2019年09月08日

東京二十三区女 あの女は誰?



「教えて、原田璃々子さんはなぜ死んだのか」


 涼しくなったり暑くなったりの繰り返しですが、クーラーさえあれば元気です。最近はちょこちょこゲームから離れるようになったから人並みに生活できてる、はず。
 詰みっぱなしだった本を読み始めたのですが、ものすごく久々な気がする。最近集中力なかったしね。あとはいろいろやってたりするけれども、基本的には言えないことばかりだったりするのでブログ書くのも久々だ。そんな、ね、switchのフィットボクシング貰ったら筋肉痛と疲れですぐ寝る毎日とか言えるはずないじゃないですかw


 今回は前に読んだ『東京二十三区女』の続編。
 二冊同時に買ったのに今の今まで読まない体たらくさよ……。まぁ、正直私としては蛇足な感じがしました。あまり面白い話はなかった気がする。


■豊島区
 先輩の死の真相を探るために璃々子が豊島区について調べていると、初老の男性が倒れ込んでくる。男――シナリオライターの阿久根は家を出た娘の澪を探して欲しいと言う。親の心配を察した璃々子は無事に澪を見つけ出すが、阿久津は父ではないと言い出す。

 ポルターガイスト云々な話でしたが、正直興味が引かれなかった。澪の目的とか阿久根の結末とか想像通りだったし、それを池袋の女として結びつけるのはちょっと私には受け入れられなかったんだよなー。
 だって、年の差を超えて愛を育む二人、財産狙い的な意味で邪魔してくる親族、年老いた夫は幸せなまま逝く。そして、弟子のように面倒を見ていた男とグルだった妻だぜ。
 うん、これよくある話じゃないですか。


■墨田区
 作家を目指す陽子は永井荷風の『濹東綺譚』に惹かれており、奇妙な縁を感じていた。舞台となった玉の井に訪れて傑作を書き上げようとしていたが、その途中で自分がかつて玉の井で起こったバラバラ殺人事件の被害者となり、殺される家庭を味わうことになる。
 八代保はアルバイトとしてある家に赴き、妻と娘のいる家庭の夫を演じることになる。奇妙なアルバイトに疑問を抱きつつも、妻・可南子に惹かれて一夜を共にした後でアルバイトの理由を聞き出すともうアルバイトの依頼は来なくなり、二人が暮らしていた家に赴いても残されていたのは数十枚のA4用紙だけだった。

 今回の中で一番これが面白かったですな。
 物語は陽子の執筆と保のアルバイトを交互に進んでいくわけですが、璃々子と先輩はバラバラ殺人事件の背景について調べていく。
 どう繋がっていくのかな、と思ったら、保のアルバイトは保の記憶喪失を直すためのもので、陽子は保が書いた小説だった。しかし、『濹東綺譚』はともかく、かつてのバラバラ殺人事件について知らないことから、陽子が感じていた既視感などを小説を書いた保が感じていたは……、と璃々子は疑問がっていましたが、ちょこちょこと璃々子と先輩の関係のおかしさを感じるようになってきたのですげー楽しかったです。


■葛飾区
 突然の事故で母を亡くした荒井家の幼い妹・桃は地元で祀られている石・立石様に母に会いたいと願う。すると、生きていたときのように母が現われてこれまでのように暮らしていた。兄弟たちは自分が死んだと知られないように母と暮らしていくが、口喧嘩から母の死が本人に伝わってしまう。

 これは、普通に感動系でびっくりした。
 戻ってきた母との日常は子どもたちだけで父には見えないというものだったが、成仏しないままの母のこと、伝えてしまった時のこと、父が本当は見えていてそれでも見ちゃいけないと思って無視していたこと、母との別れは基本ボロ泣きする私としては号泣してましたが、なんだろうコレジャナイ感。怖い話を求めて観たホラー番組で感動系がくるとがっかりしてしまうのは最低だと思う。私のことだよ!

 ま、璃々子と先輩にとって必要な話でしたな。璃々子も酒の勢いとはいえ先輩に死を伝えているし。先輩も璃々子の秘密に迫っているしね。


■千代田区
 化粧の濃い霊媒師を名乗る女は男の行く先々に現われた。そしてある女性の死について調べているという。
 千代田区に関する蘊蓄を男から聞きながら歩いた女は男に問いかける。千代田区について、将門の首塚について取材中に死んだ原田璃々子の死について。

 ま、男というか僕なんだが、この人が先輩であることは一目瞭然だが、璃々子の死となると話は変わっていくる。 え、璃々子死んだん?と思いながら読み進めるとそうではないことが分かるのですが、うーむ、こいつは厄介ですなぁ。

 原田璃々子は確かに死んでいた。これまで璃々子として僕ら読者と共にいたのは原田璃々子を名乗っている別の女である。
 先輩が本物とは恋人だったって言ってたから、おそらく理由は恋愛絡みなのかな? 先輩は彼女の真意を探るためにつきまとっている。つまり死んでいない。

 でも、ここでの聞き手が「嘘つきの霊媒師」なんだ。そんな女が死んでいないと太鼓判を押しても、先輩は死んでいる気がする。女が璃々子になりすましているのも、先輩の死も真実なんじゃないかなぁ、と。


 全体的に面白かったかと聞かれると首を傾げざるを得ないですが、墨田区は面白かった。千代田区も霊媒師をどこまで信頼していいか分からんからあんまり楽しくはなかったかな。
 しっかし、自称璃々子の闇深いなぁ。

 では、この辺で今回のお気に入りへ。
 今回特にないんだが、先輩の言葉をちょいと書いておこうかと。


「確かにこの道路は、交通事故が起きやすく、死亡事故も多い。そういう場所だから、人々は怖がって、幽霊を見たと思い込んでしまうのだ。心霊現象とは、人間の恐怖心から起こる錯覚に過ぎない」


 ことあるごとに幽霊はいないと言う先輩ですが、原理としては私も同感だったりする。幽霊の正体見たり枯れ尾花ってやつだよ。
 でも、私はいないと断言は出来なくて、自分に関わり合いがなければいいという派なのだった。
 つまりはいつだって保身に走るビビリだよw






東京二十三区女 あの女は誰?
長江 俊和 (著)
幻冬舎 (2019/5/1)
posted by SuZuhara at 12:16| Comment(0) | 小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年06月06日

東京二十三区女



「だから言ったじゃないですか。今現実に起こっている事件の背後には全て、歴史の奥に封印された呪いや怨念が潜んでいると」


 なんか忙しかった気がしますが、気がするだけで僕は大したことしてませんね。……はい、すいません。しっかりします。
 私の近状としましては、買いたいゲームの発売が遠すぎて途方に暮れています。ガレリア延期はキツいって。今はノベルゲーしたくない気分で、戦闘したいレベル上げたいでもスマホでゲームはしたくないと喚いてます。


 さて、今回は『東京二十三区女』という小説の感想です。オムニバス形式の短編なので久々に一個ずついきませうか。
 この本を手に取ったきっかけは、家族に紹介されて。なんでも「東京二十三区で働く輝かしい女たちの話」と聞いて、うえへぇと思ったのですが、ちょっと待てよ長江俊和さんやん。これホラーよりやぞ、と忠告も虚しく家族はWOWWOWのドラマを観たらしく騙されたと叫んでたことがきっかけ。うん、マジ。
 その後で一緒に観たんだけど、ドラマ一話の「渋谷区の女」がちょっと分からなくてさ、もう原作読もうってわけなのである。

 全体的にルポライターで霊感の強い璃々子と私立大の民俗学講師で幽霊なんか信じない派の先輩・島野仁が東京を歩き回りながら、その場に染みついた怨念等を探っていく話。
 ホラーではない。幽霊が悪さをするというよりもヒトコワ系に近いのではないかと。トリハダ復活してくれませんかねー。


■板橋区の女
 両親が幼い弟を生き埋めにしているシーンを目撃した薫は集落を逃げ出し、そこから様々なことをして生きてきた。知り合った男性・英司と結ばれて幸せになったはずだったが、結婚後に英司が薫が逃げ出した集落にあった縁切り榎に通い、薫と別れたいと願い始める。
 薫がこっそりとそれを外していたことが英司に知られ、別れを切り出されたとき、薫は英司を殺していた。


 これはなー、英司が書いた絵馬の言葉を見た時にいろいろ悟る。だって、璃々子と先輩が暗号かもって教えてくれるし。私がきちんと読んだ長江さん作品は『掲載禁止』なわけだけど、そこでもあったからな。

「妻には過去のゆか 憂い怒る怖い。かなし」
 つまにはかこのゆか うれいいかるこわい。

 かなし。つまり、たぬき方式な暗号なわけだけど、誰かに知られないように暗号で願掛けって発想はなかった。神様は大変だ。

 この話が一番好きだったかな。もしくは品川区。
 何かについて調べる璃々子とグーグル先生以上に頼りになる先輩の蘊蓄を聞きながら東京散策は楽しいのだった。


■渋谷区の女
 結婚を間近に控えた肇は生き別れとなっていた母・カスミに会えると聞き、暗渠に脚を踏み入れた。そこで出会った精神科医・日向に翻弄され、過去に義父を殺しその罪を母が被ったことを告白する。
 璃々子は強い感情に引き寄せられて歩く下、暗渠では変わり果てた母と息子の再会する。


 ドラマ一話の話。やっとしっくりきた、これ主人公は女でなく男ですやん。渋谷区の女はカスミさんの方だったんですね。
 内容は知っていたけど、男が主人公だと母と関係を持っていた精神科医に抱く嫌悪感とかすごいですな。嫌すぎる。
 あと、暗渠というのを初めて知った。渋谷の下にあんなのあるんですね。カスミさんだけでなく何かいそうで怖いや。


■港区の女
 乾航平はタクシーで六本木の家に帰るつもりだったが、運転手の間違えで全く違う場所に行ってしまう。しかし、運転手は霊感の強い人間であり、事業の失敗で入水自殺した航平の目的地として思い出の場所を巡っていく。


 というのは実は航平の思い込みである。
 自殺未遂後、世にも珍しいコタール症候群、自分が死亡していると思い込む病気である航平の取材にきた璃々子だったが、上手く行かず先輩にカマかけしても璃々子の目的も達成されない。

 航平は子どもと妻の声でコタール症候群から回復するわけだが、車に乗せて思い出の地を巡るというのは治療の一種として行われていたことだった。
 しっかし、そうは問屋が卸さないのだった。回復し出した航平と息子を乗せ、妻の運転する車が走る。

「……私、もう無理かも」

 ですよねー。この展開は予想できた。
 ガードレールに突っ込み、海へと沈む車。そして航平はまたあのタクシーに乗っていたのだった。

 あまり動きのない璃々子たちだが、先輩に何かを思い出させようとすると先輩はそれを嫌がる。この辺りではまだ気づきませんでした。


■江東区の女
 雑誌に投稿された女性の生首が写った心霊写真を見て、璃々子はヤバいと直感する。その怨念を探るために先輩とともに江東区を練り歩き、何とか写真を撮った公園を特定することに成功する。
 そこでは投稿者・由菜と過去に夢の島に起こった事件が密接に関係する場所だった。


 かつて夢の島、ゴミ処理場に死体を捨てられてもバレないと言われていたことから、史郎は殺した妻をそこに捨てることにした。伸子とその子どもと生きるために、暴力を振るう妻を殺して二人で捨ててきたが、まだ死んでいなかったことから形勢逆転。
 妻・志津子まだ生きており、史郎はすぐに屈して寝返る。幼い子どもを残してきた伸子だけ殺される。自分が子どもを産めなかったからとかいろいろ思うところはあっても、子どもを奪うのはつらいな。
 詰めの甘い夫に変わり、スコップで伸子の首を切り落とした。
 伸子は娘・花苗への執着が強く、そのさらに娘が由菜だったという話。家族構成から花苗=由菜かと思ったけど、一世代ズレていましたな。

 ここで璃々子が先輩を振り返ると消えているシーンがある。つまり、そういうこと。


■品川区の女
 交番勤務の木内は三ヶ月前から奇妙な視線を感じていた。事故や事件の起こる先々でも感じる視線に、その先々にいる璃々子から大森貝塚、鈴ヶ森刑場に関する歴史を聞く。そしてこの地で怒った冤罪のことを聞いた直後、木内が助けた女性も他人に冤罪をかぶせようと事件を起こした犯人であることが分かる。


 あらすじ力尽きてきた。
 お巡りさん・木内を中心に語られる話。ここでは今まで璃々子と先輩が話して語られていた蘊蓄が璃々子の口から語られるようになる。そして、私じゃなくて詳しい人がいるのだと。
 ざっくり言うと、木内に惚れた女性が木内に会うために起こした事件。こういうのは東京という場所に封じられた怨念が現在を生きる人々に影響するというのはちょっと壮大だが、この手の女性は怖いから気をつけろですな。

 ここで木内が璃々子の目的を聞き出してくれます。
 この町で病気で死んだ人がいた。しかし、その死には不審な事が多く、その人がやっていた研究データ等は一切が消えていた。
 璃々子曰わく、東京の歴史の闇に消されたのだと。その真相を知るために璃々子は東京を歩いていた。
 その死んだ人とは先輩、島野仁。


 うん、面白かったです。
 次も購入済みなので先輩の死の原因が明らかにされることを楽しみにしてます。

 さて、眠さがすごいからお気に入りに行くぞ!
 と言いたいところだが、今回は冒頭に使ってしまったので割愛。
 璃々子の説には同意できないのだが、先輩の蘊蓄は中々面白く東京という街について知りたいならオススメ。





東京二十三区女
長江 俊和
幻冬舎 (2018/10/10)
posted by SuZuhara at 22:39| Comment(0) | 小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年02月03日

ロード・エルメロイU世の事件簿9 case.冠位決議(中)



「自分がどうすればいいのか、もう、私には分からない……」


 体調が絶不調でーす! 身体とかいろいろおかしいですが、それよりもゲームが出来ない現状に精神が参ってます。もうやだ、やりたいノベルゲーが2本とPQ2がまだ途中なのにできない。でも今はRPGやりたい。KHは無理だ、今の状態じゃ理解できる気がしない。ルルアのアトリエは買わないと悩みに悩んで決めたのに、トトミミの情報公開ですっげー気持ち揺れるけど発売3月だから今の俺は癒やされない。
 つまりなにが言いたいかというと、ゲームしたいなと思いながら生きてます。キャサリン発売まで持つかな……。


■あらすじ
 ハートレスの目的がイスカンダルの召喚であることが分かり、同じ願いを持つロード・エルメロイU世は苦悩することになる。そんな中、現代魔術科の学術都市スラーがハートレスとフェイカーに襲撃されてしまう。生徒たちの避難をフラットに任せて、ライネスとスヴィンはハートレスたちを追うが、そこで蒼崎橙子と出会うことになる。
 冠位決議(グランドロール)の前に明らかになっていく君主(ロード)たちの陰謀と霊墓アルビオンについての真相。エルメロイU世はこれまでの多くの出会いに支えられ、霊墓アルビオンへハートレスを追うことを決意する。


■感想
 毎回楽しみにしているU世の事件簿最終章の中巻。
 読み終わったのは水曜あたりだったりするのですが、体調悪くて感想を書くのが遅くなった。なのでテンションが僅かに収まっているのは勘弁してほしい。

 さてさて、前回のスラー襲撃からの続きとなりますが、今のところハートレスの過去でしか現われていないクロウの話はどこか不思議と惹かれるところがある。どうにもハートレスを敵というか悪というか、そういう区別が私の中で出来ないのは彼の存在があるからかもしれませぬな。

 フェイカーのスラー襲撃を目の当たりにしたライネスはU世不在のために自ら調査に出ることになる。
 スヴィンがすぐさまライネスを『姫様』と呼び、上下関係を構成するのはライネスも言ってるけど実に犬っぽくていいですな。U世がいない今、スヴィンの忠誠は頼もしすぎるけれども、グレイのことを引き合いに出して遊ぶことを忘れないライネスが好きw

 破壊された現代魔術科の旧学舎、封印されていたというその奥に進んでいくとハートレス&フェイカーvs蒼崎橙子というわくわくマッチが起こっていた。てか、橙子さんは出てくるだけで嬉しすぎるのだがな!
 今回のカラーイラストにですね、橙子さんの戦闘シーンがあるのですが、もう格好いいのである。トリム装備スヴィンと共闘とか、もう最高すぎるのである。
 けれども、僕の乏しい感性ではその戦闘シーンを完全に想像できないので是非コミック版を待ちたい。あ、感想書いてないけど漫画版も読んでます。

 騒ぎを聞きつけたU世がスラーに戻ったときには全て終わっていた。ハートレスたちはアルビオンに行ってしまい、ライネスはスヴィンに守られて無事でしたが、案の定スヴィンはダウン。
 橙子さんに預かり物であるタバコを返したことと、意気消沈U世に「興醒め」発言からもう出てきてくれないのか? でも、この辺りはイスカンダル至上主義としてはもうこれ以上は言ってくれるなと思わないこともなかったのである。

 沈んで引きこもってしまったU世の元にやってくるのは死んだアトラムからの手紙、そしてルヴィア。
 アトラムの存在は意外でしたね。でも、高貴な方の考えは説明されると納得。しかし、私の中ではそのあとに来るルヴィアさんの存在でほとんど印象がないw
 ルヴィアがですね、かなり好きなんですよ。元々凛派ではあるのですが、二人揃っているとハンパなく嬉しい。まだ凛と会っていないルヴィアの高貴さが高くて素敵ですね。

 そしてグレイたんのビンタで復活したU世はハートレスの真意を探ることに成功しますが、正直そんなことより迫る冠位決議での民主主義派の動きの方が気になる。
 メルヴィンが見せしめとして巻き込まれたトランベリオとイノライの茶番。使い魔での覗きがあると分かってながら情報を出し、そしてメルヴィンの心さえ折るトランベリオの出力とアシュアラさんが娘という告白。
 前回書いたかは分からないのですが、トランベリオ自体は好きなおじさんです。私ならばこの人の存在で民主主義派を選ぶほどには。
 しかし、アシュアラがこっちにつくとなると予想が難しくなってくるな。

 アルビオンに行くと決意したU世が戻るとライネスと連絡がつかなくなるのですが、それはライネスが冠位決議に臨む決意をしたからこその情報規制であり、ライネスとメルヴィンの悪あがきからU世の元へは魔眼蒐集列車と魔術師フリュー、清玄、ルヴィアがいた。
 たった二十四時間でアルビオン攻略とハートレスたちを打倒するというミッションが始まることになるというところで今回はお終い。
 グレイが「最初のメンバーですね」とちょっと嬉しそうなのが可愛い。作中でもしも自分が事件簿を書くのであれば、時系列は故郷のことが始めでも剥離城を最初に選ぶと言っていたりする。その気持ちはめちゃくちゃ分かるので、どうしてアニメは魔眼蒐集列車からなのかとも思うがね。

 うーむ、いつも以上に支離滅裂に書いている気がしますが、体調おかしいので勘弁してもらおう。背中の痛みは選手生命の危機だ。なんでか背中が痛すぎるんだよぅ。

 では、ここいらで今回のお気に入りへ。
 今回は引きこもってしまったU世を見守るグレイのけなげさを一つ。


 いてもたってもいられなくて、だけど、今だけは待っていたかった。
 この人が何かを発しようという気持ちになるまでは、どれだけでも待っていよう。たとえ、結果としてこの心臓が砕けても、足が萎えて立ち上がれなくなったとしても、それだけのものをこの人からもらったのだから。


 日が傾くまで待って、いろいろな人に支えられているU世を最後に勇気づけてくれるグレイたんはマジヒロインでした。一緒に来いと言われるだけで嬉しいとか……スヴィンになりたい。
 事件簿は本当に好きなので次で終わると思うと悲しいですが、それ以上に早く続きが読みたい。その後で全巻読み直すのを楽しみにしてるんだ。









ロード・エルメロイU世の事件簿9 case.冠位決議(中)
三田誠(著)坂本みねぢ(イラスト)
TYPE-MOONBOOKS (2018/12/31)
posted by SuZuhara at 22:14| Comment(0) | 小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年01月26日

幼女戦記 12



「我が第二○三遊撃航空魔導大隊の損害を報告いたします」


 『マスカレードホテル』を観てきました。東野圭吾さんの作品は大分ご無沙汰だったりしたのですが、ホテルという舞台もあって大変興味深かったです。「お客様がルールです」というのは僕には無理だなー。
 展開的には比較的分かりやすい伏線だったと思うのですが、松たか子さんの存在には写真を見るまで気づかなかった。
 まあともあれこれで、今のところ全てのFGO映画館礼装は貰えてるんだぜw


■あらすじ
 新兵を押しつけられたターニャは「新人を殺すな」という上の以降を履き違え、「損害を出してでも訓練させるべき」と考え、新兵の一部を連れて作戦を実行する。
 戦場で先輩たち、そして白銀の姿を見たグランツたち新兵は軍人として成長するが犠牲を二人出してしまう。それと同時期、ターニャ自慢の古参兵からも一人の脱落者が出てしまう。
 物資潤うアレーヌ市でラインでは考えられない食事を楽しむこと一時、上空からフランソワ共和国兵が襲い来る。


■感想
 やー、幼女戦記の漫画はスパンが早くて嬉しい! けど、今はペルライチケット代払って金ないから正直きついw

 さて、ライン戦線にて新兵を押しつけられたターニャは「殺さないようにラインを経験させてやってよ」という遠回しな言い方を「被害を出してもいいから経験させろ」といつもの如く履き違える。
 部下たちとの会話でも「兵を第一に思われている」と勘違いされたまま夜間浸透襲撃に新兵の一部を参加させることに。脳筋よりのセレブリャコーフ少尉可愛い。あとここの作戦内容説明の狼たちがいつも以上に好き。礼儀正しくノックしよう。ショベルで素早く念入りに。殺さないように、それでも起きないように念入りにってことだろw

 一方、新兵たちの方は少々不満を抱いていた。
 戦争時なのにマニュアルとは違う行動、魔導師なのに徒歩で何日も歩いて帰還、ジャガイモばかりの生活は思い描いていた英雄の道とは程遠かった。
 召集命令が響き、士官学校でターニャの噂を聞いていたグランツの班が急いで駆けつけると、そこには既に完全武装の先輩たち。グランツの班他三班は早く集合したため、塹壕送りを免れるが先輩たちと夜のピクニックへ。敵の塹壕に行ってお友達(捕虜)を連れてくるよ大作戦であるw

 そこは魔導師として華々しく活躍する場ではなく、ギリギリまで魔導力を使わずにただ任務を遂行する軍人の姿だった。その姿にグランツも心を決め、ショベルノックでターニャに名前を覚えられる。良いことなのかは正直分からんw
 捕虜を取られたフランソワ共和国は情報漏れを恐れて計画を早めることに。

 一方、ターニャは新兵を二人犠牲にしてしまったことに少ないな名指揮官と喜んで上司に報告し、勘違いのまま乗り切るw
 だが、二○三部隊の熟練兵からも損害が出ていた。

 謎の苦しみを訴えるタイヤネン准尉はなんと食あたりで脱落。ジャガイモが古かったんだ……。
 これはですな、正直笑えないんですよ。兄貴の手作り料理(腐った豚肉料理)を食って入院した経験がある人間としてはな! ……兄の初料理がメシマズレベルじゃねぇとは思いつつも傷つけまいと全部食った勇者にこの仕打ちかよともう一人の兄貴と入院したからな。ちなみに本人はこんな料理食う人間の気が知れないとか言ってたけどな。

 ターニャがそんなこんななっている間に上層部も動いていた。ゼートゥーアがかつてターニャに語った世界大戦について説き、敵の戦闘継続能力の粉砕へと目標を写していくことに。ここでゼートゥーア少将って呼ばれているんだけど、准将じゃなかったか? 好きなタイプのおっさんではないから見逃したのかもしれん。

 そして、ターニャはアレーヌ市で部下と食事中――正直、みんなと食事していることに驚いたw
 食事中にフランソワ共和国の戦法がかつて自分がしたことの真似であることに気づいており、他に真似をするとしたらこのアレーヌ市で……と思い至ったところに司令部からの呼び出し、アレーヌ市の上空からフランソワ共和国の襲撃で続く。

 今回も面白かったですが、いつもいつも良いところで終わるなー。
 二○三大隊の面々は面白いのですが、新兵たちが入りどう変わっていくかが楽しみですね。グランツとアレーヌ市はなにか関係があった気がするんだけど、アニメは大分前に流し見しただけなのでほとんど覚えてなかったりする。ほら、キャラも大分絵柄が違うから上手く擦り合わせられないのである。だから映画にはあまり興味がを惹かれていないのだが、特典が漫画の時に行けたら行くかもしれない。うん、でも2月は忙しかったりするんだけどな!


 では、ここいらで今回のお気に入りへ。
 今回は召集命令から三分以内に整列できた新人の班に対してのターニャたちの会話から。


「やけに早いのが三個小隊分いたようだが?」
「普段の成績も優秀です」
「少佐殿と同じ士官学校卒が小隊長です」
「鼻が高いな」
「少佐殿の噂をさんざん聞いたおかげでは?」
「…耳が痛いな」 


 ここ笑ったww
 このくらいのことならケロっという部下たちとの関係がすごく好きなんですよ。決して、セレブリャコーフ少尉だけではないのだよw








幼女戦記 12
東條 チカ(漫画)カルロ・ゼン(著)篠月しのぶ (デザイン)
KADOKAWA (2019/1/25)
posted by SuZuhara at 23:48| Comment(0) | 小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年12月31日

沙耶の唄



「沙耶と一緒にいられるのなら、僕はもう何もいらない。何もかも、このままでいい」


 ペルライ先行受付が始まったけど、チケット多すぎてなにがなんだか分からんw
 曲メインのライブなら前列がいいけど、マス席はぼっちにはレベルが高い。どうせ当たらないだろうけど、チャレンジは自由だあっ!と抽選応募だけはしといたがね!
 ライブCMから言ってP5Rは完全版でしょうが、ここ最近長い時間ゲームをする根気がないか不安だ。もうノベルゲー以外は控えようと思いつつ、PQ2クリア向けて頑張ります。


■あらすじ
 交通事故に遭い、家族を失った匂坂郁紀は自身だけは奇跡的に一命を取り止める。しかし、その代償に目に見えるモノ全てが醜悪な肉にしか見えないという後遺症が残ってしまう。風景は臓物、人間は肉塊にしか見えなくなった郁紀の視界で唯一美しい人間に見える少女・沙耶との出会いで救われる事になるのだが、それは狂気側に踏み込むことでもあった。
 郁紀の親友・戸尾耕司が気づいた時には郁紀は既に沙耶と生きることを決めていて、正常な世界で生きていた耕司は取り返しのつかない狂気を知ってしまうことになる。



■感想
 憧れのエロゲー『沙耶の唄』がまさかのノベライズ。あらすじはもう本気でコピペにしたい。こんなの無理だよっ!

 ゲームはしたことないけれども純愛モノの最高潮だと認識してまして、基本的にネタバレOKなのでだいたい内容は知っていた。後書きにもあるけれども、このノベライズは三つあるエンドのどれとも違うモノとなっている。私の認識では、離別以外の二つが混じっているのかな。僕は離別EDが見たいので今度、買ってこようと、思う。
 人生は挑戦だ。どうせ来年は一身上の都合でエロゲをすることになるんだからやるんだって決めたんだ。

 さて、本編へ。
 事故の影響で視界に映る全てが醜悪な肉塊と臓物にしか見えなくなった郁紀は、かつての友人たちとの会話すら苦痛で仕方なかった。……これ、私はまだゲームをやっていないからアレですが、郁紀には声もまともに聞こえていないから私も発狂案件ですな。音が不快なのだけは本当に無理だ。

 そんな苦痛の日常を超えて家に戻れば郁紀にとって唯一人間に見える少女・沙耶がいる。そこで二人はイチャイチャ暮らしているわけですが、当然そのままでなんかいられない。
 郁紀は沙耶の願いで「パパ」である疾走した奥涯教授の行方を探るんだけど、そこで郁紀に想いを寄せていた津久葉瑶に呼び止められる。郁紀からすれば臭く醜い肉塊に分かったようなことを言われればキレる。キレて言った罵詈雑言を他の二人の友人・耕司と青海が聞いてしまって、怒り心頭の青海は郁紀宅へと乗り込んでしまう。

 沙耶がいる、郁紀の家へ、だ。

 腐った生ゴミのような異様な匂いに戸惑いながら青海は進み、そして郁紀の心が安まるように幾重の色で塗り潰された狂気の部屋を見て、そして自らを喰らう捕食者の姿も見てしまうのだった。

 郁紀が戻ると沙耶が何かを食べている。食べて見たら意外にイケる。郁紀もおいしいと思う味。
 これはなー、実際どうなんだろうか。ただ郁紀がおかしい状態になくても、ただの肉をして出されたら人のモノかどうかなんて分からないからあまり責められないと思うんだよなー。
 郁紀と沙耶は共通のご飯を発見して、残りを冷蔵庫に入れて保管するのだった。

 沙耶は郁紀の状態を知るために病院へと忍び込み、カルテを奪う。そして郁紀がどういう状態にあるか理解した後はお隣さんで実験。
 郁紀の家からする異臭に苛立っていた画家・鈴見は突如押し入ってきた何かに襲われる。そうして意識が戻ると世界は肉塊塗れへと変貌していた。蚯蚓(ミミズ)の漢字を初めて知った。あと地獄の『星月夜』は思わず調べちゃったよ。絵画なのか、なるほどなーである。ちょこちょこ表現が難しいのはさすがは虚淵と過去に読んだzeroとかphantomでも思った気がする。

 世界が一変したことで家族もkillしちゃう鈴見氏は唯一可愛い女の子である沙耶を見て速攻で襲いかかる。沙耶をおかしいと感じつつも置かせるなんてすげーや、と思っていると郁紀が帰ってきて化け物退治へ。郁紀からすれば化け物が沙耶を襲っているのであり、滅多刺しである。

 ここで沙耶が脳をいじって郁紀と同じ状態にさせたことが語られる。郁紀と同じになれば優しくして貰えるんじゃないかって。
 沙耶が可愛いから優しいのではなくこれまで培ってきた時間があってこそなんだよ、と諭した郁紀は沙耶に愛の言葉を言おうとするが待ったがかかる。

 今ならば――郁紀を元の状態に戻せる、と。

 ゲーム中に二つしかないという分岐点の一つですね。ここで戻ると最高に悲しい純愛に至れるという。
 だが、郁紀はそれを受け入れない。沙耶と生きることを誓い、お隣さんもその家族も食料とすることを選択する。

 郁紀の異変と青海の疾走から手がかりを求めて郁紀の病院へと来た耕司と瑶は担当医の丹保涼子医師と知り合う。ここではまだ接点は薄いが連絡先の交換。

 後日、奥涯教授の別荘に行くための足として郁紀は耕司を誘い、郊外の別荘へ。恋人が郁紀の家に行くと失踪していながらも親友を疑いきれない耕司は郁紀の異変を探るためにもついて行く。
 その一方で郁紀のためならなんでもやるマンと化した沙耶は郁紀に家族を作るために青海の携帯で瑶を呼び出し、その肉体を作り替えていた。
 耕司が電話したときに、耳が取れちゃった、とか言っていることから状況は察せられる。身体が徐々に腐っちゃう女の子の話を思い出したよ。
 瑶との通話に気を取られていると背後から郁紀に襲われて耕司は井戸へと落とされてしまうのだった。

 郁紀が家に戻ると沙耶が瑶というペットを用意してくれている。郁紀に人間に見える、それがイコールどういう意味かはもう分かっているので何も言うまい。
 瑶は作りかえられる間に言葉をしゃべれなくなってしまうのですが、肉奴隷なので問題ないと楽しむ様子は文字じゃなかったらスキップ必須。僕は直視できないきっと。

 一方、耕司の方は瑶の前に丹保にも電話していたので助けに来てくれる。ここからは先生の言葉遣いが一変していますが、こっちが地であり格好いいのである。
 それから二人で井戸の隠しルートから奥涯教授の下へと行き、沙耶について知ることになる。

 ざっくり言うと、沙耶は地球外生命体というか、人間の文化や知識を吸収して繁殖するはずだった生命体。精子に対する執着はこれが理由だったんだね。
 本来なら繁殖能力を持った時点で繁殖活動に入るはずだったのだが、学習の過程で沙耶は物語とかで愛や恋を知る。だが、唯一接点のある人間である奥涯はパパであり、既におじいちゃんでありそういう対象ではなく恋をしなかった。世界に自分を愛してくれるモノはいないという絶望が繁殖能力を虚勢していた。そう、郁紀と出会うまでは。
 一回読んだだけだからきちんと理解できていないかもしれないけど、こんな感じ。

 しかもですね、沙耶は郁紀に自分のことをタンポポの綿毛に例えて説明してるんですよ。何もない砂漠に綿毛が落ちた時、一面がタンポポ畑になるまで頑張ろうと思うのは、砂漠にたった一人でも花を愛してくれる人がいると知った時だ、と言っているので非常にヤバい段階に来てしまっていることが窺える。

 ここからは耕司のターン。まんま耕司主人公である。
 郁紀に沙耶のことをチラつかせて精神的優位に立った耕司だったが、郁紀が去った家で狂喜の部屋と血塗れシンク、そして冷蔵庫の人肉を見てしまう。ここ、有名なグロフォーカスが効かないというタッパーのシーンですね!
 親友が狂喜に呑まれるのを助けられなかっただけでなく、恋人の手と再会した耕司の心中には同情を禁じ得ない。なんでお前は、ここに至るまで欠片でも信じられたんだよ。

 二つ目の分岐は、郁紀と先生のどっちに電話をするかというもの。今回は先生に。
 耕司は先生も妄想が酷いと警戒しているが、二人で組んで郁紀の元に向かうことに。

 郁紀の方も斧を用意し、瑶を囮に使うということをやってくれますが、もう耕司と瑶の再会がキツすぎた。
 とっくに一線は越えたと思っていた耕司は、先生が何度も忠告してくれたのに瑶と出会ってしまう。沙耶の眷属となった肉塊相手に頼みの四発しかない拳銃も使い切り、鉄パイプでなんとか殺す。そうしてvs斧装備郁紀+沙耶が始まるわけですが、耕司にだってな先生がいるんだよ!
 ……でも、ここで誰に電話したかの表記は要らないと思う。戦闘シーンでいきなり電話の話が出て混乱したから。

 閑話休題。

 郁紀に斧で胸の半ばまで切られようとも、走馬灯を見る瞬間を捨てて先生は沙耶に向けてショットガンを放つ。
 沙耶も郁紀も致命傷で死にかけているが、そこで沙耶は開花する。郁紀との子を出産である。世界を肉塊に変える種、ってことであってる?
 先生は激怒するが、花に近づきすぎて死亡。
 ここで沙耶=耕司にとっては怪物が郁紀に最後の力を振り絞って近づいていくシーンがあるんだけど、耕司は必死に鉄パイプで殴ってそれを止めさせようとする。沙耶が郁紀に触れてしまったら耕司の負けだからだ。何もかも取り返せないから。
 それでも沙耶は止まらず、郁紀の頬を撫でてから動かなくなった。

 あとは壊れた耕司が一人残る。
 かつての友人たち、それも悲惨な姿の三人と話す夢を見たり、先生の幻を見たりで追い込まれてはいるが、隠し持った一発の銃弾に守られている。これがあれば死ねるからだ。
 世界各地で起こっている異変が始まりであることを感じながら。

 おおう、面白かったけれどもこれ続くんですかね本当に。できることならもっと挿絵欲しいです。包丁郁紀とか鉄パイプ耕司とかあったら完全に神だった。せめてショットガン先生はちゃんとゲームにありますよね? ね?

 ですが、狂気の純愛だったかと聞かれると難しいですね。たぶんゲームから入った方がいい。小説だと沙耶との愛を貫くという選択も、正常に戻るという選択も自分で出来ないから流されてしまう。選択しないから自分から落ちれないんだ。
 沙耶を守りたい気持ちもあるんだけど、理性が耕司側――現実を守ることを優先するんだ。基本的には常識人であるはずだからね。

 では、ここいらで今回のお気に入りへ。
 やっぱり最後の耕司のシーンかな。決して耕司が好きとかじゃないんだけど、ひたひたと郁紀に近づく怪物からなんとか取り戻そうと鉄パイプで殴り倒すシーンを。
 体液が飛び散るほど殴ったのに、怪物は郁紀に辿り着く。そして頬を撫でてから動かなくなった。


 最後の瞬間までその怪物は、郁紀を手放そうとしなかった。そして郁紀と繋がったまま死んだ。
「……」
 耕司は、ついに自分が何も取り戻せなかったことを悟った。


 この救われなさはハンパないですね。
 狂った郁紀を許すことなんかできないのに、かつての笑顔とか見るとどうしようもなくなってしまうとか耕司は本当にいい奴なんでしょう。
 だからこそ、最後の最後でかつての親友の姿だけでも守ろうとしたのに、怪物と固く結ばれているところなんてものを見せられたら壊れるしかないよな。








沙耶の唄
大槻 涼樹 虚淵玄(Nitroplus)
講談社 (2018/12/16)
posted by SuZuhara at 16:36| Comment(0) | 小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする