2018年08月19日

CharadeManiacs



「この世界を、俺のことを、『狂ってる』と本当に言えるのかな?」


 おい、ちょっと待て。一ヶ月以上も更新空いているじゃないか俺。お久しぶりです。
 リアルが忙しかったと言うよりもソシャゲイベントに追われていてほとんどパソコンに触れていませんでした。いや、パソコンの前にいる時はクーデターしてた。はい、ゲームですね。
 ソシャゲ、PCゲー、vitaといろいろやっていましたが、やはり終わりのないソシャゲは私には合っていないのか、満足感があまり得られないですね。ま、今回BBちゃんの召喚に成功したから少し離れられるかな。


■あらすじ
 異世界でドラマを演じると何でも願いを叶えてくれるらしい。そんな都市伝説の話をしていた瀬名ヒヨリは幼馴染みと共に都市伝説の異世界アルカディアへと連れ去られてしまう。
 ヒヨリたちと同様にアルカディアに来た10人は異世界配信・ドラマを演じることを求められ、それに応じたポイントを集めることで願いを叶えることができるが、元の世界に帰るためにはポイントを貯めるか、10人の中に潜んだ裏切り者であるプロデューサーを探し出すことが条件だった。
 月が二つある異世界で提供される不自由のない暮らしと奇妙なドラマ、演技を拒否すれば死ぬという恐怖と自分たちの中にいる裏切り者の存在に疑心暗鬼になりながらヒヨリたちキャストはドラマを演じていく。


■感想
 ネットで見つけてなんとなーく気になったので買ってみたのですが、なかなかに面白いゲームでした。
 ネタバレ厳禁とのことで畳みますが、興味があるならば真っ白な状態でやった方が楽しいと思います。いやー、地雷かなと思っていたのですが、買ってよかったわ。



CharadeManiacs
アイディアファクトリー (2018/8/9)






 さて、楽しかったのでネタバレ有りで行きます。
 部隊は近未来とのことで学校の授業とか二つ目の月・モルペウス計画とかほうほうと、要するに聞き流すようにやり始めたのですが、正直この都市伝説の異世界でドラマを演じれば願いが叶うはどうにも想像ができなかったんですよ。
 主人公のヒヨリとそのヒヨリを好きすぎる幼馴染みであるトモセが下校中にその話をしていると、仮面の男が現われて二人の意識はそこで途絶えてしまう。
 そして目を覚ますと見知らぬ世界。集められた10人はそこで仮面の男・ディレクターからドラマを演じること、自分たちの中にいる裏切り者のことを知らされることになる。

 正直ね、裏切り者は私には分かりませんでした。
 最初なんかもうみんな怪しいからね。二日間のプレ期間、無条件でなんでも願いを叶えてくれる期間を無用だと言った獲端は明らかに知っている側だし、凝部も掴めない性格しているし。てか、ドラマってなんなんだよという感じで。三分ほどの異世界人向けのドラマを演じるというのが、初めはどうにも想像しにくかったですはい。

 とりあえず私はヒーローは黒髪だと思っているので陀宰狙いで言ったわけですが、あれルートに入れぬ。攻略制限がかかっている。
 7章ある共通ルートで異世界での情報収集、料理、掃除と三班に分かれるのですが、それぞれ一人ずつ制限がかかっていることから白の人物は絞り込めるわけですが、攻略制限組と真相は面白かったなー。

 初めに消去法で行くことになった茅ヶ裂さんは正直、異世界人とのハーフとかとんでもすぎて飲み込むのが難しかったです。いや、初めに行くにはレベルが高すぎたw
 それでも好きと言えるというヒヨリは前に野崎くんにあった乙女ゲー主人公の強さを思い出しましたな。

 次は獲端。完璧料理と女嫌いのケイちゃんルートはヒヨリと獲端の掛け合いが面白かった。獲端が口悪く言えば言うほど言い返すようになっていくヒヨリが楽しかった。
 彼は前回参加者ということもあり、失ったままの左腕とかぬるいと思っていたデスゲームの一端が見えてくる。
 色々あってエンドでディレクターとの約束から獲端と恋人であるヒヨリの帰還が決まるのですが、情報局というこの世界で情報を管理する警察のような機関の介入で残りの6人も帰還したと聞かされた時はわくわくしっぱなしでしたね!

 次の幼馴染みトモセは共通だといいキャラなのですが、ヒヨリを想うあまりの行動とヒヨリの幼馴染みだからという線引きというか蔑ろにしがちなすれ違いはちょっと疲れたな。トモセは自ルートいっぱいいっぱいすぎると思いましたが、気を抜くとヒヨリ取られちゃうから仕方ないわなー。
 ここではポイントを集めて帰還を選択しようとすると、自分一人か、一人を除いた九人の帰還かを選ばされることが分かる。ディレクターの野郎やってくれる。いいぞもっとやれ!と最低なことに楽しいのであるw

 そろそろ陀宰にいけるだろうかと行ってみるとやはり行けて、共通の8章に行く。ここからは裏切り者だと怪しい3人を隔離する展開に。
 常識人である陀宰と飄々として独断で動く凝部に小学生だという廃寺の隔離生活は楽しそうでいいな。悲壮感がないのでシリアスになりきらず、この世界を知っているからこそのやりとりとか合って楽しい。

 ま、陀宰ことメイちゃんの秘密はめちゃくちゃ好きですなー。獲端ルートで前回参加者であることは分かっていましたが、ヒヨリに思い出して欲しいと伝え続けた言葉とか、積年の想いとかこいつはズルいぜ。特別感はバッドエンドがあることもあり、エンド後のトモセとの関係とかも思うとメイちゃんには幸せになってほしいものである。
 ああ、初めのヒヨリがご飯を作ろうとして遙かに腕がある獲端が作ってしまうシーンがあるのですが、そこでヒヨリのご飯が良かったと呟くシーンがあって気になっていたのだが、彼に関しては知ってからいろいろと読み返すと本当に面白い。他の男と恋人になるとか、ヒヨリは鬼畜かと思ったくらいだからねw

 あと、少しだけ自分の過去を思い出した。
 高校時代、受験に関わる期末試験中に僕は窓から入ってきたスズメに襲撃された。頭にぶつかってきたんだ。
 それを後ろの席で見た彼女は笑っていたのだが、試験の邪魔だと教師に追い払われたスズメは外に逃げようとして窓にぶつかった。あの音は今でも覚えている。
 試験終了後、テストを回収するはずの彼女から解答用紙を押しつけられてその役を変わった。スズメの元に行った彼女は死んだスズメを抱えていた。
 気持ち悪い、と言うクラスメイト。知らんとばかりに逃げる教師。行くよ、と立ち上がる彼女。僕は何があっても彼女の味方をすると約束していたので、彼女を隠しながら校庭の隅にお墓を作りに行った。そんな昔を思い出した。

 次は凝部。彼も前回参加者であり、覚えていない約束から戻った男ですが、クセが強いだけかと思いきやかなりのキーマンでしたね。メイとの関係から疑ってはいなかったのだが、結ばれたときのメイの「瀬名の隣はお前に譲るよ」発言がきつすぎた。
 だってさ、メイちゃんの結末を、俺はもう知ってしまったんだ……。

 次は廃寺ー。この世界のことが分かるわけですが、なるほどなーである。これはSFだもんな。バッドしかない彼の救われないルートを終え、真相に向かいます。
 真相ルートはSF、そしてミステリな世界の謎が分かり面白く、大団円なエンドへ。ヒヨリ大好きなメイとトモセがバチバチするなか出し抜く犬の関係は良いのですが、犬のいない真相バッドも好きです。

 さっさと真相に行ってしまいましたが、プロデューサーを崇拝する狂信者の話を知りたいので、双巳ルートへ。二つの蛇とか、ね。怪しすぎるもんな。
 彼のルートでは初のデッドエンドを迎えるキャラが。双巳が追い詰めた結果なのですが、これを正義側が怒っても私には響かず、ヒヨリの明らかな裏切り者でも双巳の味方であり続ける姿勢はすげーなと思うばかりでした。
 双巳はヒヨリを利用し引き込もうとしているのに真っ向から立ち向かうヒヨリの方がヒーローらしい。情報局の行動にはがっかりだったからな。

 こう言ってはなんですが、よくある不幸につけ込むのが宗教なのかと双巳が狂信者になった理由はなかなか笑い飛ばせませんな。しかも、双巳を引き込んだのがヒヨリの母というのは皮肉が効いている。
 帰還はできず、隔離された双巳の元に通いながら異世界を生きるヒヨリは格好良かった。クリア後に解禁されるエンド後のSSで変わっていく様子には救いがあって良かった。

 最後に射落と明瀬と情報局組を続けてプレイしましたが、あまり好きではなかったですね。男か女か分からない射落は他ルートプレイ中は頼もしかったのですが、非情に徹しつつも貫けないところががっかりだった。そこはちゃんとヒヨリを犠牲にして欲しかった。貫いた手が血まみれであってこそ、正義の味方を名乗れるはずだ。
 明瀬もなー、僕は苦手ですな。ヒーローは嫌いなのかもしれない。

 肝心な部分をぼかすならこんなところですかな。
 うん、すごく面白かった。個人的には乙女ゲームにありがちなちびきゃらがいないのも良かった。これならFDが出たら買う。
 あとサントラが欲しいね。基本サントラスキーなんだけど「green」「Un select」「KANAU」が好きだ。

 では、この辺で今回のお気に入りへ。
 今回はどこを選んでいいかネタバレ的に分からぬのですが、陀宰ルートでヒヨリにかけられた一言を。


「俺はいなくならないよ。
 俺にとっては、お前だけが真実だから」


 もう意味が分かるとメイちゃーんと叫びたくなること多々なのですが、メイに関しては切実すぎて辛い。元凶を憎みきれなかったりするし、ヒヨリのこと好きなのに言えない状況でそれでも会いたいと願うとか、くそぅ、ホントズルいぜ。幸せになれよ頼むから!





posted by SuZuhara at 00:15| Comment(0) | ゲーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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