎むべき相手は覚えたての言葉でたどたどしく精一杯、なにかを伝えようとしている。
こんな自分に会えてうれしかったと言う。殺すことしか知らぬ自分よりシオの方がよっぽど人間らしく思え、ソーマは打ちひしがれた。
バーストOPでシオは月にいたのでいずれは取り戻せると思いたいのですが、神機を手に月を見上げているソーマを見るこの先はどうなるのかなと考える。
月に行くだけの技術はこの世界にはないでしょうが、農業するって言い出したりするからなー。ロケットとか作りだしたらどうしようなw
GOD EATER 2 moonlight mile
箕田貞利(著),片桐いくみ(イラスト)
KADOKAWA/アスキー・メディアワークス (2014/2/8)
ラベル:GOD EATER