「それは、伝えちゃいけない言葉だから」
あらすじ
本編Chapter10「因果律のメルト」より、牧瀬紅莉栖視点でおくるα世界線最後の物語。最後の瞬間を前に彼女が向かい合うことになったのは、己の存在意義と父親との確執。そして、過去の伝えられなかった想いを受け取った時、彼女も伝えられなかった想いのために走る。
感想
くぅ、本編のネタバレを阻止するようにあらすじを書こうとすると死ぬな。たったこんだけなのに、書くのにずいぶん時間がかかってしまったぜ。
感想は本編のネタバレ回避は難しいので、避けように頑張る程度で許していただきたい。
こいつぁやばい、まさかドラマCDで泣くことになるとは思わなかった。
物語の始まりはChapter10「因果律のメルト」でオカリンから事情を聞かされたところから。まゆりを助けることのできるβ世界線では自分が生きていられないことを知り、オカリンの前では吹っ切れていたように見せていた彼女だが、そんなことはなかった。まゆりに声をかけて気づいてもらえなかっただけで、あの紅莉栖が折れてしまうところは辛かった。いや、元々は打たれ弱いことは知っているが、だからこそ辛かった。抱きしめてやってよ、オカリンーっ!
まゆりに連れられやってきたメイクイーンで紅莉栖とフェイリス初対面。あの、ルカ子の時の誰とデートするのかの云々が好きだったのだが、やっぱりなかったことになってるんだよなあ。ゲームやり直していてもメールでしたやり取りがなかったことになってたり、話が噛みあわないのは悲しいかった。
ドラマCDの話に戻ると、紅莉栖とフェイリスの父親は関係があったらしい。そしてここにもう一人嬉しい人物が関わってくるのだが、フェイリスパパによるカセットで、三人が何を作ろうとしていたかを紅莉栖は知る。
そしてどうせ自分は消えてしまうのだから、と思いきって父親に電話するのだが……案の定だよちくしょうめ。もうこのパパは駄目だ、昔はどんなに想いに溢れていたとしても、もう戻れないところまで来てしまっている。プライドというか自己顕示欲が高すぎる。
オカリンとのこと以外では踏んだり蹴ったりで向かえていた別れのシーン。ここは本編でのオカリン視点が脳内で再現されて泣きたくなるが我慢する。秋葉原駅で最後の時を待つ紅莉栖の元に来たのはフェイリス。そしてとある伝えられなかった言葉を聞き、紅莉栖も言えなかった言葉を伝えるために本編のあのシーンへ。ここのフェイリスは名言すぎて惚れる。でも、私は紅莉栖が好きだとどうでもいいことをつけたしておく。
というかだな、ブックレットに載っているCGもずるいぞ。見ただけで私の涙腺は崩壊するぞ。初めは真EDにいけなかったからあの時のショックは未だ残ってるんだから。
このドラマCDは、紅莉栖が秋葉原で過ごした2週間で培った気持ちの集大成。オカリンへだけでなく、ラボメンたちや変わった自分への。EDテーマが合いすぎてて号泣だったが、一番は真EDへの願いと信頼。もう、この助手は本当に岡部大好きっ子すぎる。
紅莉栖メインすぎて、オカリンの出番が少なすぎる。そして、紅莉栖のダルに対する扱いがついですぎる。まあ、全ては助手が可愛かったから良しとする!
今回の好きなシーンは、服をくれると言ったフェイリスにサイズが合わないかと付け足された紅莉栖。
「それはバストのことか? バストのことかっ!?」
「身長の話ニャン」
「……あ、オーマイガッ! 今の忘れて……」
言った! 本編でのオカリンの予想通りに「オーマイガッ」って言った!
さすがアメリカ育ち。紅莉栖はいろいろ完璧なのに、こう近しい存在に思えてしまうのはお約束を外さないとこだろうな。特に趣味はね、是非履歴書に書いてほしい。
……しかし、まだ熱が冷めないな。
とりあえず、あとはサントラと主題歌を買おうと思っている。しかし、まさかここまでハマるとはなあ。私は未だ私という人間を解っていなかったらしい。

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