さようなら。
初めて恋した私の飛空士さん――…
やー、今年はてんでだめなのか、今年二度目の38℃超えのかぜっぴきです。今は胃が痛いかな。
ま、具合が悪くても暇が潰れるわけじゃないので今期のアニメを一通り見ましたが、オーバーロードが面白いですな。人間との戦闘が楽しみだ。
GEアニメは思った以上に特殊な雰囲気でしたが、戦闘シーンはやはりスローか。OPは「Over the clouds」が良かったなー。歌詞が作品の雰囲気に合っていて大好きだったんだ。あとアニメのレンカの鎖骨への力の入り方は異常だと思うw
■あらすじ
ファナを無事に送り届けたシャルルだったが、迎えに来た飛空艇にシャルルが乗り込まないことでシャルルとファナは望まぬ形で別れることになってしまう。
だが、それをよしとしなかったシャルルはサンタクルスでファナの元に戻り、最後の別れのために空を舞う。
■感想
ひゃー、感想を書いてなかったとある飛空士の追憶最終巻。
個人的に思い入れの強い巻なのですが、えっちゃら行きましょう。
一緒に飛空艇に乗るとファナは言うのだが、飛空艇のお偉方にとってシャルルはいてはならない人間だった。
だって、ファナを連れて帰還するのは特務艦隊と同型の船であり、名もなき飛空士なんてヒーローはいらないのだから。
別れ際、ちょろっと抱き合ってしまうのですが、そこを見た偉い人が怒っちゃって無理矢理ファナを連れて行ってしまうのですが、シャルルはペスタドとかいろいろあって感覚的に麻痺してしまい動けなくなってしまうんだ。
だが、動けるようになってからシャルルは戻る。
ファナにお別れを言うために。
ファナはファナでシャルルに酷いことを言ったことでぷんぷん怒っているのですが、戻って来たシャルルに威厳を身に着けてお別れのために外に出る。
そこで、シャルルとサンタ・クルスの舞いを見た。
報酬の金子を空に撒いた、特別な空を。
そこから先は誰にも分からない。
この話は物語になっていて、一人の少年が二人の話を知ることになる。本の〆ではきちんと最後は語られていないが、その本の題名はとある飛空士の追憶と書かれていた。
次は短編「8月の面影」。
幼い頃に好きだった親戚のお姉さんが結婚するためにやってきた町で体験する失恋と約束の話。
この軌道塔って新海誠作品を思い出すな。『雲のむこう、約束の場所』がたまらなく好きです僕は。
最後の短編は「ひとかどのまちかど」。
地球人と異星人が集まる喫茶店でアルバイトをすることになった少女がそこで同級生の少年の知らない一面と夢について知る話。
この短編がめっちゃ好きですな! こう、恋愛未満なんだけどほんわかしてて、異星人のお客さんも最後まで豊乃が来るのを待っていたりとか、ああもうそこにはどうやったら行けますか?
というわけで、馬鹿なことに時間がかかりましたがとある飛空士の追憶漫画版読了です。最後の短編は思った以上にいいもので嬉しい限りでした。
地球侵略の方はもう大分読めていませんが、また機会を見て再開したいものですなー。
では、ここらで今回のお気に入りへ。
ファナとの別れの舞の後、シャルルは過去に空に憧れていたことを思い出す。そして、今自由に空が飛べることを。
きれいな空で生きていけるなら、他には何もいらないと思ったんだ。
だから、行こう。
こう、ロスカラのライさんを思い出すね。未練はある。だから後悔はない、みたいな。
大切なものは一つで十分だ。それは欲しくてたまらない宝物だけれども仕方がない……ん、これじゃコゼットの方が近いか。
とある飛空士への追憶 4
小川 麻衣子(著),犬村 小六 (原著)
小学館 (2011/9/12)
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