「これを今日の昼飯にしてみよう」
「あなたは多趣味ですよ」そう言われて心底驚いた。
私の趣味なんてゲームと読書だが、それだって1ヶ月に何作何冊もってわけじゃない。趣味というには烏滸がましい、熱意が足りない。
しかし、その人曰く「興味のあるジャンルが多すぎる。だから多趣味で手が足りていないのだ」と。
うーむ、そうなのか。来年はこの辺を絞った方がいいのかなー。
■あらすじ
ダンジョンに潜っていたライオス一行は、炎竜を前にした空腹に気を取られて全滅する前に妹・ファリンの転移魔術で難を逃れる。
しかし、肝心のファリンはダンジョンに取り残され、パーティーメンバーも抜けて荷物も失った。このまま再びダンジョンに潜るのは無謀であったが、ライオスは妹を助けるためにマルシルとチルチャックとともに最低限の装備で向かう。
食料はない――ダンジョンの魔物を食べる。
以前より魔物を食べることに興味を持っていたライオスはダンジョンで魔物を食べて生きるセンシと出会ったこともあり、念願のダンジョン飯に舌鼓を打ちながら、妹のファリンを助けるために炎竜を目指す。
その道中でこのダンジョン――迷宮の主である狂乱の魔術師、そして人の欲望を叶えるダンジョン自体の秘密を知ることになる。
■感想
ああ、ダンジョン飯。
先日発売の14巻で完結し、おそらく来期放映アニメの本命であるダンジョン飯。ああ、ダンジョン飯。
例に漏れず、私も大好きな作品でして無事に完読したのでちょこちょこ感想を書いていこう。ネタバレ気にしないから注意ね。
ざっくりあらすじの通り、始まりは絶体絶命のピンチからファリンの転移魔術でダンジョンの外に出たライオスたち。だが、壊滅状態で前衛の仲間ナマリとシュローが抜けてさらにヤバい。ダンジョン内だからすぐには手遅れ、蘇生不可能にならないだろうけど、時間をかけてはいられない。
よって、ライオスは決断する。このままダンジョンに潜ると。
残ったパーティーは魔法使いのマルシルと宝の解錠や罠の解除が得意なチルチャック。ライオスはフルプレートの剣士なので最低限――いや、ちょいと心許ないまま入る。
しかし、元々レベルは高いのか低階層はさくさく進める。
でも、ダンジョン攻略だよ? 腹が減るのは当然じゃない?
と、保存食なんかないから魔物を食べるよ!ヤダーっ!である。ここでマルシルがブレイクダンスするほど嫌がるけど食う。だって、元々ライオスは魔物食に興味があったから。
そもそも、空腹パラメーターがあるだけでそのゲームは段違いに難しくなる。動きが制限されるし、持ち物がそれだけ圧迫するしね。俺は無限ストックできるアイテムなんて認めない。
だからこそのダンジョンで自給自足に出たライオスだが、愛読書の迷宮グルメガイドを元に料理しても美味くない、まずい。
そんな様子を見ていたダンジョンで暮らすドワーフ・センシが作ると料理はめちゃうまに。食材にあった調理法が必要なのです。
マルシルも油断からスライムに窒息死させられそうになるが、センシの捌きスキルであっさり撃退し、美味しい料理に絆されていく……ま、それでもこれからすげーの食うから嫌がるんだけどねw
そんなこんなで始まるダンジョン飯は飯を食いながら進んでいく。マンドレイクの犬かわいそう……とか迷宮の罠を使った掻き揚げがお気に入り。
しかし、途中のイベントイベントが伏線満載なので気をつけろ。絵画の中の世界は重要。
ライオスは動く鎧から奪った魔物つきの剣をケン助と名付けてもっているのだが、途中であったオークの申告通り彼らの住処で炎竜に会う。
なんとか買ってドラゴンの腹を捌くが、そこには白骨と化したファリンらしきものしかなかった。蘇生術士のところに連れて行こうとも死が捕らえられているのはダンジョン内だけ。肉体と魂が不安定なファリンを動かせば、ダンジョン内でも蘇生できないかもしれない。
……だが、今ならば血も肉も蘇生に必要なものは炎竜の死骸が使える。マルシルは禁忌とされている古代魔術を使いファリンの蘇生を提案し、ライオスは受け入れる。
チルチャックたちもいけないことだから積極的には賛成しないけど、ファリンの蘇生へ。無事に成功し、蘇ったファリンはお腹が減っているのでドラゴン飯を食おうへ。
こういうとこ本当に好きw え、それファリン……ww
ここでいったん区切り。
ここでいったんハッピーエンド。まだまだ続くがな!
ちょっと続きを書ききる時間がないので記事分けます。
ダンジョン飯 1〜4巻
九井 諒子