2016年07月30日

モンタギューおじさんの怖い話



「よかろう、エドガー。はじめよう」


 ここ最近ゲームばかりしていたのはストレスが溜まっていたからでしょうが、勢い余ってさくっとPS4買いました。
 い、いや、元々ペルソナ5のために買う気だったんだけど、なんか発売間近に買おうとして売り切れてたら嫌だなぁと、もう買っちまうか、とさくっと。
 でも、今これ以上ゲームし続けて生活に異常来すとまずいじゃないか。しかし、フリープレイの三國無双をやって結局周りが見えなくなる。
 ……ふむ、本気で人としてまずいかもしれない。


■あらすじ
 森を抜けた先にあるモンタギューおじさんの家にエドガーは話を聞きに行く。
 家の中なのに暗いおじさんの家にはいわく付きの品がいっぱいで、エドガーは怖がりながらもおじさんに話をせがんでいく。


■感想
 以前に読んだ『10の奇妙な話』のイラストが好きだなと思い、イラストのデイヴィッド・ロバーツさんの作品が見たくて買ってみた。
 児童書の分類に入るのかな? 平仮名の多さにちょっと読みにくかったけど、子どもの頃に図書室で見つけてたら全巻読破していただろうくらいには好きです。はい、大好きですこういうブラックなの。

 物語はエドガーがモンタギューおじさんの家に行き、その家にある品々の話を聞いていく連作短編。
 おじさんの家のイメージはアダムスファミリーの家ですな。あそこもどうしようもなく不安と恐怖のある家なので。

 今回も全部書くと長くなってしまうので好きな話だけ紹介すると、「ベンチ飾り」と「額ぶち」。

 ベンチ飾りの方は、商人が持っていたベンチ飾りに心を奪われてしまったトーマス。売らないと言う商人の手からなんとか手に入れようと盗もうとしたところ、商人に捕まってしまう。
 だが、商人は怒るわけでもなく謝罪する。来るとしたら父親の方だと思った。商人もベンチ飾りに心を奪われて前の持ち主を殺して手に入れたのだが、これは呪いのアイテムだった。

 殺せ殺せと呪われたアイテムからの声が聞こえ、家族の中傷をわめいてトーマスの心を蝕んでいく。
 両手で耳を塞いでもそれは止まらなくて、目につく人々を殺せと迫って来る。
 捨てることはできない。家族が大切ならば離れろ、と助言して逃げて行った商人に対して全てはあいつのせいだと唆されてトーマスは斧を握る。

 額ぶちは母親が買ってきた額縁のなかにある少女の写真になんでも三つだけなら願いを叶えてあげると言われたクリスティーナ。
 メイドに放っておいてほしいと口を滑らせれば、メイドの不法滞在がバレて警察に捕まる。お金持ちになりたいと願えば、祖母が死んで遺産が入る。自分だけの部屋がほしいと言えば、姉が死ぬ。
 わぁお、これ願っちゃいけない奴だ。望みを結果的にだけ叶える奴だ。

 もう三つ叶えたという写真の少女だったが、全てが終わり警察が迎えに来たのはクリスティーナだった。
 メイドのことをチクったのも、祖母を階段から突き落としたのも、枕を押しつけて姉を窒息させたのも全てクリスティーナだったのだ。
 違う自分じゃない、写真の少女のせいだと叫ぶクリスティーナだったが、母が買ってきたのは金の額縁の鏡だったという話。

 こんな呪いのアイテムがあるモンタギューおじさんについては最後に明かされる。
 おじさんは罪を犯し、それを子どもに押しつけて殺してしまったことから次々と悲劇的な死を迎えた子どもたちがやってくるようになった。そして、自分の話をした後に記念品をおいていく。
 それがモンタギューおじさんの家だ。おじさんしかいないのに誰かの気配がするのは全てその子どもたちだった。

 怖いもの見たさだったエドガーは本物に触れ、そしてそれらが自分を求めていることを知り、嫌がっていた退屈な日常を求めて家に帰るのだった。

 うん、面白かった。
 最近ホラー映画とかよく見るんだけど、化け物だギャーな怖さよりも踏み間違えたら出会ってしまった怖さの方が好きです。
 ものすっごい怖いというわけではないが、読んでいて楽しかったです。

 では、ここらで今回のお気に入りへ。
 「剪定」より目が見えない老婆の家にリンゴを盗みに入ったサイモンはいつの間にか自分が気になっていた。つまり、魔女だったんだ。
 リンゴの木になったサイモンに老婆・タロウばあさんは言う。


「さあて」タロウばあさんは言って、手にした植木バサミの反った刃をひらいたりとじたりしながら、開いたほうの手を枝から小枝へ、サイモンの腕から指先へと、すべらせた。「おまえさんはかなり手入れが必要なようだねえ。そう、かなりね」 


 平凡な毎日が一番ってことだよ本当。
 非日常は想像するものであって体験するものではないのだ。……うん、徹夜でゲームした後なのと早くゲームに戻りたい頭じゃ締めの言葉が思いつかないだけだよ!





モンタギューおじさんの怖い話
クリス・プリーストリー
理論社 (2008/11)
posted by SuZuhara at 06:06| Comment(0) | 小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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