「不安も悩みもザックに詰めて、私の一歩で世界はひろがる――」
ここ最近満たされない感覚に苦しんでいたのですが、まずいのは私的にこういう期間が続くと全部放り投げてしまう性格だということを自分が分かりきっているからだったりする。
大掃除をするのは主義じゃないのに掃除して、机と本棚とパソコンしかない部屋になってしまった。
……うーむ、まずいな。早いとこ切り替えないと。
■あらすじ
日ノ岡ほむらは探検部に入り、魔法使い見習いとして活動し始めたのだが、二度目の虚惑星(ステラ)へと向かったミッションで拠点をオオカミと人間の子どもに襲われてしまう。
負傷し連れ攫われた部長・御陵真世の後を追い、ほむらは東野巧とともに未踏破の地域を進んでいく。
■感想
珍しく有言実行してファイヤーガール1巻の下巻を読んだ。有言も口にしなくとも実行しないのが私だったりするのでとても珍しい。
さて、前回から大分空いてしまったのでざっくり振り返ると上巻ではほむらが探検部に入るまで、そして初めての虚惑星探索を終えたところで終わったところでした。
今回も初めの方はほむらの魔法訓練とか面白いのですが、二度目の探検で状況はシリアスな方向になっていく。
自分たちの拠点につくと、そこは荒らされていた。
整理しているとそこに仕掛けてあった魔法にほむらが引っかかり、それを庇った真世が負傷してしまう。
そして、そのままオオカミと少女が襲いかかってくる。
東野がなんとか応戦しますが、負傷した真世を奪われてしまう。
ここで少女の腕輪が地球のガラガラを細工したものだったことからほむらは緊急離脱を拒否し、真世と少女の追跡に向かう。
未踏破の地帯への進行、しかもほむらは見習い。
クマにあったりらーくしかたり一筋縄ではいかないが、悲観的な状況なのに悲観的にならないのはほむらの性格様々ですなー。ほむらのことめっちゃ好きだな。
なんとかオオカミたちの拠点に辿り着きますが、そこにいた和服の姫君に見つかり、泥棒として迎撃されてしまう。
この姫――スバル姫は虚惑星人なのですが、オオカミといた少女――鈴蘭は天狗隠し、こっちでいう神隠しにあって虚惑星にやってきた誘拐されて行方不明になった少女だった。
盗人として追われながらなんとか真世と合流したほむらだったが、姫に追いつめられてしまう。ほむらの魔法以上の腕を持っていて一度はなんとか相殺できたとは言え、本気を出した姫の前では太刀打ちはできない。
東野と離れてしまったのだが、真世はほむらをつれて金中離脱を決行。
……この調子でまた長いので端折っていきますが、東野と鈴蘭――エリちゃんの救出のために隣の日吉高校の上狛たちに助けを求めて、上狛と多賀、そしてほむらが再び虚惑星へ行くことに。
真世が怪我と過去の緊急離脱の経験からダウンしてしまったのだが、この辺はちょっと触れにくいな。真世がどんな人なのかまだ分かりきってないんだよね。稲荷先輩もまだ名前しか分んないしなー。
上狛先輩たちと再び虚惑星入りですが、このひよこー先輩たち格好いいな。私は元々BUNBUNさんの絵が好きで、やっぱり黒ポリが好きだからマナガを思わせる多賀先輩、そして狂戦士と吟遊詩人のコンビはいいな。
狂戦士化して強くなった多賀を上狛先輩が強化し、そしてバードの歌で指示してする。おお、このパーティに入りたい。ひよこーがいい。
救出作戦に襲ってくるオオカミたちと多賀先輩が戦っていたのですが、姫によって操られた東野と戦うことになってしまう。
なんとか東野を無力化できても洗脳が解けたわけじゃない。ほむらが姫と向き合うことになりますが、天狗隠しにあった地球人を父に持つ姫の事情もいろいろありますが、ここでほむらと姫の魔術戦は燃えたな!
もうブーストできる精霊石はない。呪文詠唱時間もない。だけども、必要なのはイメージだけ。
……くそぅ、もっと戦闘シーン見たいぜ。
その後、天狗隠しにあった姫の父親、その実弟の子孫にあたる真世先輩と出会い、鈴蘭は地球に帰ることになる。
そして、地球に戻って鈴蘭――エリちゃんと実の母親との再会。
このシーンを読んでいた時は止まらない勢いで読んでいましたが、ちょっと時間を置いたせいなのか、なかなか説明が入り組んでいて私の理解し切れていない感がすごく悔しいな。
だからこそなのか、ほむらと九条が友達になれたことの方がすっごく嬉しいや。
面白かったです、ファイヤーガール。
おとぎ話の語りのような文体が特徴的で、世界観が深くて濃い。一応、全巻買っているけれども最後までついて行けるかが心配ですがが。
では、この辺でお気に入りへいきましょうか。
今回は探索に行く前にほむらが上狛先輩と電話でした会話から。
この後探索について、九条と友達になることについて真剣な話もしますが、犬を飼っている上狛先輩に何か飼ったらどうかと聞かれた時の話がどうにも私の心に響いて仕方なかったんだ。コアラがいい、手間がかからないだろうナマケモノがいいと言うほむらに先輩は言う。
『そこまでいくと飼うよりも、飼われたいって感じだなー。うちで飼うかー?』
「お願いします。前向きに是非。三食昼寝パケ放題つきで」
私もお願いしたいw
ほむらとの会話は小気味が良すぎて気持ちいいんですよね。何気ない会話が楽しすぎて困る。
ファイヤーガール 1 虚惑星の魔法使い 下巻
星空めてお BUNBUN
TYPE-MOON BOOKS (2015/12/10)
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