『まもなく目的地です』
やっと私も休みに入りましたが、今年も振り返るだけの時間はなかったな。
でも、ちゃんとFGOソロモン戦は参加してたんだな。お宝ドロップ柱戦、俺が欲しい大騎士勲章を落とすアモンは人気がない。具合的にがっつけないけど必要数確保はでき――おいちょっとワンターンキル陣来るの早いよ集まってないよ!と泣きつつもこのエンディングにリアルタイムで立ち会えたことは幸せでした。やはりFGOのためだけに携帯新調したのは間違いじゃなかった。
失ったものはでかくこの心に開いた穴が埋まることはないように思う。けれども、今も隣に大切な後輩がいてくれることに今は感謝したい。今日のアニメ観たら初めの出会いに泣きそうになるかもだけどね。
……しかし、マシュの好感度からの接し方の違いはいいものだ。だんだん独占欲というか、先輩の正式なサーヴァント押ししだすのが可愛い。フィギュアポチったのは正解だと思っているが、再臨後の正式な鎧姿の方が好きなジレンマ。
では、これで今年最後だ。いつも通りにえっちゃら行こう。
■あらすじ
ある寒村に伝わる風習に夜葬というものがある。死者の顔をくりぬき地蔵にはめ込み、顔をくりぬかれた穴に白米を盛って食べるという。その死者をどんぶりさんと呼んだ。
『最恐スポットナビ』という本を目にした途端スマホに届くメッセージからやって来るどんぶりさん。日本各地で次々と起こる行方不明者と顔のくりぬかれた遺体。
三緒は仕事からその事件に触れ、そして狙われることになる。
■感想
以前に読んだ『きみといたい、朽ち果てるまで 〜絶望の街イタギリにて』の巻末書評で選考会に残った中で多少難はあってもダントツで怖いとされていたので買ってみた。
けど、ごめん。私にはこれよく分かんないや。怖さを考察したいのにホラーに触れれば触れるほどよく分からなくなる。困ったもんだ。
ざくっと説明すると、いつの間にか手にしていたホラー雑誌『最恐スポットナビ』の記事を読むとスマホのLINEならぬLIVEに文字化けした通知が届き、勝手に起動したナビがなにかが近づいてくることを告げる。それがどんぶりさん。
登場人物たちは基本的に知らぬ間にそれを読んでしまい、狙われる。勿論、刑事とか手掛かりを求めて読む人もいるけどね。
主軸となるのはテレビ制作会社の新人・三緒とコンビを組むことになる袋田。連続殺人事件――顔をくりぬかれるものの情報を持っているという男が接触してきて、それに関わることになる。
本の存在、ナビが起動すること、どんぶりさん――と知っていくのはなかなか面白かったが、如何せん、怖くない。
狙われている人物が発狂寸前の状況であっても「来てる、来てる、来てるぅ〜!」とか、先輩の無残な状況でも「袋田しゃあん、袋田しゃあん」はない。文字に萎えるとしか表現できないがっかり感だ。
そもそもとして、私には<顔をくりぬかれる>という状況が分からない。初めは皮を剥がれているように想像したけど、地蔵に埋め込まれた顔が目だけ動きを追っているというところがあって、となるとパーツごといってることになる。でも、顔しかないのに話せるってすごくないか。
しかし、くりぬいた穴をどんぶりに見立てて米を盛るからどんぶりさんなのであって、頭蓋骨も全面的にいってるってこと? どんぶりんの武器である園芸用のシャベルで?
この辺わっかんないんだなー。
お化け、怪物――怪異って呼んだ方が適当か。それがどんなに荒唐無稽でも構わないけれども、私の想像力じゃ理解が追いつかなくて疑問が勝ってしまった。
あと、どんぶりさん自体よく分からないんだよなー。
わりと行き当たりばったりにどんぶりさんの対処法が分かるけど、どんぶりさんが持ってるシャベルを奪ってとか無理ゲーじゃないか。ま、出来ちゃうんだけど。どうやって勝ったのかは描かれないんだけど。
呪いの始まり、終局が描かれないまま再び始まる。
ずっと疑問にばっかり思っていたから残念ながら恐怖はなかった。「袋田しゃあん」は精神病院に入っても結局どんぶりさんになってるとか、攻略法ないから助からないねこれ。伝染経路も分からんから、「私の所には来ないでください」しかできない。ガラケー刑事は突破口になるかと期待したんだがなー。
では、ここで今回のお気に入り。
今回も特になかったりするんだが、気になったことところを一つ。
助けを求めて来た有加里が自分の前から消えたことが堪えていた三緒は手掛かりを必死に求めていた。理不尽を受け入れることを拒み、自分に出来ることに手を伸ばそうとしていた。
――でも、身近な人は特別でしょ。自分のそばから急に消えちゃった人は特別だよ。
さて、これはどうなのだろうか。
それは特別じゃないと私は思う。危険に跳び込めるだけの、防衛本能を越える一歩はを踏み出せるとは思えない。
結局誰にも共感できなかったというのが、一番この作品に乗れなかった原因かなー。
夜葬
最東 対地
KADOKAWA (2016/10/25)