斃れゆく国、群雄。
苦しいノルマがやっと終わった! しかし、次のノルマがやって来る世知辛さよ。
私はほとんどvtuberを知らないのですが、自粛でリアルイベントがなくなったせいか友人が廃人レベルでハマってたw 勧められたけど、あんまりゲーム実況とかどうも好きじゃないんだよなぁ。見るより実際にやる派なので、ゲームやりたいんでオススメ教えてくれよおお、と勧めてもらったゲーム面白いからこれからじっくりやるんだ。なに、次の期限まで一ヵ月ある。一週間前くらいまでは遊べるさ。うん、三日前くらいまでなら手をつけなくてもいいのさ。……うん、最終的に間に合わせれば過程なんかどうでもいいのさ。
■あらすじ
聖王国への支援として食料を運んでいた魔導国の旗を掲げた荷馬車が王国貴族によって襲撃された。この魔導国も王国も予期していなかった事態から戦争へと発展することになり、アインズらは王国に宣戦布告する。
降伏も認めない殲滅戦に王国は総力を集結するも崩壊していくが、そんな中、パワードスーツを持つアダマンダイト冒険者、朱の雫のリーダー・アズスと白金色の全身鎧を身につけたリク・アガネイアを名乗る人物がアインズとアルベドの前に立ち塞がる。
■感想
やー、発売日に勝ったのに読むまで大分時間がかかってしまった。
だって、この巻超厚いんだ。三、四センチあるんじゃないの? こんなの持ち歩けないから読む機会減るに決まってるじゃんw
さて、ざっくり内容。
アルベドが八本指・ヒルマを通じて利用していた貴族・フィリップが魔導国の旗を掲げた馬車を襲撃するというバカな作戦を立てる。フィリップの取り巻きも失敗して切り捨てる前提で行なったこの作戦は、思惑が奇妙に絡み合い成功してしまう。馬車を運んでいた商人もヒルマから「フィリップは愚かだが利用できるから聞き流せ」と言われていたこともあり、農民ソルジャー率いるフィリップなんか一蹴できたけど上の意向が分からず立ち去ることを選んでしまったのだ。
というわけで、王国貴族が魔導国の馬車を奪うという図が完成してしまったのだった。
王国陣、ザナックやラナーもびっくりだが、もっと驚いたのはアルベド。
早急にアインズを呼び、フィリップの責任者としてヒルマを呼び出し責任を取らせようとするこのシーンは面白い。いや、社会人としてはヒルマの気持ちめっちゃ分かる。悲しいかな、現代社会では責任は押しつけるものだからなー。アインズ様、こういう時は会社員モードだから助かる。
フィリップの暴走をなにか裏があるのではとアルベドたちは考えすぎますが、それでも結果は変わらない。どんな理由であれ魔導国に楯突いた時点で王国は飴と鞭の鞭を選んだことになってしまう。
王国では魔導国との戦力差もあって敗色濃厚でも協議を重ねていますが、アルベドがやって来て宣戦布告。一ヵ月後から攻め込むとのことだが、これってなにか意味あるんかな? アインズ様が実験しているせいもあるけど、大分ゆっくりと攻め込んでいくから少し怠く感じたなぁ。
途中、攻め込まれていく王国の人々の奮戦やパワードスーツおじさまが登場するが、あんまり魅力的じゃなかったかな。パワードスーツ自体が、ああこういうアイテムって後から出てくるよね、なもので、ユグドラシルで後続プレイヤーに対する支援アイテムだったロボットスーツである。八十レベルくらいだからアインズ様たちにはそんなに強くないが、この世界ではすげー代物だよ。
このパワードスーツの装着者のアズスは蒼薔薇ラキュースの叔父さんでもある。この後、ツアーが操るリク・アガネイアなる全身鎧と出てくるが、そんなに印象に残っていないからあら不思議。
一番印象に残っているのはザナックだよなー。
ザナックはアインズ様と一対一の話し合いをすることになるんだが、この話し合いは面白かった。今巻でのザナックの次期王としての、本来の後継者だった兄やレエブン候を失ったことへの苦悩、自分に残されたラナーという鬼札に悩む姿は好感が持てた。てか、僕らの知らんところで話進みすぎだよ! レエブン候がいないことも誰だっけあいつ、前巻まで一緒にいた顔の怖い娘が顔なしとして聖王国で神官長並みになってるとか、さらっと言うけどその辺り詳しくだよ!
ザナックの最後は予想できませんでしたが、ある意味この時の王国に相応しい終わりだったかと。一番幸せなのはコキュートスに一騎打ちしてもらったブレインかな? 氷づけにされて保管されたっぽいからブレインはまだでてくるかもな。
今回の表紙にもなっているのでたぶんメインだろう、アインズ様vsリク・アガネイア戦について。
まぁ、戦闘前にアルベドがアインズ様にタメ口を使っている時点でパンドラズアクターであることは予測できる。アルベドがパワードスーツにつられてアインズ様から離れたところでリクとの一騎打ちとなるのですが、様子見戦だからそんなに楽しくなかったかな。
僕にしては珍しいことにツアーはドラゴンでもそんなに好きじゃないんだよなー。
私的に楽しみだったラナーの本性。
はい、ここに至っても一部しかお見受けできません! 父も国も全てを犠牲にしてクライムを手に入れるためにアインズに下り、悪魔となったラナーはクライムにも悪魔化することを望み、二人で永遠に生きていこうね。今日は初夜かな、それともじっくりの方がいいかな、ともっとえげつない感じで望みを見せてくれますが、そのデミウルゴスも手玉に取っているっぽい有能さを見せてはくれないんだ。でも、アインズ様がお芝居に付き合ったから本気を出してくれるようだが、それも次だからなー。
そんなこんなで今回は王国が滅んでおしまい。
二年ぶりくらいのオーバーロード待望の最新巻でしたが、正直あまり面白いとは思えなかったからな。王国が終わると帯で明かされていることを長々と読まさせれる。もちろん、展開はそれだけじゃないんだけど、王国は他のどの国よりも長く関わってきたにも関わらず、パワードスーツとか初出の人たちに持っていかれるのはちょっとなー。ツアーもまだよう分からんし。
蒼薔薇にもちゃんと戦って欲しかった。早くイビルアイにモモンの中身知って絶望してほしいものよ。
次は2021年初春らしい。あと三巻で終わってしまうようですが、それまで長いなー。
では、今回のお気に入りへ。
お気に入りと言うよりもアルベドのこの発言気になるよってとこ。ナザリック入りしたラナーに対して言った言葉。
「その優秀な能力をこのナザリック――私の下でもしっかりと発揮して頂戴」
今巻の初めでアルベドがいろいろ考えていることを漏らしてくれているのですが、やっぱりラナーを使うことを考えてもいるんだなと。ラナーが分析しているようにアルベドはアインズに茶番をさせたことを快く思っていないからこの二人がどう付き合っていくのか楽しみだな。
確かラナーは階層守護者扱いなんだよな? あのメンツにラナーが加わるかと思うとそれだけでアインズ様の胃が大変で俺たちは楽しいのであるw
オーバーロード14 滅国の魔女
丸山くがね
KADOKAWA (2020/3/12)
ラベル:オーバーロード
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