2025年02月26日

きまぐれロボット



 博士、次はどんな夢を見せてくれますか?


 ヘッドホンが欲しいと思いつつも、一番よく使うのはネックスピーカーだったりする。
 基本的に耳を塞がれるのが好きでなく、耳的にイヤホンが合わないので耳掛け式を使うが長距離を移動する時にしかこれは使わない。あとたまに走る時とか。
 家にいる時、パソコンの前にいればそのままスピーカーから。料理や掃除をするならネックスピーカー。ゲーム用のもコレにしたいが、そんなにたくさんあってもしゃーないのだよなぐぬぬ。


■感想
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 確か夏辺りに本屋でスペシャルカバーってのに惹かれて買ってみた。星新一作品は夏の特別カバーを買うようにしているのだが、これは初めて見た。
 わりと薄い本なのでちょっとした小旅行、ライブに行く時とかに持って行く予定だったんだけど、そんな用事はなかった。そもそも慣れないことをする時の移動時間は睡眠時間だった。

 さて、星新一さんのショートショートについての説明はもう入らないだろう。分からなかったらちょっと過去を遡ってくれ。
 今回の『きまぐれロボット』の表題から分かるようにロボットに関連した作品が多い。そのせいかオチが似ているようなものが多いのだけど、エム博士やアール氏など架空の存在でありながらお馴染みの存在の話ばかりなのですんなり読める。

 特に好きだったのは『ネコ』。
 ネコを大切に、それこそネコに尽くすエス氏とネコが暮らしている家にカード星人が現われる。人間は気を失ってしまうが、テレパシーでカード星人がネコと話し出す。星々の調査をしている彼らはネコの動じない様子に支配階級であると認識して言う。人間がドレイの地位を不満に感じて反逆を考えないか、と。
 その時のネコの返答が、かなり早いがここで今回のお気に入り。


「そんなこと、心配したこともないわ。そこまでの知恵はない生物よ」


 まったくもってその通りだなw
 我々はお犬様やお猫様その他諸々に反逆など考えないほど骨抜きにされている。星新一さんの時代から我々の奴隷根性は染みついたものだったのかと笑ってしまった。

 あとは面白かったが、特筆するような作品ではなかったと思う。巻末にある谷川俊太郎さんの解説曰く、この作品は子どものためにまとめられた本のようで、悪く言えばちょっとありきたりだ。同じような展開だから先が想像できてしまうものもあった。けれども読みやすさと谷川俊太郎さんの解説がめちゃくちゃ興味深いので一読の価値はあると思われる。カドカワさんこれもシリーズ化するなら買いたいなぁ。




きまぐれロボット (角川文庫) - 星 新一
きまぐれロボット (角川文庫) - 星 新一
2006/1/25



ラベル:星新一
posted by SuZuhara at 12:00| Comment(0) | 小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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