「加藤、お前さ、本当に……
『blessing software』のこと、好きでいてくれたんだなぁ……っ!」
GEの5周年記念設定資料集のサンプルを見ましたが、アラガミのページめっちゃ見たいな! 人物ページのサンプルが毎度安定のシエルさんでしたが、もうジュリウスのせいでブラッドがギャグにしか見えないのが困りものである。
資料集、見たい気持ちはあるんだけど、GE関連本はいろいろと重複しちゃうから買わないだろうなー。
■あらすじ
冬コミでの同人ゲーム発売を目指していた倫也たちだが、倫也の独断によって冬コミでの販売を断念した。
だが、冬の一件で倫也と英梨々との長年の断絶は解消されてお互いに自然に話すことができるようになったのだが、「許せない」と言っていた加藤とだけは今までのように話すことができずにいた。同時に絵師としての英梨々も書けなくなってしまっていた。
どちらにも強く出られない倫也だったが、本当に作りたかったゲームの企画書を作り、まず初めに加藤を誘うことで自分がこのメンバーでやりたかったゲーム作りを再確認するのだが、下準備が整って改めてメンバーの勧誘に卒業してしまう霞ヶ丘先輩の向かうと先輩ともう一人のもとには既に他の話が来てしまっていた。
■感想
やー、ついに冴カノ本編の最新刊です。
表紙は美人すぎる加藤ですが、嫌な予感がひしひし。初めの口絵の加藤とか、本当に美人すぎてやばい。
物語は冬コミ後の、何もかも上手くいってるかのような日常から。
英梨々と一緒に登校して、途中で先輩が合流したりしてわいわいがやがやと楽しい日常ですが、どこかが違う。
うん、加藤がおかしい。フラットなのは変わらないんだけど、始業ギリギリにやってきて終業直後に帰ってしまう彼女に、倫也はどう考えても避けられていた。
けれどもどうにもできない中、サークルにもある問題が浮上していた。
委託販売したソフトが一瞬で捌け、追加発注が来るという嬉しい事態。初期の絵のパッケージは嫌だという英梨々がリニューアルパッケージを描き下ろすことになっていたんだけれども、そのパッケージ絵がなかなか上がって来ないこと。
前回の極限状態で書けるようになった絵を、英梨々は倫也の隣という満たされた状況じゃ描けなくなっていたのだ。
けれども、倫也は英梨々に無理強いすることはできなくて、ゆっくりでいい、なんなら描かなくてもいいとしか言えなかった。
そうしている間に先輩は新シリーズを発売させていて、倫也はまたこのサークルでゲームを作りたいと伝えるが、柏木エリと組みたいことを伝え、そして倫也が英梨々にだけ過保護でクリエーターとして殺してしまっていることを指摘される。
雪の降るバレンタインは最悪な日になったが、後日以前のファミレスで加藤の姿を見つけていた。
サークルのことで話し合いたいというメールを送り、倫也からのメールをフラットに三十分も見続けてくれる姿に倫也は一から
企画書を書き始める。
自分たちのゲームをプレイして泣いて、そしてこのゲームの隅々に加藤がいることを理解する。
ネットの評価は絵とシナリオばかりだったから気づかなかったけれども、システムには不満の声が上がってなんかなくて、加藤は最高の裏方だったことを改めて思い知る。
ああ、やばい。
加藤強すぎるだろうよ。ゲームとかやってるとさ、結果的にシナリオが酷いとか言うことはできるけれど、一番最初に目につくのはシステムなんだよね。
やりやすいか、分かりやすいか。この琴線に触れられなければ最悪どんなに他が良くても投げる理由になるからなー。物語の花形がシナリオと絵だとしても、システム次第で死んでしまうことだってあり得る。でも、システムが目立ちすぎてもいけないんだ。最高の裏方でなくてはいけない。
ま、これは一方的な消費者の戯言ですが、要するに加藤の仕事っぷりは最高だなってわけですよ!
倫也は徹夜で書き上げた企画書を持って加藤の逃げ道を塞いで二人っきりでのミーティングに入るわけだが、いいなこの初めの頃のような一方的な倫也のトークにドン引き加藤がw
「……正気?」「もちろん本気だとも!」の件とかww
英梨々や先輩ばかりに任せるのではなく、倫也がシナリオの八割を書いて新規イラストレーターをスカウトして今度こそ僕の考えた最強のギャルゲーを作る。
しかし、これは倫也だけの企画じゃなくて加藤もサークル副代表として参加してもらい、今まで以上にサポートしてサークルを背負ってほしいという話をするんですが、加藤はいまいち反応が悪い。
それは次も加藤をヒロインにすることを英梨々には言ったのかということを心配していて、え? これ、え!?
ど直球で倫也がもしかして嫉妬してるのかともっと面白い感じで聞いてくれますが、加藤は否定します。
しかし、その三点リーダの長さは図星なんじゃないかなって思うわけだよ俺は! そうなったら俺得ですから!!
けれども、お遊びはここまで。
倫也はずっと謝れずにいた冬コミでの出来事を謝罪してそこで加藤が泣いてしまうんだ。本当にサークルのことを大切に思っていた加藤だからこそ、普通の人たちと一緒にいるより楽しかったと言ってくれて、勢いで倫也のうちに泊まっちゃってめんどくさい彼女みたいになってしまうんだよ!
ああ、なんて俺得なんだろうかこの巻は。
しかし、幸福にも長くは浸っていられない。
加藤と一緒に直した企画書を手に先輩の元に向かうが、既に紅坂赤音のゲーム企画に先輩も英梨々も引き抜かれていたから。
クリエーターとしてゲーム企画に乗った二人に倫也は抜け殻になりますが、あの一年前の坂でショートボブの加藤が待っていてくれた。
まるであの日の再現のように、二人でサークルの再出発を決めた。
先輩と英梨々の旅立ちの日に新幹線出発前にやってきた倫也は二人を気持ちよく見送る。
そして、この前の段階で加藤とぎくしゃくしてしまった英梨々は倫也と加藤との絆として加藤が倫也に上げた眼鏡を欲しがり、そして先輩は普通に倫也にちっすしていたwww
ここのイラスト三連続には笑わせていただきましたw
最後は新年度の倫也と加藤。
美知留は編入しようとして失敗したのでいませんが、加藤は眼鏡のことを納得してはいないようで、倫也は思い切ってとコンタクトデビューしています。
そして、新入生に出海を迎えてサークルは新たな活動を再開するわけですが、波乱のクラス替え。
加藤と倫也のクラスが別になり、倫也は英梨々と同じクラスになった……っ。
いやー、次が楽しみですね。
現在進行形でGSを読んでいる途中だったりしますが、新刊が発売したらすぐに読みます。
やっと追いついた甲斐があったな!
では、今回のお気に入りへ。
今回も先輩のとあるシーンにしようと思ったんですが、お前どんだけ先輩好きやねんと言われたら困るので、今回はこの巻で一番重要だと思われるシーンを。
加藤を説得した最後、今まで積りに積もった鬱憤を晴らすかのように喋る加藤は最後に見逃せないことを指摘する。それは、次のゲームの仮タイトルだった。
「あと、タイトル案の『冴えない彼女(ヒロイン)』って何かな? 今までさんざんキャラ死んでるとか言われてたけど、まさかタイトルにまで使われるとは思わなかったよ」
「いいい嫌ならやめますから!」
ここでタイトルが使われるとはなー。
使い方には脱帽ですが、ここまでくるといよいよ後半戦って感じがしますね。
これからどうなるか、本当に楽しみだー!
冴えない彼女の育てかた7
丸戸 史明(著),深崎 暮人 (イラスト)
KADOKAWA/富士見書房 (2014/12/20)
ラベル:冴えカノ