2015年04月21日

冴えない彼女の育てかた 5



「多分、霞ヶ丘先輩の求めてる答えと全然違う方向に行っちゃいました」


 Fate/GOのサーヴァント・ジャンヌのサンプルボイスUが「マスター」を「リーダー」に変えたらアリサじゃないかと思ったら中の人が一緒だったw
 春から夏になっちゃって残念ですが、これはもうジャンヌのマスターになるっきゃないな! でも、新セイバーのサンプルボイスVも捨てがたい。でも個人的ドストライクなのはシールダーだったりする。
 ……ふむ、夏まで悩むっきゃないか。その前に携帯買い換えなきゃいかんけども。


■あらすじ
 霞ヶ丘詩羽によるシナリオが完成したが、彼女は倫也に全く別のもう一つのエンディングを渡してどちらかを選べと選択を迫る。
 そして伊織からはジャンルの被せてきた同人ゲームの製作を伝えられて勝負することになってしまうのだが、同時に霞詩子のシナリオについて忠告もされる。
 一人悩む倫也に加藤はまずはゲームを形にすることを提案をして二人と美知留たちバンドメンバーの力を借りてなんとか形にして、文化祭当日倫也は選択の答えを告げることになる。


■感想
 アニメが終わってから追い詰められてなかったので普通に本棚に置きっぱなしだったよ冴えカノ5巻。
 相変わらず加藤は可愛いのですが、ゲームの方はまだ予約していませぬ。うん、だってあんまり加藤以外に興味がないんだよなー。次点が先輩なんだが、エロそうで苦手だしな。

 さて、今回はシナリオ完成おめでとうから倫也と先輩がデートに行くところから物語は始まる。
 ……いや、もっと最初は英梨々と先輩、美知留による口喧嘩。そして加藤に逃げる倫也とフラットに回避する加藤の話もあるがその辺りは割愛。
 今回もストーカー英梨々がいますが、加藤も誘ってストーキングです。先輩が微妙に加藤を牽制しててこの関係はなんなのか分かりませんが、デートの最後に先輩は倫也に爆弾を押しつける。

 それはゲームのもう一つの可能性。
 巡璃がヒロインの伝奇ゲーではなく、前世の妹・瑠璃がヒロインの輪廻転生悲恋ゲーか。
 ふむ、どっちも読みたい。アニメで見たけど、柏木エリの巡璃超可愛いよね。是非実際にやらせてください。

 どっちのシナリオも素晴らしくて倫也には決められないんだけど、伊織が出海イラストで同じく冬コミでゲームを出すと宣戦布告をして、霞詩子なら負けない宣言もしてくる。
 それが分からなくて、どっちのシナリオがいいかも分からなくて悩みに悩むことになるのだが、ちらちらと倫也の様子を見に来る先輩の姿に加藤は2つのシナリオの隠された意味を知る。

 これは本来であればもうちょっと先で分かるんだけど、瑠璃は恋するメトロノームのヒロイン・沙由佳であり、霞ヶ丘詩羽そのものだった。
 だから、自分が選ばれるなら――倫也が瑠璃シナリオを好きだと言ってくれるならという想いがあるのだが、決めかねていたことから加藤と徹夜でゲームとして動くように調整してシナリオを動かしてみた倫也の結論はクソゲーだった。

 小説としては最高。
 だけど、ゲームとしてはクソゲー。

 ああ、分かるなー。
 選択肢とかあってないようなとかいうレベルじゃないんだ。どれを選んでも一緒とか、三つあるなら三つとも選びたいと思わせるようなものじゃなきゃつまらない。
 どうあがいてもどうにもできないのかもしれないけれども、違う道だって進んでみたいじゃないか。私は未だに初代ポケモンでロケット団に誘われておきながら入れなかったことが悲しくてたまらない。ロケット団に入ってサカキさんの右腕になりたかった。

 脱線しましたが、要するに小説として完成しすぎていてつまらなくなっていたということ。メインがすごすぎてサブヒロインルートにも魅力がなくなっていた。
 だから倫也が出した結論はリテイク。
 どっちを選ぶもない。どっちも組み入れる。巡璃も瑠璃も二人とも好きで、どっちかだけでなく二人とも存在して主人公を取り合うようなトゥルーエンドを3つも用意して。

 ここからは先輩との地獄のリテイクですが、ここに至るまでの加藤の気配りには惚れる。倫也の選択を先輩が勘違いしないように動いていたりして、もう正妻としかいえないのではないでしょうか。

 最後は文化祭のキャンプファイヤーで加藤と、そして先輩と踊るところで終わりなのですが、作業的にも女子力的にも英梨々が大分追い詰められているので次は英梨々回かな?
 うーむ、でも最後の様子を見ると嫌な予感がするぜ。

 では、今回のお気に入り。
 加藤に2つのシナリオで悩む倫也の様子を探りをいれているシーンで、加藤が変にオタク知識かぶれしてしまったのでずれているようにも思えるのだが、先輩は肝心なことは口に出ず、それを受けて加藤は言う。


「それってわたし、軽く見られてるのか重く見られてるのか微妙なとこですね」
「……私にも読めないんだけどね、そこのところ」


 つまり、瑠璃シナリオに込めた意味についてなんだけど、結局は加藤だけが真相に気づく。だからこそ、倫也にいち早く回答を求めた加藤の気持ちとかあああと気になるのだが、早くから加藤を警戒している先輩とのやり取りは面白いなー。
 だからこそ、加藤に完全に気を許している英梨々とのトライアングルっぷりが楽しみで、ちょっと胃が痛いんだけどなw





冴えない彼女の育てかた 5
丸戸 史明(著),深崎 暮人(イラスト)
富士見書房 (2013/11/20))
ラベル:冴えカノ
posted by SuZuhara at 22:09| ライトノベル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする