「はい。だってだって……そうやって、幸せな二人を見ることで、ちゃんと諦めがついたなら……恋の終わり方としては、中々綺麗で上等じゃないですか」
昨日はXデーでした。
私の人生が変わった日と言っても過言ではありませんが、話すのはもうちょい後で。あ、大したことじゃないよ。私にとっては大事でも、普通は些事でしょう。私は相変わらずぼっちにゲームと本があれば幸せだからな!
それでも、私にとっては重要な日だったのでまた落ちついたらぼそりと話します。
■あらすじ
景太がゲームよりも亜玖璃を優先したために二人に対する疑惑が強まっていく中、発展しない恋人との関係にヤキモキした上原と天道は二人で組んで既成事実を作りにダブルデートを決行する。
景太と亜玖璃も堂々と上原と天道がデートをするための隠れ蓑なのではと疑いながらも、お互いの関係を確かなものにするために既成事実を作ることを狙うのだが、当日の遊園地で仮想景太とデート中だった星ノ守姉妹が合流してしまい、ダブルデートはとんでもない方向へと進んでいく。
■感想
ついにゲーマーズも五巻。既刊はここまでなのでおいついてしまいましたな。
なんかもう擦れ違いと勘違いの複雑骨折がここまで行くと清々しいですが、当人たちは笑えない状況に行ってしまわれました。でも、これあれじゃないか? 触れ合ってはない感じがする。未遂ならセーフじゃないかな。
アグリの呼び出しに景太がゲームを放り出して応じたことで二人の関係を本格的に怪しみだす三人。またも女の子二人としけこむ彼氏という図にアグリ的にはぐぬぬだが、ネタばらしはあっさりと。
結論は、景太はそれがアグリでなかったとしても友達のピンチならば投げ出してきたというだけ。友達よりもゲームを優先するクズではない、と。
うん、悪いけど私はゲームを優先するぜ。
ゲームの展開は気になって仕方ない状態の私なんか使い物にならないし、この状態で誰かのためになんか動けない。
私の数少ない友人がどん底にいた時に空気読まずにゲームのエンディング考察に付き合わせたことがあるんだが、それで笑ってくれたことが嬉しかったんだよ。今にもどうにかなりそうな友人の気を紛らわせる方法が私にはそれしかなかったからいろんなジャンルをやった。特に鬱ゲー耐性ができたのはこの時でしょうね。
だから、このクズ発言はちょっと納得ができないや。前回で好きじゃないと言ったのはここ。私は確かにクズかもしれないけれど、クズにはクズなりのやり方があるんだよ。景太の当たり障りのない言葉は心地良いかもしれないけど、最初から一つも僕の心には響かないから相性悪いんでしょうね。
千秋のアグリに対抗して景太と二人で駄弁るシーンとかありますが、この前で起こった景太の再びゲーム部へは不覚にも景太と同じ気持ちだった。
前回とは違い、景太のことを慮ってくれるゲーム部の面々。楽しくゲームをできる場所だったが、ここは切磋琢磨して磨き合う場所であって仲良しこよしで合わせてくれるのなんか望んでない。
うー、確かにな。
そのゲームスタイルにはなれないけれども、憧れない奴はいないと思うんだ。
ダブルデートはもうどうにでもなーれであるw
お前ら画策とかしないで普通に「好き」の一言でも伝えた方が上手くいくよと叫びたくなるほどの展開。
てか、心春ってそんなに景太のこと好きだったのかな? 私はこの人のエロトークが苦手だからあまり考えていないけれど、そこは姉ちゃんを応援して差し上げろよと思うよ。
リア充ご用達のカップルゲームみたいなものに挑戦し、情報を駆使してお互いのパートナーと一緒になろうとする上原と天道、エロゲ脳で重要な分岐と察した心春に邪魔されながらもパートナーと組めたかと思いきや、シャッフルシステムで情報なんてあてにならなかった。
結果、暗闇防音の中、手を繋いでゴールしたお互いを恋人だと思っていた景太とアグリはキスの体勢で抱き合っていた。
ここ、衝撃的なのでしょうが、唇が触れたとかの描写はないから触れ合ってはいないんだと思う。未遂ってやつだきっと。
けれども、キスしているような状況にしか見えないというのが厄介でさらに勘違いを加速させるのでしょうが、続きは気長に待ちましょうな。
アグリはいい奴で可愛いから彼女がつらい展開にだけはどうかなってくれるなと祈ってます。
では、今回のお気に入りへ。
イベントのカップリングがランダムでもしも違う人――それも同性の景太と上原になったらという過程の話での天道さんと景太の会話から。
「でも、じゃあ、このままなんの対策もせず、カップリングが完全にランダムで……たとえば上原君と雨野君で組むことになったら、どうです?」
「え、ちょっと照れますが、嬉しいです」
はにかむ僕。目が死ぬ天道さん。
ここイラストっ、ここのイラストください!
彼氏がこんなことを言ったら目くらい死ぬな。天道さんの不遇っぷり好きだな本当に。
ゲーマーズ! 5 ゲーマーズと全滅ゲームオーバー
葵 せきな(著),仙人掌 (イラスト)
KADOKAWA/富士見書房 (2016/7/20)