狂い哭け、おまえの末路は“英雄”だ。
自分があおざくらの十五股小付と同じ道を進んだことに気づいたのは昨日のことだった。
先輩の好きな奴だけ呼んで行う忘年会というものに誘われたが、HAHAHA行くわけないでしょう、と秒で断る。先輩もそれは承知で「なら来なくていいから他の奴らにメールして」と依頼される。基本、私という人間は頼み事はいいよの一言で受けるので代わりにメールを書いた。ただ、本文は相手の負担にならないようにとかめちゃくちゃ悩むからかなり時間がかかる。既読スルーじゃないんです。
断っていいですよ、と最後に一言入れたのに返ってきたのは「お誘いありがとうございます!絶対行きます!」「お前が来るなら行くよ!」と好意的な返事ばかり。なんと他県にいる人までわざわざ来てくれるらしい。
でも待って、俺は行くとは言ってない。そんなこと一言も書いてない。そこで笑顔の先輩から「お前が誘ったんだからお前の参加は当然だろ」と死刑宣告。
……こうやって人は人間不信になっていくんですよ。一人が好きな人間に飲み会は無理だってば。
■あらすじ
軍事帝国アドラーの第六頭部制圧部隊・血染処女(バルゴ)に星辰奏者(エスペラント)のみで構成された部隊に配属されたアシュレイ・ホライゾンは幼き頃に英雄に救われた記憶から誰かを救える人間になるために古都プラーガにやってきた。
しかし、プラーガは領土と資源を巡り争う隣国・アンタルヤ商業連合国、旧日本国から転移した建造物を聖地と崇めるカンタベリー聖教皇国と三国が水面下で覇権を握るために争っていた。
そこでアッシュはかつての幼馴染みの少女たちと再会することになるが、自分だけが忘れているという――書き換えられた記憶と自分の中にいるもう一人の存在・煌翼(ヘリオス)を知ることになる。
■感想
やー、発売日に買っていたけどやっと感想書くよ。三月発売なのに感想十一月だよ。体たらく過ぎるw
今回はあらすじが難しすぎてあんま合ってないので公式HPに言った方がいい。けど、この物語は前作ありきなので正直細かいところは分かっていない。前作買おうと思っているのに見つからないんだよ。もういっそPC版の方を買った方がいいかもしれない。
さて、以前にも書いたことがありますが、冒頭に書いたキャッチコピーの強さに惹かれてずっとやりたいと思っていたゲーム。vitaで全年齢版待ってたら制作会社の解散も発表されるという不遇な展開でしたが、続編の完結編は別のところで発売されるとのことで楽しみにしています。
じゃ、感想行くぞ!
正直、星辰奏者等の特殊能力者のことを私はほとんど理解していません。そんなことより、開始早々のヒロインとの殺し合いが好きすぎた。スクショ撮ってなかったんだが、初っ端のヘリオスと光の亡者憎しな感情に突き動かされたアッシュVSレイン戦は楽しすぎる。速さ特化のレインと何もかも焼き尽くすアッシュ。天駆翔(ハイオペリオン)化してるからアッシュはほぼ別人だけども、もう燃えゲーって少ないけどこれぞ醍醐味だと思う。ヒロインと主人公は殺し合ってこそなんだよな!
レインちゃんが英雄を憎んで必死にアッシュを取り戻そうとしているところは愛しい。記憶を失っている癖にかつてレインを守れなかったことだけは覚えていて「今度こそ君を守るために」なんて言いながらレインを殺そうとするアッシュですよ最高だな!
まあ、そんなプロローグを経て本編。
古都プラーガの現状、三国が不戦を約束しながらも水面下で争っているよという僕のざっくり理解の元、かつて巻き込まれた戦場で英雄・ヴァルゼライドに救われた少年アッシュは血染処女部隊の隊長・ギルベルトの元で同じ部隊の仲間であるグレイとアヤに出会う。アッシュはラッキースケベ持ちなのでここでアヤの、のちにはアヤとレインの胸を鷲づかみなんかしてくれるけど、この時点で私はグレイの方が好きでしたね。完全なる三枚目、でもこういう奴はいい仕事をするんだ。
それからプラーガを巡り、カンタベリー聖教皇国の聖騎士(パラディン)であるミステル、酒場でレインと出会う。アッシュが何かを思い出しそうになると聞こえる誰かの声。そして、アッシュのいないところで再会を喜ぶ三人の少女たち。
この辺は進めると分かるが、結構きつい展開。
アッシュと三人の少女たちは元々は幼馴染みだが、アッシュにはその記憶がない。レイン=ナギサが貴族(アマツ)のお姫様でアッシュが商人の子だったかな? レインの家がヴァルゼライド――閣下が粛正する対象だったからバラバラになってしまった、とざっくり言うとこんな感じ。でも、因縁はもっと入り組んでいるからゲーム参照。
プロローグのアッシュVSレイン戦へと続く戦闘後、キャラが揃うので、女の子と仲良くなって一人選ぶとそれぞれのルートに入っていくって感じ。るんたたるんたたるん、であるw
まぁ、初回レインちゃんルートに入った僕の執念はちょっとルート選択間違えたと思っている。レインは他の二人の後の方がいいと思います。
しかし、もうグランドルートが好きすぎてほとんど個別ルート覚えてなかったりするんだけどな! だって

い、いや、ちゃんと覚えているよ。でもね、アヤルートで天駆翔のためにアッシュが改造されて寿命がほぼないことかミステルルートでアッシュが過去に強欲竜(ファブニル)の一員だったこととか、いろいろ分かったことは覚えているけど、そんなことより男たちの話の方が熱かったから戦闘シーンばっかりしか覚えてないんだよw
ヘリオスを失ったアッシュと閣下信者のギルベルト戦とか、個人的に潮少佐の能力が好きでアヤとの戦闘は楽しかったですね。どんどん能力戦になっちゃうけど、レインルートでのヴァネッサ戦も好きだ。戦闘中のアッシュとヘリオスの口論での「俺はお前と違ってちゃんと女の子が好きなんだよ」は名言ww
あとは、うん、うん……だってそれ以上にグランドルートの全力戦が楽しくて記憶霞んじゃってもしょうがないじゃないか! ほぼ全ルートEDでアッシュ死んじゃうし。
ということで、グランドルート感想。
万遍なく女子のことを思っていると入れた記憶がある。
アッシュは自分の中にいる煌翼(ヘリオス)が天駆翔(ハイペリオン)となるための生贄=蝋翼(イカロス)だった。過去、閣下に助けられた記憶は嘘であり、アッシュは師と仰いだクロウ・ムラサメが仇だと思い出して暴走を始める。
アッシュの覚醒で火蓋は切って落とされ、クロウ戦にギルベルトに強欲竜のダインスレフやレインにケルベロスが参戦。そう、総力戦である。やだなにこれ最高じゃないか!

ここに至るまで、閣下の再現として生み出されたヘリオスはアッシュに同調したり失望して消えたりしていましたが、ここでは自分の意味を見つけてしまう。勝利の先を目指すのだ。
閣下の間違いを知り、アッシュを通して弱者の悲哀を知ったヘリオスは、アッシュから出て顕現する。
アッシュはヘリオスという火があったからこそ生きていられている存在なのでヘリオスとの別れは死に直結する。アッシュが健在じゃないとレインちゃんは戦えないので、ここで離脱。
ここからは光の狂信者のギルベルト&ダインスレフ、英雄死すべしなケルベロスvsヘリオス戦。
アッシュはこのまま死のうとするが、レイン――ナギサがアッシュを諦めるはずがない。アマツの女は愛が重いのだからw
レインは元々まだだと何度でも立ち上がる光属性なのだが、改造されて泣き狂うアッシュの姿を見て闇を選び死想冥月(ペルセフォネ)となったのだ。アッシュを諦めるはずがなく、ヘリオスに向かっていく。
ケルベロスはペルセフォネの味方なのでレインとケルベロスが共闘、しかしギルベルトダインスレフがそれを阻む。敵が強ければ強いほど強くなる光属性が相手という最悪の展開。
そこに駆けつけるのは主人公に決まっているだろう。
ヘリオスという光を失い死に体のアッシュは新たなる動力源としてケルベロスを選ぶ。アッシュとケルベロスの共闘、そして無能力者でありながら刀一本で来てくれるクロウの乱入によって一度小休止。この辺よく分かってないけど、レインちゃんが光どもを一時的に別次元に封じ込めている状態。その間に準備するよ。
ティセとティナはいったい何なんだろうな−。神側ってことでいいのかな?
ケルベロスと一緒に手回しターンを終え、決戦へ。このルートのアッシュはレインだけでなくミステルとアヤにも好かれているハーレムルートなのでグレイの気持ちがめっちゃ分かるw
ギルベルトが、ダインスレフが、ヘリオスが解き放たれての総力戦。しかし、それはレインだって解放されたということである。
ギルベルトvsグレイ&アヤ、ダインスレフvsミステル&アリス、光の亡者じゃないけどリビングデッドの量で押してくるシズルvsヴァネッサ&ブラザー。
英雄を追っていった戦場で恋人を失った潮少佐は彼を甦らせようとしているわけだが、ここでのヴァネッサの「閣下に男寝取られたのか」は真実だから怖い。そして、ゲームクリアすると閣下なら仕方ないと思えるからもっと怖いw
ケルちゃんとアッシュの相性良くて困るが、もっと困るのはヘリオスVSレイン戦。まだだ、まだだ、と光属性の二人はどんどん強くなっていくが、勝敗を決したのはなんと――アッシュへの理解度だった。
レインはアッシュを守ろうとするが、ヘリオスは激怒する。守る守ると何様のつもりだ。あいつは俺やお前がいなければ立っていられないとでも俺の比翼を侮るな、とアッシュを一番理解し尊敬しているのが誰なのか見せつけられるとレインちゃんは負けちゃうのである。しかも、アッシュと幸せになれとか言われちゃって。
ヘリオスに負けて落ちていくレイン――ナギサを助けに行くのは、もちろんアッシュだ。
仲間たちも光の亡者たちの強さに死に体だったけど、約束された勝利のOPテーマが流れれば俺の勝ちである!
落下しながらイチャイチャしたら最終決戦である。
オリハルコンを保有していることとかレインがいることで条件が達成され、これまで以上のポエム詠唱でもイチャイチャされながら、光は光で、闇は闇で愛おしい物だと知った光と闇の後継者なのでしょう。
そしてアッシュは英雄となる。星辰界奏者(スフィアブリンガー)として。こいつは要は皆の星光が使えるってことだよな。しかも、一時的とはいえ、仲間がその力を使うことが出来るっていう反則級の。星光の共存共有化能力だたったかな? 持ち主からの協力の意志が必要で、前作キャラがいっぱい出てくるんですよ。前作やらねば。
アヤのこと好きなくせにアッシュの元に行くのを見送りながらギルベルトを倒すグレイは格好良すぎる。ヴァネッサ隊長とお幸せにな。
そして、アッシュはヘリオスの前に立つ。
愛しい少女たちとともにやって来たアッシュを認め尊敬しながらも、勝つのは俺だの相変わらずなヘリオス戦。
スフィアブリンガーの力で四人という人数以上の力をぶつけられても、ヘリオスはその全てをなぎ倒す。こんなんどうすりゃ勝てるんだよ。
ここでアッシュがグレイの力を使うところ好きです。「やろうぜ親友、ぶちかますぞ!」って。
あと、傷つきながらもどんどん強くなっていくヘリオスに閣下の絶滅光(ガンマレイ)と冥王の合体技とかやってしまう。レインもケルベロス顕現とかやってくれる。
それでもヘリオスは倒れない。相手が強ければ強いほど、まだだまだだと救世主は強くなるのだから。
もうね、Fateの士郎が顕著なように正義の危うさってのは存在する。ヘリオスはその先端でしょうね。
勝負を決めたのは、アッシュがしてヘリオスがしていない経験の差でしたね。クロウが命をかけて教えてくれた剣の極みを、アッシュと別れたヘリオスは知らない。得られなかった師の薫陶がヘリオスを打ち砕く。
それでも、まだだ。
まだだ、まだだ、自慢の比翼に並び立つためにもここで倒れられるかとヘリオスは立ち上がる。
だから、アッシュも「まだだ」という。
戦いを続けるのではなく、再び共に在ろうと片翼(ヘリオス)に言う。倒したかったわけでなく、言葉を交わしたかった。だって、お前一発殴られないと話聞かないだろ、と。
正しいとか間違っているとか、そんなことは分からないから二人で一緒に探していこうと。
そうして戻ってきたアッシュの髪は一部金髪になっていてヘリオスと再結合を果たしていた。愛しい少女たちに迎えられて、最後はケルちゃんの中の人も帰ってきての大団円でした。
ここまでは良かった。ハーレムルートだが、レインはどう見ても正ヒロインだったし、比翼大好きヘリオスもちゃんと中にいる。素晴らしい大団円ですね、で終われるはずだった。
しかし、本番はここからである――。
本編の他に外伝が存在するのだが、閣下vsギルベルトやアッシュのハーレム生活、傭兵時代の絶望のどん底アッシュ。そして、悪の敵の話。
つまり、閣下のターンである!
本編後、アッシュは特異点に引きずり込まれヘリオスとの接続を絶たれてしまい、そのまま魔星と戦うことになる。でも、アッシュ単体だと戦闘力はほぼなしなので絶体絶命の窮地に英雄は現われる。ケラウノスと名乗る閣下だった。

ここまでスクショ貼っていなかったのはな、ほぼ閣下のスクショしか撮っていなかったからだw
こんな格好いい男に助けられた後、皆好きだから皆と結婚するわと言わんばかりのこれを見せられてみろ。

愛など不要。この身の一切はただ閣下のために、とか言い出してもおかしくないだろう。
確か、前にハーレムルートへの嫌悪感云々って書いたと思うんだけど、この絵面見たら誰も好きになれなくなっていた。閣下がいい、その背を追わせてくださいである。

さあ、閣下の話に戻ろう!
なぜかこの世界、ダインスレフが出てくる。確かにギルベルトと違って閣下とガチバトルしてなかったけど、改めてこの男の厄介さを思い知る戦いでした。
閣下は容赦も慈悲もないけど、それを喜んで絶頂しながら戦うんだぞ? 変態じゃないか。

ヘリオスのデタラメ具合の元祖ですが、それでも閣下ならと前作やっていないにも関わらず絶大な信頼を寄せてしまう。
え、その間にアッシュはレインとイチャイチャしながらアリスさえも落とそうとしている? そんなシーンより僕は閣下ともっと話したいです!

閣下はアッシュを高く買っているので優しくしてくれますが、敵には本当に容赦がない。
アメノクラトってのがこの騒動の元凶で、今までイチャイチャしていたレイン達も本物ではなかったようで外からアッシュを発見して我らのアルテミスであるレインちゃんが来てくれますが、閣下がいるので大丈夫ですと言いたい。ギルベルトもダインスレフすら従えて戦うんだぞ閣下は!
正直、この話は本編以上に理解が難しくて本当に全然分かっていない。前作やって今作やって次作に行きたいので、全年齢版全部パックとか出してくれませんかね?
ヘリオスとの接続も果たし、閣下とお別れしておしまい。
その時の僅かな英雄たちの会話を今回のお気に入りとして貼っておこう。


もう楽しかったけれど、理解できないのが辛いな。
もっと辛いのは僕のVitaが限界に近いことなんですがね。PC版全年齢版全部パック、本気で待ってます。
シルヴァリオ トリニティ -Beyond the Horizon- 初回限定版 【限定版同梱物】シルヴァリオトリニティ Visual Works 同梱
ヴューズ (2019/3/28)