「俺の仕事を手伝え。おまえを本物のヒーローにしてやる」
更新期間がかなりあれなので気づかれた方はいないと思うが、我が町を襲った突然の停電によりネット環境が全てイカレてやっと今日復旧しました。ネットがないと不便だな、と思う反面、あれこれしなきゃと追われないのは実に楽でした。いろいろやったけどもう書く気しないしな。
今はとてつもなくアダムスファミリーが見たい気分なんだけど、BDどこにしまったかなー。
■あらすじ
生まれ持った『個性』を活かし、政府認可の下で世の中のために行動するヒーローがいる世界で、灰廻航一はヒーローになれなかった大学生。トップヒーロー・オールマイトに憧れ、顔を隠して小さくとも人助けをすることを喜びとしていたが、悪党と見れば強引に拳を振るう男・ナックルダスターと出会い強引に手伝わされることになる。
■感想
『僕のヒーローアカデミア』のスピンオフ、オールマイトに出会えなかったデクが主人公というコンセプトの今作。私は今のジャンプでは唯一ちゃんとヒロアカのコミックを買っていますが、この無法ヒーロー感はいいな。
本編が正当で学園物だから、こう、王道を歩めなかった多くの一般人の一人と言うのは、対比させられるとたまらないものがある。
コーイチは無個性ではなく、三点以上の接地で発動できる滑走持ち。正直格好良さはなく、主に逃げることに個性を使っていた。絡まれたりして弱者としてたまった鬱憤は、いいことをしてすかっとするというとんでもない善性・親切マン。こんな人間になりたいものだ。
そんなコーイチは公道で無許可でアイドル活動をするポップ☆ステップのちょっとしたピンチを救うのだが、それがきっかけでポップとヤンキーが接触してしまい、コーイチはポップを助けるために戦うことに。
そんな中で現れたのは無頼の男、クズ専門の掃除屋を名乗るナックルダスターだった。しかし、この男は無許可だったw つまり、違法なのである。
この一巻ではナックルダスターこと師匠との出会いから、師匠が追っているドラッグ「トリガー」、ポップも巻き込んでの彼らの世直しと当面の敵が顔見世したところでお終い。
師匠とイレイザーヘッド戦はわくわくしたな。しかも、師匠は無個性の人間とか、デクは絶望しか抱いてなかったけど、燃える展開だよなおい。
コーイチの滑走、ポップの跳躍、そして無個性の師匠。個性をブーストするトリガーとバイトでヴィランをする蜂須賀。基本的にスピンオフモノって好きじゃないんですが、これは面白かったので発売中の二巻も今度飼って来ようと思います。
しかし、脚本が古橋さんとは。確か、デモンベインのシナリオの方だったかと。当時、エロゲのコンシューマ化だとは知らずにただロボが格好いいという理由でPS2版を買ったことが懐かしいぜ。
その時にちょっとブログを拝見していたのだが、そこに書かれていた今の武器を捨てて次を手に取れることができるかという話はものすごく心に残っている。
……というかですね、機神飛翔の方もPSにしてくれないといつまで経ってもチキンにはプレイできないのですががが。
では、ここで今回のお気に入りへ。
イレイザーヘッドとの一件で遅れていた師匠が合流した時の言葉を。
「そして同時に俺もいる」
このシーンは師匠が無個性だと分かった後、腕力だけでイレイザーヘッドと渡り合った師匠は正直結構ボロボロなんだ。それでも、レンガ持って参戦にきてくれる。
ヒロアカ本編でオールマイトの「私が来た」は結構衝撃があったんですが、序盤から師匠が「俺も」とコーイチが共に戦う存在だと認めているのが良かった。
オールマイトの強さには憧れる。憧れた以上、助けられる側ってだけじゃ嫌じゃないか。
ヴィジランテ 1 ―僕のヒーローアカデミアILLEGALS―
古橋 秀之(脚本),別天 荒人 (作画),堀越 耕平 (原作)
集英社 (2017/4/4)