2016年09月01日

ゲーマーズ! 3 星ノ守千秋と初恋ニューゲーム



「やっば、なにこのゲーム、超つまんなさそうw」


 ついに9月ですなー。
 P5にうたわれるもの、デモンゲイズ2か……。嬉しい悲鳴をあげたいが、やっぱり本命はP5だからP5を真っ先にやるとして、次というか時間が取れない時にうたわれるものやっていくとして……ああ、ちくしょうっ! デモンゲイズ2の発売日が早まったせいでできる気がしねぇんですが! やっぱり諦めるべきかなー。
 

■あらすじ
 ひょんなことから学園一の美女である天道花憐と付き合うことになった雨野景太はぎこちないながらも恋人としての関係をスタートさせる。
 しかし、景太とアグリの関係や上原の女性関係などの勘違いは継続中でゲーム部の面々はどんどん擦れ違っていく。
 だが、星ノ守家にて人生ゲームで遊んだ際に千秋はフリゲ製作者「のべ」としてソシャゲプレイヤー「MONO」として大切に思っていた「ヤマさん」と「ツッチー」が景太であることをしってしまう。


■感想
 前回に続いてゲーマーズの3巻です。
 現在読んでいるのは5巻後半だから一気に書いてしまえたらいいなと思っている。思うだけだから続くとはいえないが。

 2巻最後でうっかり恋人同士になった景太と天道さん。
 しかし不釣り合いすぎてぎこちないデート模様とかありますが、ゲームセンターにバッティングセンター、そしてプールとか――本当にリア充滅べばいいのに。
 いや、天道さんはいいんだよ天道さんの水着姿とかは。問題は彼女とデート中に水着千秋に腕をぎゅっとされるとか、本当に滅べ。千秋の友達ポジ譲ってくれよマジで。

 今回は千秋のゲーム制作の話や妹の話も出てきますが、どうも私はエロゲネタにはついていけないな。いや、同人ゲームからヒットした伝奇ゲーとかアレだなとか分かるよ。けど、エロゲの良さはノーサンキューだ。
 実は千秋の妹の心春が生徒会シリーズの主人公である鍵の意志を継いだかのようなエロゲプレイヤーだったのである。
 この段階では心春の印象は掴めていませんでしたが、現段階での私は心春苦手だわw オープンにエロい人って本当に苦手なんだ。

 さあ、今回一番楽しかった話は人生ゲーム回ですね。
 ラブラブ半生ゲームと名づけられたボードゲームは最悪だったw
 なぜか結婚してイチャイチャラブラブな生活を送る景太とアグリに女癖に対する悪評がつきまくる上原は千秋と何のある結婚生活を送り、そして一人仕事に生きる天道さんw

 もう「イチャイチャしてなんだかんだでベッドが壊れた。6千円マイナス」とかやられた日には血管ブッチンするよね。仕事に生きて金だけ増えていく天道さんに謝れw

 ソシャゲの関係で一度千秋が引っ込んだ時に景太が自分が使っている名前を話してそれを千秋が聞いてしまい、自分にとって戦友で大切な友人だった人が景太だったと知り、千秋は遅すぎる初恋を自覚してしまうのだった。

 うん、千秋を応援しよう!
 だって、天道さんはこうなんというか虐げられてた方が面白いんだよ。仕方ないよw

 では、この辺で今回のお気に入りへ。
 今回は天道さんとのデート中で私の身も抓まれる会話から。ゲーマーにだっていろんな人間がいるんだよこんちくしょうめ!


「……雨野君って狩りゲーで自分の取りに行きたい素材言わないタイプでしょ」
「ああ、いえ、それに関しては全然違いますね」
「あら、そうなの? 意外。でも雨野君って確かに言う時は言う人かも――」
「いえ、そもそも一緒に狩りゲーしてくれる人がいないタイプです」


 分かる、分かるよその気持ちっ!
 ぼっちだからこそ一人で誰も気にせずにずっとゲームしていられるのはいいんだけどさ、それでもやっぱり憧れはしてしまうんだよみんなと狩りゲーとか。
 ……ちくしょう、ごく当たり前に強力プレイとか言える人とかリア充だよな。
 






ゲーマーズ! 3 星ノ守千秋と初恋ニューゲーム
葵 せきな(著),仙人掌 (イラスト)
KADOKAWA/富士見書房 (2015/11/20)
posted by SuZuhara at 21:41| Comment(0) | ライトノベル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年08月31日

ゲーマーズ! 2 天道花憐と不意打ちハッピーエンド



「(だってだって、自分やケータは、凄くちょろいです!)」


 ちょいと名古屋に行ってきたよ。
 うぬ、平田志穂子さんのライブに行きたかったんだ。GWは行けなかったから今回こそ行きたいと思っていたので休日を利用して行って来たよ。
 もう時間が経ってしまったから細かくは覚えていないけど、今回は『あなたに会いに』がすごかったなぁ。ペルソナコーナーでの私の盛り上がりは異常である。
 しっかし、やっぱりミュージックは生活に必要だな。今の僕はまだ追い詰められていますが、P5発売まで頑張ります!


■あらすじ
 ぼっちだった雨野景太はクラスメイトで友達になった上原と同じくぼっちだった星ノ守千秋とゲーム好きによるゲーム同好会を作る。
 相変わらず擦れ違いの日常を送りながら、景太は天道花憐と友達になるために呼び出すことになる。


■感想
 もう、あらすじはいつだって壊滅的。
 今回はゲーマーズの2巻です。現段階で4巻の後半まで読んでいるから純粋な感想じゃなくなっちゃうかもだけど、そしたら申し訳ない。

 基本短編なので発売日にゲーム屋に駆け込むとか、ネットが使えなかった時のことを思い出して懐かしくなったぜ。パソコンに触れなかった時は学校終わりでダッシュとか普通でしたよ俺。命かけてましたもん。

 全体的にこの作者さんのノリは好きなのですが、平凡ではない三角くんのラノベ生活にはちょっと引いてしまった。
 平凡とは程遠い特殊能力を使ってゲーマーの頂点に立つ話だけど、その生き方ちっとも楽しそうじゃないんだよなー。

 やっぱり楽しいのは景太とアグリの会話かな。
 ゲームのことには興味のないアグリだけど、景太のゲームトークとか分かりすぎてつらい。私的にはMOTHERとボクと魔王の楽曲がどこに入るかはちょっと譲らないよ。
 そんなことを熱く語りながら華麗にスルーしてくれるアグリとか最高じゃないか。上原はもっと大事にしてやってよ! 自分たちの相関図を書いて泣いちゃうとか、不覚にも可愛いと思ってしまったぜ。

 全体的に一巻とノリは同じなのですが、ゲームの話で友人たちと駄弁りながら、景太が天道と友達になるために呼び出すところで物語は佳境を迎える。
 ここに至るまでにかなり人間関係は複雑骨折していまして、上原はアグリと景太の関係を怪しんでいて、アグリは上原が天道と千秋も狙っていると思っていて、あとは……まぁ、そんなこんなでただでさえ複雑骨折しているのに景太が天道に間違えて告白「付き合ってください」と言ってOKを貰ってしまって、まさかの恋人になるという展開でした。

 あまり天道さんに興味のない私としてはふーんですが、またここから関係がこんがらがっていくので楽しい。
 ちょっと眠くてぞんざいですがこの辺りで終わりに。

 では、今回のお気に入りへ。
 ゲームのヒロインのこの行動が好きだとか嫌だと話せるのは最高に楽しいと思うが、ここで萌えは排除傾向の千秋が「好きな人が他の異性と一緒にいたら」と聞かれたシーンでの千秋の回答を。
 

「自分は……好きな人が異性と楽しそうにしてたら、少しだけしょんぼりするかもですが……でもでも、最終的には、やっぱり『良かったな』って思うだけ……だと思います。す、少なくとも、怒ったりなんか、するわけが、ないです。はい」


 本当に、こんなことを言う子をなんとも思わないとか景太はどうかしてんじゃないのか。
 だって、ゲームの感性が一点を除くとぴったしストライクなのに。ドッペルゲンガーいいじゃないか、ゲームの話をして気が合って喧嘩できる奴なんて最高なのにな!
 








ゲーマーズ! 2 天道花憐と不意打ちハッピーエンド
葵 せきな (著), 仙人掌 (イラスト)
KADOKAWA/富士見書房 (2015/7/18)
posted by SuZuhara at 23:00| Comment(0) | ライトノベル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年08月10日

ゲーマーズ! 雨野景太と青春コンティニュー



「いいえ、僕は結構です。この部に僕のやりたい『ゲーム』は、ないみたいですから」


 夢の話をすると心配されることが分かったのでもうしないけど、私は元気です。ええ、熱中症で倒れてガクガクになってもゲームはできるからね!
 そんなこんなで今はFGO水着イベント待機中。石を集める、石を集めるのだ! イスカンダルをLV.100にしてる場合じゃねぇっ! 俺はタマモだけは――いや、きよひーもなんとしてでもゲットしてみせる。勿論、無課金の範囲で!
 水着とか正直興味とかないんだけど、水着マシュのぐだ特攻っぷりには「マシュ眼鏡超似合ってるね!」である。フィギュア締切最終日にポチってしまったことは後悔していないんだぜ。


■あらすじ
 ぼっちゲーマーである雨野景太は学内のアイドル的存在・天道花憐が発足させたゲーム部に勧誘される。ゲームの腕を切磋琢磨で競い合い、ゲームの会話ができる仲間ができることは景太が望んでいたことではあるが、そこでは景太が好きなゲームはできないと思い入部を諦める。
 フラれたことから景太のことが気になってしまう花憐と景太のクラスメイトで高校デビューに成功した上原とその彼女・亜玖璃、景太と一部を除いてドッペルゲンガー並に気が合うぼっちゲーマー・千秋と部活とは関係なくゲーム好きが集まり、恋と趣味がすれ違っていく。


■感想
 最近ラノベを読んでないなと思ったら勧められた本です。
 『生徒会の一存』の葵せきなさんの本なのでギャグセンスは最高です。しかもゲーマーの話だからね、納得してしまうところもたくさんあって面白かったです。

 ざっくり言いますと、高校でぼっちゲーマーをしていた景太の話。てか、休み時間にソシャゲできるとかそれだけで時代の勝ち組じゃないか? 私の高校時代は徹夜でゲームして授業もきっちり受けて、休み時間に気絶するというものだったぞ。この授業中に寝れないところが生真面目たる所以なんだよ!
 ゲームショップで偶然出会った学内アイドルの花憐に誘われて行ったゲーム部というのは、本気で腕を磨く人たちの集まり。

 格ゲーでは自キャラを極める。相手のプレイを見て自分に取り入れる。つまり、頂点を目指す人たちの集まりなのである。
 これを景太は嫌がって入部を断る。
 ……この気持ちは分かるなー。私も頂点を目指すような人間じゃないから。ほら、下手の横好きでいいんだよ。
 だって、楽しみたいだけだから。私はゲームをしてもトロフィーコンプは全く目指していない。ストーリーを制覇してコンプならしているけど、特定技を100回こなすとか、そういうやりこみ系をやる気は起きないんだよ。
 けれども、それを絶対とする人もいる。みんな違ってみんないいという言葉は嫌いだから使わないけれど、手前の価値観を押しつけられるのは違うと思う。

 つまりなにが言いたいかというと、私は花憐の「ソシャゲはくだらないゲーム」発言に怒っているんだ。
 私だってそんなにソシャゲはしないよ。FGOしか続いていないし、正直課金しないけど強くありたいとか向いていないとも。
 それでも、お前にとってくだらないものだからって押しつけてくんなと思ってしまう。クソゲーをクソゲーだと言ってディスれるもの愛せるのも、買ってプレイしたものだけの特権だろうが。

 要するに、私の中で学園のアイドルだろうと天道花憐の印象は最悪だったと言える。この人、ヒロインでも好きくない。
 この後で中学時代は眼鏡のゲーム好きだったけど高校デビューしてイケメンになった上原と出会うんだが、この時の景太の気持ちは分かるなー。ゲームで遊びたいだけだから、一緒に遊んでくれる友達ができるのって最高だよな。

 上原と友達になる過程で天道が景太に恋しちゃったり、上原ただなんとなく告白されたから付き合っていた亜玖璃が中学時代から自分を好きでいてくれて、自分のためにキャラチェンジしちゃうほど好きでいてくれたことが分かったりしてぞっこんになってしまったりとするけど、私の本命は千秋なのでそっちに行こう。

 いつか天道と話せるように、と女子と話そうと同じぼっちゲーマー・千秋に話しかけることになった景太。
 ゲームの趣味が酷似しすぎててあっという間に仲良くなるが、一つだけ異なるのは萌えに対するスタンス。

 うー、これはなぁ。
 千秋のいい分も分かるんだ。ゲームは音楽とかフィールドマップ最高だと心躍りまくるんだが、景太の言うキャラに対する萌えも分かるんだよ。
 弱いし使えないのにキャラへの愛だけで最後までメンバーに入れてしまうとかあるだろう? キャラ育成とか初期メンバーに愛着湧きすぎて新加入キャラ愛せないもん俺。見た目がドストライでない限り。

 景太と千秋の喧嘩は本当に面白い。
 千秋は実は景太が信者であるフリゲ製作者だったり、景太がソシャゲで頼りにしている人だったりして運命レベルなのだが、お互い嫌い合っているので上原が面白がって「ゲーム同好会」というゲームを語る場を提供することに。
 そこに天道も投入して傍から見て楽しもうとしていたのだが、もうみんないろいろと言葉足らずなので関係がハチャメチャになってしまう。

 景太と亜玖璃は付き合ってるとか景太と千秋は一緒にいるためにゲーム部ではなく同好会を作ったとか、同好会は上原ハーレム(景太もBL的に含む)とかw

 いやー、力を抜いて読める面白い作品でした。ゲームスキーさんはより一層楽しめるかと。ちまちまと続きも買ってみようと思います。

 では、今回のお気に入りへ。
 上で千秋派だと書いているけども、キャラクターとして好きな亜玖璃のシーンを。景太は天道を、亜玖璃は上原を想う気持ちからぐだぐだと駄弁っているシーンから。
 どんなことがあっても上原が好きだという亜玖璃になぜかと問うた時の返答を。


「恋って、するもんじゃなく、落ちるもんじゃん」

「……」
「そんなのもう、どうしようもないよね。事故みたいなもんだもん。辛くても、身の丈に合ってなくてもさ……ま、落ちちゃったんなら、しゃーないしゃーない」 


 いろいろとハイテンションなキャラクターが多い中で、彼女は軽いようで聡いんだ。
 だから、自分の気持ちをしっかり持っていて「しゃーない」と受け入れるところは格好いいじゃないか。
 でもなー、景太とお互いの恋の応援連合は嫌な予感しかしないよ。地の文の不吉な感じだけでなく、景太の言葉足らず感がかなり。
 





ゲーマーズ! 雨野景太と青春コンティニュー
葵 せきな (著), 仙人掌 (イラスト)
KADOKAWA / 富士見書房 (2015/3/25)
posted by SuZuhara at 08:58| Comment(0) | ライトノベル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年08月07日

冴えない彼女の育てかた 10



「……私は、このシナリオを、この結末を、許さない」


 夢を見た。
 私は誰かに会いに行って、そしてその誰かに押し倒された。いや色っぽいものではなく、くっつかれたせいでそれが誰か見えない。
 その誰かは死に体で生きているのが不思議なくらいとうに手遅れで、つらいなら頑張らなくていいと口にしていた。もうこれ以上私を待たなくていいよ、と。
 そしてその誰かは重くなった。その意味に泣いて、いったいこの人は誰だったんだろうとぼんやりと考えていた夢。
 ……ちょっと待て、本気でまずいんじゃないの俺。おすすめの鬱ゲーリストとかもらったせいだよねこれ。まだリストの一番上をプレイ中なんだけど、序盤の幼馴染みとのラブラブデートシーンでもう既に違う意味で鬱ゲーだよってなってるのになにこれこんちくしょうっ!


■あらすじ
 加藤と英梨々が仲直りして、倫也たち新生blessing softwareは制作のための合宿として温泉地に来ていた。それに詩羽と英梨々も合流して騒がしくなるかと思われたが、押しかけてきた紅坂朱音が二人を捕まえてフィールズクロニクルの打ち合わせを始めてしまう。
 そこに居合わせることになった倫也が見たものは、紅坂朱音に打ちのめされて泣く英梨々ではなく、全否定される詩羽の姿だった。


■感想
 冴えカノ最新刊です。
 加藤の正妻っぷりは不動だけど、ちょっと怖くなってるからだんだん胃が痛くなってきてるよ!

 今回はうはうは水着回と思いきや、詩羽先輩シリアス回でした。個人的に先輩は好きではないのですが、先輩回は好きです。
 初めこそ楽しい合宿までのごたごた、目的地つくまでのギャルゲ的選択肢とか、楽しかったですよ。加藤さん、倫也にキスのこと吐かせるとか怖いっす。

 まあ、序盤だけなんですけどね。
 紅坂さん出現で二人は打ち合わせに行くことになり、自分のこだわりなどを主張して渡り合っている英梨々だったが、先輩の方は全否定されて打ちのめされていた。
 どこが悪いとかそういった指摘はなく、「つまんねー」。打ちのめされた憧れの人を見て、倫也は作業が心ここにあらずに。

 そんな倫也に気づいていた加藤が先輩シナリオを書くことを勧めてくる。もうなにこの正妻。裏切りだと分かってて許してくれるとか、頭上がらないねこれ!
 倫也の想う天才で邪悪でヤンデレな黒髪ロングヒロイン。
 先輩との出会いから全てを書いて、萌え萌えのヒロインに仕立て上げたシナリオを読んだ先輩は震えた。

 嬉しくて? いいや、怒りで。
 倫也の書いた先輩シナリオはご都合主義。主人公と高校生小説家のヒロインが一緒に小説を作っていくものだったのだが、先輩はそれは許せない。
 だって、自分の作品は自分だけのものだから。作品の根っこの部分を誰かに頼るなど許せない、と。

 けれども、これは倫也のゲームだ。
 先輩の天才クリエーターっぷりは、ゲームのヒロインとしてはいらないのだ。
 倫也渾身のシナリオで二人は袂を分かつが、先輩の復活につながる。

 のちに紅坂さんが倫也に接触して来て、先輩がぶっ飛んだシナリオを書いたことを教えてくれる。その、狂気のキメラボスがいるゲームどれだけ待てばできますか? 五年、十年?
 この後語られる紅坂さんのやり方的な話は面白かった。やっぱこの人を嫌いになれない。かなり好きな分類だ。

 うーむ、展開としては英梨々の時と同じ展開だけど、先輩の話は面白い。しかもゲーム制作の話だからね、楽しかったです。
 引き続き次も買う予定ですが、しかし空気な加藤が恋しくもなって来ているから近々読み直そうかな。

 では、今回のお気に入りへ。
 先輩(仮)シナリオを書いている際、倫也は先輩とのことを細かく覚えていた。それだけ倫也に影響を与えた人だったのだ。


 忘れようったって忘れられるものじゃない。
 きっと、墓場まで持っていくんだろうって確信できるくらい、俺の中で存在感が大きいんだろうな。


 倫也の勝手な妄想、ゲームヒロインの設定としてだが、先輩のことをきちんと理解している。
 ここが好きな理由が確かあったはずなのだけども、ちょっと寝不足の頭が回らないのでらしいことを言って逃げよう。

 似て非なるものと分かりきっているほど理解できる人がいるというのは、それはすごく憧れるなー。
 









冴えない彼女の育てかた 10
丸戸 史明(著),深崎 暮人(イラスト)
KADOKAWA/富士見書房 (2016/7/20)
ラベル:冴えカノ
posted by SuZuhara at 23:30| Comment(0) | ライトノベル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年04月05日

冴えない彼女の育てかた Girls Side2



「これも一つの、家族の形だろう?」


 さて、そろそろGEアニメの感想でも書くかな。
 最後まで観たけど、結局あの絵には慣れなかった。合間に挟むこだわりを語られるスタッフトークも、そういうのは全部終わってから観るタイプなので途中観てもテンションがなかなか保てない。
 レンカがどうよりも、レンカの新神機がとんでもすぎてどうすればいいのか。もっとRで追加された捕食とか使った戦闘が見たかったのに、チート神機なだけだったからなー。
 友人がもうGEはとっくに見限ったと言っていたが、それが正しい選択なのか。ちょっと私には時間をくださいだよ。


■あらすじ
 英梨々の描いたキービジュアルにより、倫也たちのサークルは衝撃を受けていた。
 その衝撃に幼馴染ヒロインシナリオを描き上げることで乗り越えた倫也だったが、他のメンバーたちはその時自ら乗り越えるために行動していた。


■感想
 冴カノ最新刊は、倫也のいないところでの女子たちの話であるガールズサイド。
 読み終わったのが大分前なのでちょっと淡白になってしまうかもしれない。

 ざっくり分けて、今回の話は4つ。
・美知留と先輩の邂逅。
・紅坂朱音と町田園子の大人トーク。
・出海、同人即売会での出会い。
・加藤と英梨々の二人旅行。

 初めこそ、英梨々のキービジュに衝撃を受ける女性陣、加藤と出海、美知留の話から始まりますが、久々に見た加藤が美しすぎてやばい。

 美知留と先輩の話はなかなか面白くて、秋葉原と神保町が歩いていける距離だということを初めて知った。どっちも行ったことはないんだけどな的な話をしたら、週末につれて行ってもらいましたが、あそこはアキバズトリップそのままだったから感動したな。
 せっかくなんで、兄貴にダンボーのガチャをお土産に買ったのだが、秋葉原に行ってこれだけ?的な顔をされたのは解せぬ。

 閑話休題。
 正直、美知留も先輩もあまり好きではないのですが……先輩はエロに行かなければ好きなんだけど、美知留は完全にそっちろせんだから。
 前回で倫也のもとに先輩が行った理由ですね。先輩が美知留の行動のエロ的な問題点を指摘するのは失敗しましたが、クレバーにも先輩の連絡先をゲットして利用すると言った時はちょっと好きになりそうだった。
 結局、美知留の行動原理は倫也なんだよなー。いなくなってしまうヒロインより、傍にいてくれるヒロインがいいな……。

 大人トークは、結構込み入った事情でわくわくした。
 特に紅坂朱音の子どものころにハマったゲームのシリーズが衰退していくのはつらい。そんなのは分かりきっている。
 それを立て直すために無理な条件で仕事を受けていて、それを成功させるために先輩や英梨々を使い潰す。
 しかも、先輩はこれっきりだけれども、英梨々のことを話す気はないらしく、絵描きとしての才能を伸ばすためならばなんでもするというほど。それは町田氏にとっての先輩も同じなんだけれども……。
 私は、朱音さん嫌いじゃないんだよ。
 彼女の言う家族の形は有りだと思うし、何よりたった一つの物を満足する形で完成させられるなら使い潰されても構わない。そう思えてしまうのは飢えているからですかねー。

 出海の話は自分の絵に迷っていたところに伊織に強制参加させられたイベントで、隣のブースの人との出会い。
 お互い、兄に振り回されているという共通点から盛り上がり、そこで自分の迷った絵のコピー誌を見せて答えが分かるというもの。
 柏木エリに影響された絵ではないかと心配していたが、お隣さんは言う。
 影響されている。けれどもそれはその作品にであって、キャラクターを象徴する台詞に絶妙な表情で描けている。それはすごいことなんだ、と。
 その言葉で出海がスランプから脱出する話でした。
 明言はされていませんが、お隣さんは先輩の新シリーズのイラストをやっている方ですね。兄がその人のふりをしているとか、ややこしいことは次回以降のようです。

 加藤と英梨々の二人旅は正直胃が痛くなるほどの気まずさ画ありましたが、ちょっとずついつものペースに戻り、自分がヒロインの、倫也からのラブレターシナリオを読んだ時は関係は少しだけ戻っていた。
 完全に元通りなんてことはないけれど、二人の中は回復していった。
 ここで英梨々が食いつくように、倫也に対する加藤の気持ちは知りたくてたまらないが、加藤がはぐらかすので分かるのはいつになるのか……。

 最後に美知留たちのバンドの単独ライブで、はっきりと出会わなくとも新旧メンバーたちが揃う。
 倫也たちは新たなゲームを、そして先輩たちも至高のゲームを作るために動き出しているという感じの話でした。
 物語は進まないが細部が分かって良かった。けれども、今回文体が読みにくかったなー。個人的に()を多用される分が苦手なんですよね。
 私特有の巻数が増すと読めなくなる病気が出だしたのかもしれない。次を買うかはちょっと分からないです。

 では、今回はここらでお気に入りに。
 今回は加藤との仲直りを諦められず力技に出る英梨繰り返しのシーンを。仲直りするための旅行のはずだったが、英梨々の遠さを思い知って加藤が歩み寄れないと思ってしまった時、それを全力で英梨々は拒絶する。


 目に涙を溜めて、それどころか、ぼろぼろ零して。
 何度失敗しても、何度撥ね返されても、懲りずにぶつかってくる。
「ヤだ、ヤだ、やだぁぁぁぁ〜!」
「英梨々……」
 その諦めのなさこそが、恵が羨望して、そして絶望する強さだと未だ知らずに。


 羨望と絶望は分かる気がする。
 私も感情を出すことのできない人間だから、泥臭い行動をできるところ、そして感情のままに動けるところは憧れる。
 そして、それが自分の元に向かってきたのなら、絶望しかないよなー。





冴えない彼女の育てかた Girls Side2
丸戸 史明(著),深崎 暮人 (イラスト)
KADOKAWA/富士見書房 (2016/3/19)
ラベル:冴えカノ
posted by SuZuhara at 21:23| Comment(0) | ライトノベル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする