2023年09月17日

スーパーの裏でヤニ吸うふたり 1〜3巻



「頑張ってお上品でいてね……佐々木さん」


 解せぬ、映画が観たいのに観られない。
 単純に近所の映画館だとやらない+マイナーで公開期間短いというジレンマ。今年は本当にアニメ映画しか観てなくて、いろいろ観たいと思っていたのにあれぇ?である。
 でも、シンプソンズのシーズン32も観きってないので単純に集中力の問題なのかもしれないな。


■あらすじ
 社畜である佐々木は日々の生活に疲れてつつも、スーパーの店員である山田の笑顔に密かに癒やされていた。ある日、スーパーを出てタバコが吸いたくなるが昨今の現状で喫煙者に場所はなく、スーパー店員が使っている喫煙スペースで田山と名乗る女性に誘われて一緒に吸うことに。
 若者である田山に山田への憧れを見抜かれからかわれ続ける佐々木だがそんな田山と吸う時間も大切になっていき、田山と名乗る山田も自分に気づかないオジさんで遊ぶつもりが他愛もない会話を楽しみにしていた。


■感想
 漫画をめっちゃ読んでます。ポイント還元キャンペーンはよくない、めっちゃ買ってしまう。今は物を持てないけれどもデータなら持てるのだ。どこまで感想書けるか分かりませんが、一気にまとめて書いていくよ。

 ヤニ吸うと呼ばれる今作を知ったのはTwitterだったかな?
 Twitter、Xでの情報収集は苦手なんだけど、なんか琴線に触れて読んでました。しかもタバコとか鼻が利く身としては憎悪の対象である。本当に匂いがダメだ。基本ガキメンタルだから格好いいと思う気持ちはあるんだけどね。

 なので、あまり題材に興味を引かれたわけじゃないと思うんだけど、なんで読んでみたんだっけか? きっかけが思い出せん。
 まあとりあえず、佐々木と田山の関係がすっごく良い。恋愛に発展しない、今後はするかもしれないけれども今の2人の関係がすごく好き。

 社畜のオジさん・佐々木はスーパーで毎回山田のレジに並ぶほど山田のファンだった。そんな親切丁寧でスマイル百点の山田にちょっかいをかける輩は少なからずいるらしく、喫煙スペースに誘った女性、清楚な山田とは反対で革ジャンなど着ている田山は釘を刺そうとするわけだが、佐々木が「俺が勝手に癒やされているだけ」という発言に

 これが1話。最後に明かされるように田山=山田。
 これ以降は田山とタバコを吸いながらそこで話した話は山田に筒抜けで、けれども佐々木は仲いいんだな程度にしか思わず気づかない。そんな田山曰くニブス木な佐々木を気に入っている。2人のやりとりはニヤニヤするとかじゃなくて、こんなやりとりできる人がいたらいいよなってもの。

 近すぎなくてこっちも踏み込めないけど、ただちょっと話せるなんて相手、作りたくても作れないからね。

 1巻最後の0本目前日譚での佐々木とノースマイル山田の出会いは、これは心に残る。憧れが、下手すれば恋に変わりかねないほどの出会いだった。
 この話は山田を変えるというか、他人が認める=肯定することで山田を救ったというかすげーいい話なんだけど、佐々木だって気づいたら恋愛に発展しそうで怖い。
 男女が仲良いってだけで恋愛に発展するのがつらいんだ。恋とか愛とかじゃないんだよ、ただこの関係が好きなだけだよってのはどうしても物語として続かないから。

 1巻では佐々木と山田&田山以外には店長くらいしかがっつり出てこないのだが、2巻以降は他のスーパー店員たちも出てくる。あくまで佐々木と田山の会話だけど、例え一枚絵だとしても佐々木さんの事後を見るのは衝撃だったなw

 田山の、山田の佐々木さんへの感情は店長が期待するようにロマンスに向いている気がするな。周りとしてはくっつくまでが楽しい。くっついたら惚気死ねとは思わんが、直視できなくなるからな。いや、下種の勘繰りになってしまうじゃないですか。

 0本目が人気らしいですが、佐々木の診断結果で禁煙するってなった時の話が好きですね。「俺まだ……田山さんと吸ってていいんだな」とか、山田としての良い店員の顔じゃなくて素の自分である田山にこんなこと言われたら、嬉しい以外ない。
 あと、一緒にタバコ吸いたいのは田山さんだけ発言を受けての山田スマイルとか。お前ら愛しいなおいって見守っていきたいですね。

 この先で2人の関係が変わったとしても、もう少しだけこのままで。僕ぁ、店長と同じくらいの距離で見ていたいですね。

 では、最後に今回のお気に入り。
 3巻にて、年末に風邪を引いた山田が治っていないのに復帰しようとしていて店長がなんとか言い聞かせようとしていたところ、佐々木も山田や田山に年末の挨拶をしようとやって来た。タバコ一本吸わせる代わりに店長は佐々木に電話をさせるのだが、店長の携帯から聞こえてくる佐々木の声に山田は困惑するってシーン。


『あ 突然すみません……佐々木と申します
 今 大丈夫でしたか?』
 どっちに
『あれ?』
 どっちにかけてんのこの人
 でも敬語だし
 山田か……
『もしもし
 田山さん?』


 田山って呼ばれた瞬間、彼女は布団被っているから表情とか見えないんだけどさ、それがまた良くてな。
「田山」なんて適当な偽名だけど本当の名前で会った時よりも素の自分だから、病気で弱っている時に呼んでくれて気にかけてくれたのが田山だったのは嬉しかったんじゃないかな、って思うわけですよ。
 店長、ナイスアシストだよなー本当に。




スーパーの裏でヤニ吸うふたり 1〜3巻
地主





posted by SuZuhara at 22:25| Comment(0) | 漫画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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