「平気平気。あの子はね、これまで散々危ない目にあって来てるの。いつもしたたかに生き延びる奴なのよ」
そういや山の翁召喚できませんでした。
……い、いいんだ。俺にはジャックちゃんがいる。翁目指して回したガチャで切嗣とアンメア、ライダーリリィが連続で来たけど違う。俺は翁が欲しかったんだ……。
ま、ちまちま育てますけどね。QPないから育成止まってるんですけどね。
■あらすじ
結婚式場から花嫁が誘拐された。しかし、花嫁は本物ではなく身代わりを頼まれた別人で、本物の美亜は駆け落ち温泉旅行に出掛けていた。
身代わりとなった久美子の母親が花嫁の父親に身代金の立て替えを頼むのだが聞く耳持たず、母親は心臓発作で死んでしまう。
テレビでその一部始終を見た久美子は本当に美亜を誘拐するために誘拐犯に加担する。
■感想
久々に赤川次郎さんの本です。
最近ちょいと三毛猫ホームズが読めなかったんですが、花嫁シリーズは安心のあっさり読める使用。しかし、今回はちょっとあっさりしすぎだったかな。
身代わりを立てて行われた結婚式で花嫁が攫われる。
誘拐犯は身代金をせしめようとするわけだが、久美子は本物ではない。美亜の父親は馬鹿なので「うちの娘じゃないから払わない」とテレビで言い切ってしまう。誘拐犯が気のいい奴らだったから良かったけど、これで久美子の母親が立て替えを頼みに行き、ショック死してしまう。
主人公の亜由美は好きでしたが、今回はちょっと殺意が湧いた。母親の死を気の毒の一言で終わらせやがった時は湧いたよ。
母親の死から思い立った久美子は本当に美亜を誘拐するために動き、亜由美はそれを止める。美亜は初めの印象以上に聡い女だと分かるが、それに対する展開的なものがなかったのが残念だ。花嫁シリーズは基本二編構成なんだけど今回一つだけだったからさ、どんでん返しがあると思ったのだよ。
駆け落ち組と誘拐組、あと金に目が眩んだ芸能関係者が絡んできますが、展開的にはトントン拍子に終わりましたな。ドン・ファンはあまり活躍しませんが、安定した面白さだったと思います。少し物足りなくもあったがね。
では、ここで今回のお気に入りへ。
美亜の潜伏先が分かっても父親が退いてしまったことから警察は動けない。そう、警察である殿永は動けないが亜由美は違う。
だから、亜由美に行かせようとする殿永と亜由美の会話を。
「分かってて言ってるんですね。向こうへ行ってくれ、と」
「そう解釈されても仕方ありません」
「分かりました」
と、亜由美は言った。「交通費も出ないんですよね!」
確かにそこは大事w
出来れば前払いにしてくれないとこっちは動けないぜよ。
綱わたりの花嫁
赤川次郎 (著)
実業之日本社 (2016/12/16)
ラベル:赤川次郎