「そのときは諦めて。運が悪かったと思ってさ」
所謂マリッジブルーなるものはなったことにもなる言われもないのですが、ゲームの発売日前はそんな状態になります私は。
つまりあれだ、買うべきか買わぬべきかと悩むわけです。
それが現在のP4Dに対する私の気持ちだったりします。いや、すごい楽しみなんだけど、元々原曲好きだからリミックスPVばっかり見ていたら別に買わなくてもいいんじゃないかと思いだして……でもP4はやりたいから、別に限定版じゃなくてもほらお金厳しいしと考え続け、そしていろいろあってやっぱり限定版買おうとなる、ゲーム発売まで2〜3週間はこんな感じの不安定さで僕は生きています。
■あらすじ
香子に連れられて高級レストランにやってきていた由利子と旭子の花園学園の名物三人組はそこで女性が連れの男性にナイフで襲われるという騒動に遭遇したのだが、次の日その女性が怪我で休みになった担任の代わりの新人教師・暁であることを知る。
その後、香子の別荘に行くことになった三人と由利子の妹・真由子は別荘の管理人である千恵の姿が見えず、胸を刺されて庭に埋められていた。
命は取りとめた千恵だったが入院先に殺し屋が現れたりと執拗に犯人につけ狙われ、三人プラス一人は犯人を捕まえるためにとある芝居を打つ。
■感想
ひーさびさに赤川さん小説です。
悪魔シリーズはちょこちょこ読んでいるはずなのですが、案の定どこを読んでとか把握できていないので、基本、手に取って知らなかったら読み続けるスタイルだったりする。
さて、いつもどおりに香子のお嬢様っぷりの恩恵を受けていた由利子たちはレストランで、「ここまお金は私が払うわ」と女性が言った瞬間に怒った男性がナイフで脅してきたという奇妙な事件に遭遇する。
うん、俺も変だと思ったけれどここでは突っ込まないよ。
すぐに担任としてやってくるのでそれまでのつなぎと思ってくれればいい。
男の方が警察から脱走していたって問題なしだっていうんだから怪しさ満点ですがね!
しかし、三人にとっても大した興味の対象ではないのか、妹・真由子も加えて香子の別荘まできていた。
その途中で管理人・千恵の恋人という市川を車で拾って別荘に向かうと千恵がおらず、部屋には血が残されていた。
そして、肝心の千恵は重症のまま庭に埋められていたのだ。
命は取りとめるのですが、三人は他には千恵は死んだと言い、状況を見るわけですが、市川が千恵は死んだと誰かに報告していた。やっぱりっ、リア充なんか存在しなかったんや!
だが、依頼者の方は慎重で、死体を確認できなかったことから殺し屋を送り込む。
だが、香子だってなにもしないわけではない。由利子を入院させるからなw
嫌な予感は当たるもので病院からは由利子と真由子以外いなくなり、そして警護の警察官は殺されてしまっていた。
由利子の気転と香子のヘリでなんとか助かりますが、病院を移した先でも千恵は狙われ女装した警官ではなく、看護師が怪我をおってしまったりしますが、こういう展開って絶対恋愛に発展するんだよなこんちくしょうめっ!
暁先生と千恵さんが腹違いの姉妹だったりといろんなことが分かりますが、調べている間に三人がいるとされる別荘が燃やされてしまう。
そこで三人が死んだことにして葬式を行い、犯人の目星をつけることに。もう、本当に大人顔負けな女子高生だよ。
途中、真由子が市川に恋をしてしまって拉致されたりとかしてしまいますが、犯人は暁先生でした。人は美しい時に死ぬのが一番という教祖のような存在になっていたのだ。男性に裏切られたことがあり、結婚すると女性は汚れると思っていたらしく腹違いの妹を汚れる前に思ってしまったというわけです。
理由はちょいとなんだかなーですが、二転三転してもがっちり掴めない犯人像というのは面白かったです。
では、今回のお気に入りへ。
今回は自分たちが死んだことにして捜査を進めると決断した香子の言葉を聞いた由利子と旭子の反応を。
「これはただごとではございません」
「そうだよね」
と、由利子が肯く。「私たち――学校、サボることになるよ」
「私、嬉しい」
俺も嬉しいw
って、瞬時にそんなことを判断するんじゃない!
他にも葬式の写真にケチをつけたりといろいろありますが、こういう女子高生だからの反応は素晴らしいですなー。
やさしすぎる悪魔
赤川 次郎
光文社(2011/12/8)
ラベル:赤川次郎