2020年08月16日

劇場版『Fate/stay night [Heaven's Feel]』V.spring song



「俺は、桜にとっての正義の味方になるって決めたから」


 夏の私が使い物にならないのは前々から言っていますが、今年はちゃんと働いてるんだぜ! コキ使われてるんだぜ! 待って、俺の休みはいつだよ!!
 とまぁ、死にかけで頑張っていますが、FGOでキャストリアの召喚に成功しました。ひゃっはー、メルト&ラムダで爆死し続けたのはこのためだったのだよ。周回システム組めるってすっげー楽。でも、時間取られるんでそこそこに。
 スキルマで失った種火とQPの貯蔵が終わったのだから休んでもいいだろうよ。
 

■感想
 初日に映画行ってきた。
 そして、今回、あらすじ諦めた。

 だって、ゲームの知識と映画の知識混じってごっちゃになるし、あんなの説明できない。正義の味方を目指していた士郎が、正義の味方からしたら悪である桜を守ると肯定し、選んだ正義を貫くために戦う物語ではあるが、それだけじゃないじゃん。他のことも書きたいじゃん、言峰のこととか、凛と桜の姉妹のこととか。

 だからね、映画を1章から観るのが一番だと思うのです。

 そんな私がHFを観てきた感想をつらつらと書いていきますが、完全なるネタバレなので一度畳みます。









 さて、なにから語ろうか。
 私は映画って基本土曜日の朝一で行くのですが、そうすると木曜の朝にはだいたい予約できちゃうので、いつもの自分の定位置を予約してえっちゃら向かったわけだ。
 映画館に着いて、最近見なかった混み具合に驚く。弱虫ペダルと公開日被ってたことを知らなかったりとか、Fateの人気を甘く見ていたわけですね。

 今日はもう完売で見れない、と嘆いている人を尻目に私は来場開始時間に中に入る。これは僕の映画に対する決まり事。あと何点かあるけど、殺戮ゲームの館の福永たちとほぼ同じ。

 まー、満員でもソーシャルディスタンスで一つ席開けるから見やすかったですね。ただ、隣の席の人がどう見ても一人なのに、ポップコーンのラージを3つという猛者だった。
『上映中は飲食をする時以外はマスクをして〜』なるほど、ポップコーンを食っている間はしなくていいということはほぼ全編ですね、とか思ったのは内緒。

 雑談終えて本編。
 桜が慎二を殺した後からスパッと始まるので1、2章は必見です。
 黒桜に凛が破れ、士郎は手も足も出ずに桜がイリヤを奪っていくのを見送るばかりですが、朗報なのはライダーが桜からの『先輩を守って』の命でこっちにいること。

 ここから言峰のターン。士郎との共闘でイリヤを助けに行きますが、HFでここが一番熱いと思う。
 イリヤを抱えて走る言峰と士郎を追ってやってくるアサシンとバーサーカー。アサシンに対してイリヤも魔術行使するのがいい、アイリ仕込みすぎてあああってなる。
 言峰vsアサシン&臓硯は、カレンのお母さんがボイスつきで出るわアサシン宝具効かないわ洗礼詠唱聞けるわで言峰強すぎ!からの黒桜に心臓掴まれると畳みかけてくるので絶望感すごかったですね。
 でも、イリヤと逃げた士郎の腕解放に勝てるものはない。
 壊れると分かっていても兄貴は妹を守るもの、一度でもお兄ちゃんなんて呼ばれたら血が繋がってなくても兄貴なんだ、と腕を解放する。アーチャーが腕を残したのは必要だからだって。
 ここはゲームでも燃えるシーンですが、心象風景で士郎がアーチャーを追い越したのを見たアーチャーの表情はすごく印象に残っている。
『是・射殺す百頭』の演出は是非とも映画館で観てほしい。

 助けたイリヤから聖杯戦争について語られますが、宝石剣投影する際に見た過去の情景でゼルレッチが喋ってるのに戦慄する。マキリ・ゾォルケンがユスティーツァと来日するシーンは紳士すぎて、御三家が儀式を完成させるためにユスティーツァが人柱になるのは想像以上にえぐかった。そんで、マキリのショックを受けている具合がおじいちゃんにとって初恋の存在のでかさを物語っている。

 アサシンもおじいちゃんも潰して壊れかけた桜をセイバーが「まだ彼らがいる」と押し止めるシーンは、ああセイバーだな、と奇妙な信頼があった。
 SNのセイバーはちょっと扱いづらくて、UBWのセイバーは絶対的な味方で、HFのセイバーはどうして別れなきゃ行けないんだと歯噛みした印象がある。別にSNが嫌いなわけじゃない。私が屈折しているので分かりにくいが扱いづらいって表現はすごい褒めています。

 だから、黒セイバー戦で凛を通し、ライダーと戦いつつも士郎を気にする彼女はやっぱりセイバーだった。

 てか、この戦闘シーンは本当にすごい。
 ライダーが強い。魔眼で初見以外は使えない、ライダーの石化とか強いものは特に、と思っていたんだが、魔眼を利用してセイバーを石化させて動きを封じていく。
 対するセイバーはものすごいバスター。一撃一撃強力で、ライダーが足と目を使って翻弄するのもまとめてぶたった切る。時代はアーツでも嫌いじゃないぜバスター。
 石化すら力尽くでぶち破っての宝具戦。士郎のロー・アイアスとベルレフォーンをもってしても、瀕死にしかならないセイバーだが、アゾット剣を手にした士郎を見て「シロウ……?」って夢から覚めたように名前を呼ぶ。ここの声優さんの演技はズルい。さすがすぎる。

 ああ、ああ、やめてくれ。
 もう観ている間ずっとバッドエンドの道が自分の中で見えていた。ここでライダーの協力を得られなければ士郎だけでセイバー戦とか、頭を過ぎっては消えていくバッドエンド。
 でも、ここだけはやめろと息をのんでいた。バッドエンドでもいいから、やめてくれって。

 そんな私とは違って士郎は躊躇なくセイバーに剣を突き刺す。覚悟なんてとっくに決めていたんだ。ここだけでもう泣いてた。

 ただ悲しいかな、このシーンは凛の宝石剣お披露目と交互に行なわれるので一気に観たかった感があった。宝石剣は強いんだ、マナプリ化しちゃいけないんだぞ。

 今回の凛は終始冷静なのですが、土壇場で桜を殺せないというのが刺さる。過去の二人で遊んだトランプとか、凛らしいお姉ちゃんだった。

 だからなのかな、観ていて再確認したが私は桜が好きじゃないんだって思う。
 嫌いじゃないんだ。FateではHFが一番好きなルートだし、BBちゃんには聖杯捧げているしサクラシリーズはほとんど好きだ。
 でも、桜は好きじゃない。この終盤はなんでだろうって考えながら観ていたんだけど、結局分からなかった。

 終盤の桜を助けた後で士郎が壊れてきているのがはっきり分かる。
 身体が剣化しているのもだけど、もうライダーの名前も思い出せない。この辺は仕方がないけどちょっと説明不足感がある。というか、HFは士郎の壊れていく感が僕は好きなんだ。
 言峰戦、イリヤとのお別れ。ロボットなんて揶揄される士郎が「生きたい」と叫ぶ。感動的なシーンだからこそ、残念だ。もっと壊れていく過程が観たかった。

 そんなことを考えているから感動のEDは私にはあまり響かなかった。凛と桜が擦れ違った人形師にテンションが上がったけど、この後イリヤルート映画化とかホロウ映画化とかないかなと思うだけだった。
 まぁ、桜が咲くのは時報みたいなものとか言う人間だからな俺は。
 
 私の感想は歪んでいますが、映画自体は最高だったので是非観に行ってほしい。
 そして願わくば、この映画シリーズはもっと続けてほしい。FGOもいいですが、是非ともホロウも映画化して欲しいんだ。



劇場版『Fate/stay night [Heaven's Feel]』V.spring song
日本公開日 2020.8.15

https://www.fate-sn.com/

posted by SuZuhara at 16:06| Comment(0) | 映画感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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