2015年06月21日

ソウル・サクリファイス デルタ


 どうか次の世界でも、私達の救いとなって欲しい。
 例え世界が終わったとしても、それだけは忘れないで。



 ちょいとパソコンに触れていなかったのですが、いつの間にかたくさんのゲーム情報が出ていましたなー。公開されたうたわれるもの2のOPを見ましたが、やっぱりベナウィとクロウが出るとテンション上がるな! 戦闘では専ら使ってなかったけれどもw
 しかし、なぜかあまり新作ゲームには興味が持てていなかったりする。やはり時代はPS4ってことで買った方がいいのかもしれない。
 P5発売までには決断しよう。


■あらすじ
 世界を支配する魔法使い・マーリンへの生贄として捕らわれた主人公は生贄になる瞬間を待つ牢の中で喋る魔術書・リブロムと出会う。
 リブロムに誘われるまま、リブロムに書かれたとある魔法使いの手記を読み、その内容を追体験することによってマーリンを打倒するための力をつけていくのだが、追体験の過程で世界の真実を知ることになる。


■感想
 世界の真実云々は締めに困った時には最適な言葉だろ思います。はい、今回もあらすじ困りましたのです。
 ひっさびさに手に取ったの今回のゲームはソウサクデルタです。ソウサク発売時に文献とかが楽しくてめっちゃやりたかったんですが、なんかいろいろあって買わなかったんですよね。デルタが出た時にソフトは買っていたのですが、既に体験版でやった序盤でニミュエを失ったショックが大きすぎたのかもしれない。
 ニミュエは救済できないし、魔術師は右腕のニミュエの感情におかしくなってしまうしで、そんなことより文献を読もうぜとなってしまっていた気がする。

 そんなこんなでゲームの整理をしていた時に、あれ? これやってなくないと思いだして再開したというわけです。
 めっちゃ面白かったので、もっとちゃんとやっておけばよかったなー。
 なんだかんだで古いゲームになってしまったのですが、えっちゃら行きましょうか。

 世界は魔法使いマーリンによって支配され、生き残った人間は魔物たちによってマーリンへの生贄として捕らえられて牢に入れられていた。
 生贄としての順番が巡って来た男はリブロムの追体験によって得た魔法で抗うが結局はダメで、リブロムは主人公の元へとやってくる。
 喋る魔術書・リブロム。何て言うんだっけ、あの人の皮で作った云々な魔術書は。リブロムはどっちかって言うと皮を剥いだあとの人間みたいな感じで、グロいけど嫌悪感はなかったかな。
 ……まあ、大学時代にアートだと言って自身の皮を脱ぎ捨てた女性を見た私が言っても説得力はないがな。あの人は不思議な人だったなー。

 リブロムはグロくないけれども、内容は結構グロいので文献とか読むときは苦手な人は注意。オーガとかシンデレラの話が好きです。
 そんなリブロムに記されたとある魔法使いの日記を読むことで追体験をすることになるのですが、このペースで行くと相変わらず長くなるのでちゃかちゃか行きます。

 初めは魔術師として、魔術師たちの組織・アヴァロンへの入団試験から。コンビを組んで二人に一人しか受からないこの試験で日記の書き手はニミュエと組むことになる。
 殺すぞ、と何かと怖ろしいことばかり口にする女性ですが、殺戮衝動を持て余していてどうしようもない時に日記の書き手が背中を擦ったことから相棒として認識されるようになる。
 そして、試験の最後、どちらかを生贄にするという最後の戦いでニミュエを殺すことになる。

 初めてやった体験版の時はどうしても殺せなくて救済してしまったのですが、この過去は書き換えることはできない。
 アヴァロンでは生贄は絶対であり、日記の書き手は右腕にニミュエを取り込み、その殺戮衝動まで受け継いでしまうことになる。

 アヴァロンの魔術師となった書き手は、生贄絶対のアヴァロンに真っ向から対立する組織、全てを救済をするサンクチュアリの指導者・ゴルロイスを暗殺するように命じられる。
 そしてサンクチュアリの入団試験でエレインと、また女性と組むことになり否が応でもニミュエのことを思い出しながら、エレインを見捨てて、生贄にして進むか否かの選択を迫られる。
 それに生贄にしないで乗り切ると、ネタばらし。エレインが亡き兄の意志と名を継いだゴルロイスであり、書き手の目的のことも分かっていたと。
 ニミュエとダブらせた時から書き手にエレインを殺すことは不可能で、エレインも書き手を気に入ったことから魔法使い殺しのモルドレットへと話は繋がっていくのですが、いやーこの二人は好きだな。

 次はレッドフードとの邂逅。
 幻惑魔法の使い手レッドフードにニミュエの幻惑、殺戮衝動等をどうにかできないかと接触をはかるのですが、彼女はレッドフードでも三代目で魔物となった魔法使いとして有名なのは彼女の祖母だと言う。
 そして幻惑魔法もエキスパートなのではなく、赤闇のリンゴを使った時だけ、特別な幻惑が使えるというだけらしい。
 もうこのさ、赤闇のリンゴの作り方とかもうドストライクすぎてやばいんだが! 前にも書いたかもしれないけれど、私にとっての魔術とか魔法というのは人体を代償にするものという印象があるからさ、片目を種にしてとか震えそうだった。
 ……まぁ、だからこそ後のターリアの「赤闇のリンゴは十分手に入った」的な発言には怒りしか抱かなかったが。

 三代目レッドフードことメイジーと初代退治をした後で、メイジーの幻惑で現れた聖杯に書き手は試されることになりますが、それはアヴァロンでもサンクチュアリでもない第三の組織、予言者グリムの言葉を信じ、世界は繰り返すという永劫回帰を止めようする集団・グリム教団への資格を試したものだった。
 合格を貰うが書き手はそれを断る。だって、聖杯が本物だったなら耐えられなかった。再びニミュエに会えるのであれば、きっとメイジーを生贄に捧げていた。

 自分の幻惑が効かなかったことに雪辱を誓うメイジーとは一時お別れ。
 そしてお分かりだろうが、私はメイジーがめっちゃ好きだ。早くまた会いたいなと思ったら、マジかよこんなことってアリかよっ!

 他にもガウェインやランスロットたちの話もありますが、ちょいと割愛してマーリンへ。
 数年後、予知能力があるというマーリンに世界が終わる原因となるであろうニミュエの殺戮衝動を持った書き手は出会うことになる。
 マーリンは不老不死だが生贄を得ないと急速に老化しまう身体を持っていてお互いまともな身体に戻ること熱望していた。

 けれど、マーリンの相棒を自称するモルガン・ル・フェにちょっかいを出される旅の最中、彼がかつて魔術師マーリンを生贄に取り込みその右腕に宿したことで自身をマーリンだと思い込んでいるモルガンの夫だということが分かる。
 そして書き手がモルガンを母のように感じていたのは、ニミュエが夫を失ったモルガンが悲しみや寂しさ等を分かち合うために聖杯で生み出した分身であったから。

 モルガンを生贄にしてマーリンはそれを知ってしまうのだが、ここでのモルガンとニミュエの行動が一致しすぎてつらい。最後の瞬間まで祈っていたとか、モルガンにとって夫である名もなき魔法使いは最愛で、ニミュエにとっても書き手が掛け替えのない相棒だったということを痛感させられてしまうじゃないか。

 マーリンを助けるために書き手はマーリンの元に向かいますが、大切な相棒だと告げた途端に現れる聖杯。
 聖杯は探すものではなく、代償として捧げられるものさえあれば現れるものだった。
 それからは殺し合いである。書き手にマーリンは殺せないが、倒れる度にマーリンの不老不死の血を飲まされた書き手は何度も挑んだ。そして、肉塊となった時にはマーリンを止めることのできる人物が現れることを願い、本に身体を変えていた。
 それが、ジェフリー・リブロムの物語。

 主人公はリブロムを生贄に取り込み、在りし日のリブロムの姿でマーリンに挑む。
 マーリンは簡単なのですが、ドラゴン戦で供物の回復とかできないのは辛かったな。供物そんなに強くなかったから苦戦しましたなー。

 マーリンを生贄にするか救済するかの二択を迫られますが、こういう時に限って運命は選択できない。日寄らせねぇよってことか。
 私の選択は救済でした。物語的にどっちがとか考えたんですが、やっぱりニミュエは救済できなかったから縁があった人間をこれ以上殺したくはなかったんですよ。
 うん、結果バッドエンドっぽかったですけどね。結局永遠に戦っては救済して、二代目リブロムとなった主人公が読んでくれる人間を待ち続けるという感じで。

 だが、デルタだからまだ終わらない。
 新しい章が追加されてグリム教団によるアヴァロンの総裁・ペンドラゴンの誘拐が起きる。実行犯はレッドフード。メイジーキターっ!
 メイジーにペンドラゴンの行方を聞いたリブロムはそこでグリムの代表・ターリアと出会い、アヴァロンの刺客によりメイジーとペンドラゴンの交換を持ちかけられる。グリムとの接触経験のある書き手を疑い後をつけられ、メイジーは捕まってしまったらしい。てめぇ、メイジーにソリッドブックみたいなことしたら泣くからな! 俺が泣いちゃうからな!

 ターリアは交渉を拒絶。赤闇のリンゴは手に入ったからもういらないもーんと、そんな風には言わないけれどもメイジーを切り捨てる。
 ぷっちんしてしまった私とリブロムはメイジーを助けるために動こうとすると、ボケじじいかと思われたペンドラゴンによってその場を離脱する。
 ペンドラゴンは拉致されたのではない。グリムの動向を探るために拉致に身を任せただけ。

 グリムがペンドラゴンを狙うのは魔法大全のため。
 マーリンによって世界は大変なことになっており、三首脳会談が行われて、グリムによってマーリン以外の人間を幻惑にかけて保管しましょうよというものだった。
 必要なものはレッドフードの赤闇のリンゴと魔法大全にある魔法を拡散させる魔法というわけだ。
 一方、魔法大全なんてものは存在せず、ペンドラゴンこそがその知識の器だった。先代ペンドラゴンを生贄にすることで膨大な知識を受け継ぐために新しいことを覚えることができないのだ。
 いやもう、このブラックさ本当に好きだなー!

 ペンドラゴンを返してメイジーを取り戻し、メイジーはそこで書き手がジェフリー・リブロムと知る。感謝の仕方が分からないメイジー可愛いなw
 世界は壊れ作り直される。永劫回帰する中で以前の世界のリブロムの言葉だけが残っており、これから起きること全ては予言されていた。グリム教団にとっての予言者こそがリブロムだったというわけだ。
 魔物の末裔として迫害されていたメイジーはリブロムの「これからは、オマエの物語だ」という言葉で救われたのだという。
 それでなくても初めて名前を教えた人なんだから、きっとこの後のメイジーとの文通とか最高だなって思うわけですよ俺は!
 ま、絶対シリアスな内容で俺得じゃないだろうけどな!

 マーリン戦の前にターリアが幻惑を発動させてしまい、幻惑世界に来てしまいます。そこでペンドラゴンに出会いますが、ここは右腕にいる死者も現れる世界。マーリンに挑み、瀕死になったペンドラゴンをターリアが生贄にして魔法大全を奪っていた。
 ターリアもね、名も無き魔法使いと出会い、幼心に恋をして、姉を本気で愛していた弟を生贄にしたりしながらも、マーリンとなってしまった男が果たせなかった理想を果たそうとした人なんですが、リブロムの隣にニミュエが立っている以上、負ける気なんかしなかった。
 幻惑世界での再会。勝った後の二度目の別れは辛すぎたが、重ねてくれた手にはぐっと来た。

 目を覚ますとメイジーがいた。ごめんなさい浮気じゃないんですニミュエは友人として好きなだけです、と私の気などスルーで行きますが、メイジーの目にね聖杯が見えていたんだ。
 そして、それを破壊することが正しい道だとメイジーは気づいてしまう。
 ここからはvs神戦ですが、ここでメイジーが離脱する。
 神の一撃から庇おうとしたリブロムをメイジーは突き放し、引き裂かれた。

 うん、もう号泣。
 マーリンが神を引きつけてくれている間、メイジーが死ぬまで傍にいることしかできない。
 メイジーは生贄を拒絶した。だって、彼女は自分に聖杯が見えたわけを知っていた。
「――ニミュエ」と、リブロムが幻惑から覚める前に呟いた名を聞いてしまい、メイジーはリブロムが思ってやまない相棒の存在を深く意識してしまったんだろうな。
 アナタにとって私はただの知り合いでも、特別な一人になりたかった。右腕に宿ってしまったら嫉妬とかでぐちゃぐちゃな感情がアナタにバレてしまうのが嫌だった。右腕にはいないけれども、たまには私のことを思い出してほしい。
 そんなことが赤ずきんのワガママで分かりますが、それの気持ちが全部こもった「せめて傍にいて」だったんだろう。
 あ、ああ……救済できないんですか? いいじゃないか、少女の初恋がもうちょっとくらい報われたって。頼むから、どうにかしてくれ。メイジーを無理矢理生贄にしてどんな風に嫉妬していたとか聞き出したいとか思ってしまう俺を本当にどうにかしてくれ。
 でもきっと、そんなことしても右腕の声に初めはにやにやして、けれどももう触れることも言葉を届けることもできないことに途方に暮れてしまうんだろうけど。

 最後はマーリンと共に神たちと戦い、その後は体内に神を抑え込んだマーリンと主人公の戦いです。
 いや、でもね、ゴッドマーリン表記が全部持っていったわw デビルマンみたいとか思ってたらこれだよっ!
 そしてゴッドドラゴン戦を経て、またも選択です。あ、ゴッドドラゴンは前回と逆で弱かったです。供物切れもせずに圧倒言う間でした。やべ、強くしすぎたということか。

 最後の選択もやっぱり救済にしました。
 生贄にしても終わる気がしなくて。だから、「誰かを犠牲にして続く世界なんてロクなもんじゃない」とリブロムが言ってくれた時は嬉しかったなー。

 今回のエンディングは前よりも救いがある終わりで良かった。メイジーがいない時点で僕は救われないんですがね……。
 EDのサンクチュアリでのゴルロイスとモルドレット話も感動したな。ゴルロイスの元から去ったと思われたモルドレッドは彼女の危機に魔法使い殺しに戻る。
 光は汚れてはいけない、と心臓を代償にしたエクスカリバーを使って彼は自分の光を守ったんだから。

 やー、面白かったですソウサクデルタ!
 あとはまだ要請録が終わっていませんが、ちまちまとやっていきます。
 メイジーが好きすぎますが、他の仲間たちも好きです。戦闘中に「さすが私の相棒」とか「私が認めただけはある」とかうろ覚えですが言われてしまうとみんなリブロム大好きやなと思って楽しかったですが、これ女性主人公でやったらどうなるんでしょうな。男前すぎてしまうんではなかろうか。
 いや、今の関係が好きだからやらないけど。

 主力が槍魔法だったので所属は主にサンクチュアリでしたが、アヴァロンが一番使いやすいと感じました。グリムの報酬が完全に運は辛すぎるし。
 槍と隼、後は遠距離用の爆弾と金属片、回復って感じでした。
 突進とか召喚は性に合わず、剣も拳も使いにくかったのでこれに落ちつきました。効率はあんまりよくないですが解体がしやすいので十分です。解体はどんなゲームでも楽しーなーっ!

 では、今回のお気に入りへ。もう十分以上に書きすぎたぜ。
 メイジーのことはどこを抜き出しても私が泣いてしまうので、今回はゴルロイスの前に聖杯が現れたシーンから。
 モルドレッドを失い、魔物と化していた信者と二人の時に聖杯は現れた。仲間を取り戻したいのであれば捧げろ、と。
 ゴルロイスは聖杯を前にモルドレッドの言葉を思い出した。


「世界が終わったとしても、そのままで――」
 モルドレッドの言葉が、ゴルロイスの背中を押す。
「この杯に、私の願いは叶えられない」
 “誰かを犠牲にするような世界”を変えたいから――


 あまり出番はなかったけれども、この二人は大好きです。
 恋愛とかそういう感情は関係なく、モルドレッドの忠誠心が良かった。
 理想に生きるエレインも、挫けそうになりながらも貫いた彼女の信念も本当に大好きだなー。






SOUL SACRIFICE DELTA
ソニー・コンピュータエンタテインメント(2014/3/6)
posted by SuZuhara at 15:10| ゲーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする