2018年10月26日

ランウェイで笑って 7



「育人、ありがとう。次は……好敵手だ」


 実は葛藤はいつもあったんだけど、私という人間は優柔不断なのでなにも出来ずにいた。基本的に飽き性だから二兎も三兎も追って自分の首を絞めているみたいな。
 どうにも風邪が治りきっていないしで体調は最悪なのですが、週末はハロウィンだから遊ぶよ! でも、今年はライブがないよなんてこった……。そして、久々に観るもののけ姫はめっちゃ楽しい。


■あらすじ
 芸華祭のファッションショーに心と組んで出ることになった千雪は育人にライバル宣言をする。心のデザイナーとして、千雪のモデルとしての存在をかけた勝負に出ることになったが、育人の方は完全に千雪をモデルに考えていたのでアイディアが浮かばない。
 そんな中、最後の最後まで服のことを考え尽くしたデザイナーたちのファッションショーが始まる。


■感想
 週末買ってくるなんて言っておきながら、やっと今日買ってきたよ。くそ、これだから本屋がない町は嫌いなんだ。てか、隣町の本屋も軒並み潰れて発狂しそうだよ!

 前回の続きで、心にモデルをさせたいマネージャーと賭けをするところからですね。
 千雪という低身長モデルで、心が慕っている育人以上の成績を残さなければモデル業に専念するというもの。ま、それは心を煽るためにわざと育人=お友達を蹴落とせと言って、賭けはトップを取らなければ、って内容なんだけどね。やだ、難易度上がってるじゃないですか。

 こうして千雪と心のでこぼこコンビが出来上がるのですが、この二人はてんで違うようで似てるんですよね。努力型の天才なんだ。これが違う、直せ、と言ったところは次の日には完璧に仕上げてくるというようなね。

 一方、育人はモデルは千雪で考えていたので、今までのアイディアが使えなくなってしまう。元々育人には絶対に勝ちたいというような貪欲さはなかったのだけど、病気の母が家族で観に行くなんて言ってくれたら頑張らないわけにはいかない。

 ここで僕は感心しっぱなしだったのですが、育人はテーマをズボンにするんだ。いやー、僕はズボンもパンツもスラックスも、ただ呼び方を変えただけで同じものだと思っていたよ。
 パタンナーを断ったことで綾野の興味は育人からなくなっていたが、予選の時に突っかかっていていた龍之介からパンツについて教えられた育人は服作りに没頭していく。

 ついに始まったショーだが、審査員の感想は辛辣なものが飛び交う。柄がうるさいとか艶感がしょぼいとかね。そんな中で頭一つ飛び抜けたのが、木崎香留。木崎は予選の時から育人に辛辣だったけど、認めるところは認める女史である。
 そんな彼女が育人を目の敵にしていた理由は、憧れの柳田のショーを台無しにしたから。

 育人が千雪のために直した服は本来であればもっと儚げな服だったはずだ。それを代えてしまった育人に、あの時手を上げなかった自分に怒りを抱いた。
 木崎のショーは今日一番の拍手を貰い、次は育人の番。
 家族が見守る中で始まった育人のショーは妹たちが好きな色に好きな音楽を使ったもので、面白いコレクションが始まったと思わせるものだった。

 てところで、お終い。
 うおお、続きがきになるじゃんかよぅ。ちょっとしかないのに、相変わらず千雪と育人の関係は好きだなー。今回のお気に入りはここにしましょうか。
 ショーが始まる前、育人が思っていたのは千雪のことだった。そんな育人の独白を。


 ずっと――背中を見ていた。
 強くて 華やかで 憧れたんだ。


 ここで想像の中の千雪がくいくいと育人に隣に立つようにいうとこめっちゃいいんだ。二人はモデルとデザイナーで同じ場所にいるわけじゃないんだけど、お互いを尊敬し合っていて対等なんだよ。
 今回、育人が千雪と組めなくて気が抜けたシーンがあるんだけど、二人が組んでくれれば最強だと思いつつも、二人がライバルとなったこのショーがどうなるか楽しみで仕方ないんだ。











ランウェイで笑って 7
猪ノ谷言葉
講談社 (2018/10/17)
posted by SuZuhara at 22:29| Comment(0) | 漫画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年10月17日

ランウェイで笑って 1〜6



「この物語の主役は君だからさ。都村育人くん」


 うー、風邪が治りきっていませぬ。ずっと咳が止まらない感じですが、なんとか生きてます。FGOもGEREOもイベントギリギリ通過って感じですが、GE3体験版は自キャラ作っただけで終わっている。引き継げないからきちんと作っていないんだけど、キャラメイクがどんどんきれいになっていくなー。自キャラ作れるゲーム好きなんでもっと増えていってほしいものだ。 


■あらすじ
 服を作るのが好きな都村育人は生活環境から夢を諦めて就職の道へと向かおうとしていたが、そこで低身長ながらもモデルの道を諦めないクラスメイト・藤戸千雪に出会う。
 育人の作った服を着た千雪の写真が雑誌に掲載されたことからファッションデザイナーとしての道を進み始める。


■感想
 あらすじはもうそろそろコピペしたい。いや、でもはじめからこのスタイルだったからなー。頑張るしかないなー。

 この漫画を手に取ったのは、去年にちょうどFateの映画を見に行った帰りにお試し漫画をもらったんですよ。マガジンの新連載って。
 私は、こういう自分と全く縁のない世界というのが好きでして、ファッションのことなんかてんで分からないし、学生時代はお前は料理以外はするなと家庭科教師に言われるほどの裁縫力なので読んでて面白い。特にファッションショーとか、全く知らなかったからね。服を作る育人とモデルの千雪の両方からこの世界を見れるのはいいですね。

 低身長でもなんとかモデルに復帰したい千雪は育人の服を着て返り咲くんだけど、育人の服を着た写真が雑誌に取られてネットで拡散されたことから千雪の父でモデル事務所社長の目に止まる。
 そこで夢が叶うかと思いきや、高校生という年齢がネックで雇って貰えず、それでもと食い下がって独立したデザイナーを紹介される。
 東京コレクション前日の柳田の元へとアシスタントに行った育人はそこでファッションショーを知る。そして、そこでいかに身長が武器なのかも。

 柳田のモデルが一人来れなくなり、ピンチヒッターは千雪。低身長であることから柳田はキレるが、千雪にとってはこれはチャンス。育人が必死に直して、千雪がランウェイに立つ。
 ここで他のモデルさんたちがファインプレイしてくれるのはグっときた。「いってらっしゃい」って千雪を送り出したときには何の心配もなくて、成功したのも千雪はやるだろうって感じでさ。ファッションショーって楽しいんだなぁと思った。いや、縁がないのは今もですがね。

 モデルはランウェイじゃ笑っちゃいけないのにこの漫画のタイトルは『ランウェイで笑って』であり、その意味が分かるので手に取ったら2巻まで絶対に読んで欲しい。

 この後から育人の母親が女で一つで兄妹たちを育て、病気で入院していることが分かっていき、服飾芸華大学の授業に参加する機会が貰えることに。ファッションデザイナーの夢を追うが、やはりそこでネックになるのはお金のことであり、母親の治療費などで首が回らなくなっていく。芸華祭ショーの予選は面白いが、やっぱりお金かあああ、と私も苦しい。
 どんどん一緒のステージじゃなくなる千雪も育人もお互いに影響し合う関係はいいなー。

 他にもモデルでありながらデザイナーを目指す心や綾野とライバルが出てきますが、私が読んだ6巻ではお金のことは一応解決するので本当に良かった。
 それで、最後のショーのモデルを育人は千雪に頼むんだけど、モデルとして逸材である心にデザイナーを諦めさせようとするマネージャーが育人を買収しようとしていたことを千雪が知ってしまうんだ。

 低身長を貶され、足を引っ張るだけだのハンデだと言われた千雪はキレて心のモデルを引き受けることに。
 千雪というハンデがあっても勝てれば認めるんだろうな、である。なんだよぅ、めちゃくちゃわくわくしちゃうじゃないか!

 さっき知ったのですが、7巻は今日発売だったようですね。ちょっと今週末にでも買ってきます。
 知らない世界は楽しいので、是非手に取って欲しい作品です。

 では、ここいらで今回のお気に入りへ。
 フランスにまで行ってもモデルとして必要とされず、落ちていた千雪の元に育人がモデルを頼みに来るんですが、今回はその時の千雪の心情から


 藤戸千雪(わたし)というモデルを必要としてくれる場所はない
 現場も 実の父親も 憧れの人からだって一度身離された
 それなのにどうして
 どうして 君は いつだって
 いて欲しいときにそこに現われて
「千雪さん! 僕のショーに出てくれませんか…!?」
 わたしは君の言葉に救われちゃうんだ 


 この辺で少し千雪は育人を意識しだしたようですが、次は心と組むのにバチバチしたりするんだろうか。
 でも、願わくは千雪と育人の対等な関係が好きなので、心さんは恋愛を強く出してくれないといいな。






ランウェイで笑って 1〜6
猪ノ谷言葉
講談社
posted by SuZuhara at 22:17| Comment(0) | 漫画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年09月17日

カラダ探し 全17巻



「私のカラダを探して」


 夏休みだーっ!と私にもやっと休みが来ています。ひゃっはー!
 ちょいと用事があるのでゆっくり本を読むという予定通りには行きませんが、仕事に行かないだけで素晴らしいんだよ!
 GE3やキャサリンフルボディの情報が出てきてそれだけで楽しいのですが、僕のスケジュール的には死にそうなので現実はなるべく見ないようにして生きるんだ。


■あらすじ
 友人の三神遥から「私のカラダを探して」と頼まれた森崎明日香ら六人は怪談として語られていた「赤い人」とのカラダ探しを強要されることになる。
 殺されてはカラダを見つけ終わるまで終わらないカラダ探しを繰り返しながら、明日香は仲間たちと協力して八つのパーツを揃え終わるが、次のカラダ探しの頼んだ側に回ることになってしまう。
 前回のカラダ探しで明日香以外で唯一生き残った伊勢高広は記憶を保持しており、明日香を助けるためにカラダ探しを行い、明日香の友人である相島美雪がカラダ探しの呪いを解くために動くが失敗に終わってしまう。
 明日香が美雪の残した言葉に不安を抱く中、クラスメイトだがほとんど接点のない村田幸恵からカラダ探しを頼まれてしまい、始めに頼んだ側だった三神遥とともカラダ探しを行い、最後に目覚めた美雪の計画で仲間を失いながらも赤い人の呪いを終わらせる。



■感想
 ひゅー、ざっくり全部書いたらもう疲れている感があるけど行くぜ。
 ちょいと前に一番怖い漫画ってなにかと話題でタイトルが上がっていたので、ちょっくら全巻買ってみた。こういう時の僕の行動力は早い。

 物語は大きく分けて三つ。本来は四つなのだが、原作では三つ目に当たる話が漫画版では「カラダ探し解」として現在連載中なので、ここでは漫画版のカラダ探し17巻までの感想を。

 もうオバケにしか見えない顔をした友人・遥から「カラダ探し」を頼まれた明日香たち6人は知らぬ間に夜の学校に集められ、そして現われた赤い人こと血塗れの白い服の少女に殺される。
 目覚めた明日香たちにはその時の記憶、殺された跡が残っており、遥の八つに別れたカラダを探し終えるまで赤い人との鬼ごっこは繰り返されることになる。

 赤い人にはルールがあるので、簡単に説明。
・赤い人の姿を見た者は振り返ると背後に現われた赤い人に殺される。
・赤い人に見つかったら背中に張りつかれ、歌を歌い終わると殺される。

 もうちょっとあった気がするけれどもこんな感じ。ルールを逆手に取って仲間を守ったりする展開は胸熱でしたなー。だが、赤い人の逆鱗に触れるとルールを破ってくるので注意。
 初めの遥のカラダ探しは突然巻き込まれた同士が始めギクシャクして互いを犠牲にしながら進みますが、次第に協力しだすという王道。だが、憑依された健司の存在が先が読めなくて面白かった。
 その力すら使って最後、赤い人の持つ人形の中に隠された頭を奪う戦いはすっげー良かった。どんどん死んでいきながら希望を最後の明日香まで繋ぐが、カラダ探しの最後を知らなかった明日香は次の頼まれる側として遥に棺桶に入れられてしまう。

 仲間たちから忘れ去られ、明日香の場所に入った遥の存在に絶望するが、カラダ探しの最後にまだ死んでいなかった高広は明日香のことを覚えていた。しかし、次のカラダ探しのため明日香は姿を消してしまう。

 主人公が美雪に代わり、明日香からカラダ探しを頼まれることになる。今回は経験者である高広がいるが、高広と犬猿の仲である袴田武司とその恋人・二見結子はカラダ探しに非協力的でなにかとぶつかることになる。
 ぼっちな美雪が一所懸命探す姿と、以前の遥がオバケのように頼んでくるのとは違い、泣きながらお願いしてくる明日香の姿なんかみたら高広でなくともたまらない。
 カラダ探しのことを調べていく過程で、始めに美雪が美子と会っていたことから呪いを解く方法を教えてもらう。不安が残りながらも呪いを解くことで協力し合い明日香を取り戻した後、美雪が棺桶に入る事になる。

 美雪が目覚めるのを待つ間、明日香は再びカラダ探しを頼まれることになる。どう取り繕ってもブスとしか言えない村田に頼まれてしまい、遥や武司とともに再びカラダ探しを行うことになるが、前回のカラダ探しの改変で妹を失った武司は廃人となっていた。
 遥主導でカラダ探しをすることの頼もしさったらない。武司が復活したのは嬉しかったが、赤い人とガチンコ勝負というのはちょっと。物理ではどうにも出来ない相手が物理で殺しに来るのが怖いのである。なんで立ち向かえんだよ、無理だよ。
 美雪が美子を味方につけたように、今度は明日香が美紀を味方につけるというのは面白い。どっちが悪いのかと考えながら読んだけど、怖い人まで出てきてこんがらがる。背景が背景だけにじじいだけは許さないと思考放棄したのは内緒。

 村田のカラダ探しを頼んだ人選は、自分の嫌いな人たち。この人も高広ラブとか、どんだけモテるのか。ま、高広は明日香しか見ていないですが。美紀に村田がkillされて、三度目のカラダ探しは終わり。

 美雪が目覚め呪いを解く方法、美子を見ている美雪が美紀ごと振り返ることで美子は美紀を殺す。美雪ごと、である。なんか、文章おかしいな。美雪が美紀を抱えて振り返ると、そこに美子が現われて殺しに来る。振り返った美雪を殺すその時、間に美紀がいただけという体つーわけである。
 美子が暴れるのを抑えていた美紀が死んだことで世界が崩れるが、ここで留美子が「明日香さん」とか言い出すのでこの辺がおそらく「カラダ探し解」。まだ僕は読んでいない。

 命を懸けて美子に留美子が見つけた心臓を返し、美子から赤い人を追い出して呪いを解くために動き出す面々。美子の墓と屋敷に向かう組に分かれる。健司も合流し泰蔵の力で美子を食い止めてくれるがそれも時間の問題。
 続々と死んでいきながら美子に心臓を返した留美子たちは屋敷組の高広、明日香、遥に繋ぐ。怖い人に邪魔されながらも赤い人が入った壺を壊して屋敷は炎上する。
 その後、目覚めると明日香と高広以外あの日の記憶はなく、遥の存在は忘れられていた。仲間たちはみんな無事で、遥もカラダ探しに狂わされた人生などなかったかのように本来の暮らしに戻っていることが分かり、明日香が高広の気持ちへの答えを言ってお終い。

 いやー、赤い人・美子関連はなかなか怖いので面白かったです。
 強姦されてバラバラ死体とか、もう本当にじじいコノヤロウっ!である。それを泰蔵に押しつけやがって本当に許せん。
 美子の物理最強から何度も何度も死ぬ様子はつらいですが、トライアンドエラー派としてはどうなるのか楽しみでした。明日香、主人公として文句なしの行動力があるのに脚が致命的に遅いというホラーゲーでは生き残れない。

 美雪主人公編はぼっちな彼女がたった一人の友達である明日香のために、友人を作りながら向かっていく様子には応援するしかない。
 最強の美子との接触から美雪がよく考えて動く子だったので、騙されていると思いつつも命を懸ける姿は翔太でなくとも惚れますわなー。

 三度のカラダ探しは村田がホラーだったのと、校内アナウンスがほとんど聞こえないというハンデと武司の廃人化という前途多難すぎたが、遥さんパネェです。仲間の人選が最悪すぎたが、最終的にはなかなか良かったのでは。

 漫画の結末と原作は違うようですが、文句なしの大団円でした。
 個人的にはカラダ探しを進めてどんどん悪い方へと変わっていく絶望がぞくぞくしていたので、バッドエンドでも良かったのよと思わなくもないのですが、高広が明日香からようやく答えが貰えたようなので野暮なことを言うのはやめておきます。幸せにしろよコノヤロウ!

 では、この辺りで今回のお気に入りへ。
 軽く小一時間ほど探したんだけど、好きなシーンは一回目の遥の頭を奪うための攻防戦で好きな台詞となると難しい。
 でも、最後でちょっとぐっときた台詞があったのでそれをここで。最後に赤い人を抑えていた健司が死ぬ前に車を爆発させて、皆に知らせるシーン。


「爆発…僕の車!?」
「さっきの声からして多分…
 健司が死んだ…!!
 前もちゃんと知らせてくれたから…」


 健司は問題児でなー、好きな子に襲いかかっちゃうし泰蔵に憑依されてあばれちゃうしで大変だったのだが、最後はちゃんと守ってくれる。泰蔵の力から矢面に立って時間を稼いでくれる。
 だからかな、僕はこいつが嫌いになれないんですよ。 








カラダ探し 全17巻
ウェルザード、村瀬克俊(著)
集英社
posted by SuZuhara at 23:28| Comment(0) | 漫画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年07月05日

Fate/EXTRA CCC FoxTail 7



「……桜。――いえ、あなたは誰なの?」


 お世話になっていたNetflixをやめてスカパーに手を出してみた。FOXスポーツでシンプソンズシーズン29が始まったからだ!
 その前にやったシーズン28の一挙放送もシンプソンズがこんなに、しかも観たことがないヤツが字幕とは言え観れるなんて最高すぎた。おい待て、コミックガイが日本人女性と結婚してやがるぞw
 今は時間がないので観きってはいませぬが、僕は幸せなのでした。


■あらすじ
 鈴鹿御前にキャスターを人質に取られてしまった白野だが、自身もチャームをかけられてレオとガウェインによって離脱を余儀なくされる。
 チャームを解除された後で自分の言ってしまった言葉を深く悔いようにも白野には悩む時間はなく、すぐにBBが追ってくる。
 白野を校舎に逃がしてレオとガウェイン、そしてシンジとヴァイオレットは共闘してBBに挑むが、校舎に残っていた凛とラニは校舎に隠されていた空間で凍結した桜を発見する。


■感想
 おー、待ってましたぜフォックステイル最新刊! 今回も熱くて本当に楽しかったよ。

 キャス狐に「沢山人を殺したのか?」と白野が言ってしまった続きから。
 キャス狐をおいて逃げてきたのですが、すぐにゴスロリBBが追いつき、レオは会長命令で白野をリターンクリスタルが使える上の階に行き、旧校舎に戻るように指示。
 追撃に使った十の王冠は助けに来たシンジとヴァイオレットのクラックアイスで相殺することでBB vs ガウェイン&ヴァイオレット戦の開幕である。

 ここはなー、シンジとヴァイオレットのコンビが光ってますな。
 前回のキャス狐相手でシンジが注意していた点をヴァイオレットが改善していて、アタッカーガウェインのフォローをする。
 だが、ガウェインの宝具を耐えきられてしまい、アタッカー交代となるとやはり分が悪い。ヴァイオレットの連戦でクラックアイスの使用は限界をとうに超えていた。

 それでも戦い続けてBBがヴァイオレットを吸収使用とするとき、身を挺して庇ったのはシンジだった。
 死に際に挟まれるドレイクとの会話。やめて、ずるいよ!
 正式なマスターではないから自分が適任だったと消えていく中でシンジはマスターとしてヴァイオレットに頼む。

「トモダチ(アイツ)を……頼む……

 マスターの願いで岸波白野の味方となったヴァイオレットはゴスロリBBが、殻を被ったメルトリリスであることを暴く。
 な、なんだってー! うちのカルデアにはいつになったら来てくれるんだよメルト!!

 そんな中、桜がいない間に凛とラニは旧校舎に隠された空間を探ることに。そこは保健室に似た部屋で、桜が凍結されていた。昔の制服を着た桜が。
 そこに現われる今まで桜として接してきた桜。
 凛とラニがこのあとどうなったかは分かりませぬが、続いて戻ってきた白野も桜に襲われそうになる。

 そこを助けるのが僕らのユリウス兄さん! キャーステキー。
 ユリウスには全幅の信頼を抱いているから兄さんが裏切るなんて考えないものね。
 そして明かされる桜――最後のアルターエゴ・カズラドロップ。あれ、この子は桜シリーズの両親ではなかったのか。

 僕らのBBはカズラドロップにほとんど力を奪われてしまい、今じゃ彼女が最強。便宜上BB2ndと呼ばれますが、私にとってBBは小悪魔系後輩だけなのでその名では呼ばないと思われる。
 BB関係はゲームの通りであり、AIとして矛盾のある不完全な存在を嫌ったカズラドロップによって食べられてしまっているらしい。逃げて、BBちゃん超逃げて!
 桜の方はカズラドロップに気づき、自己凍結することで自己を守っている。
 旧校舎のAIどもも反乱していますが、結局はカズラドロップに喰われる未来しかない。

 そんな中でユリウスはとっておきを持っていた。
 BBから譲渡された支配の錫杖のレプリカ。これにより立ち向かいますが、白野を逃がすことはできず、再び虫空間へと落とされてしまう。
 私は基本的に小さい子には優しいのだが、カズラドロップのメス加減はすごいな。恍惚とされると鳥肌ものである。

 そんな白野を助けてくれるのがユリウス兄さんなのである。
 キングプロテアを連れてカズラドロップの虫空間を破壊したところで今回は終了。
 え、待ってキャス狐は!? また半年以上待つのか……くそぅ。

 では、ここで今回のお気に入りへ。
 今回はまあヴァイオレットの誓いのシーンですな。シンジを失い、ヴァイオレットは立ち上がる。


「貴方の意思や価値……
 私は受け継ぐ
 全力で――
 岸波白野の力となることを誓いましょう。マスター」


 やっぱり思うんだが、ツインテよりもそのままのヴァイオレットがいいよ。
 CCCのシンジは格好良くて困るのだが、ヴァイオレットも負けじといいキャラなので次巻も期待してます。








フェイト/エクストラ CCC FoxTail 7
たけのこ星人(漫画),TYPE-MOON ,マーベラス (原著)
KADOKAWA (2018/6/25)
posted by SuZuhara at 23:08| Comment(0) | 漫画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年06月26日

鉄のラインバレル 完全版 (2)



「我々はキミに「敵」を与えてあげよう」


 大分お久しぶりになってしまいましたが、元気です。
 単に疲れて毎日事切れるように寝てしまっているだけなので、ゲームや本にほとんど触れられていません。まだFGOと帝都イベも走りきっていないしな……どうしたものか。
 とりあえず精神安定のためにゲームしたいのに買いたいのなく、今欲しい五年前に発売したゲームも休日出勤のせいで買いに行けないと言うね。発狂せねばならぬ。


■あらすじ
 JUDAへと連れてこられた浩一は一度は誘いを断るも、JUDAの一員として加藤機関と戦うことを決意する。
 一方、中学校生活の傍らで手に入れた力を安易に見せつける浩一の良くも悪くも考えなしの行動を見ていた城崎絵美は浩一への評価を最低と決定づけていた。


■感想
 今回はラインバレル完全版2巻。浩一のJUDA入りから加藤機関の宣戦布告、衛星兵器爆破戦の序盤まで。
 ついにヒロインである城崎さんがちょこちょこ出てきましたよーっ! 当時の私はロボさえあればなにもいらぬという人間でしたが、それでも梨紗子がヒロインだったら耐えられなかった。
 なんでかなー、梨紗子はものすごく苦手なんだよね。

 JUDAから加藤機関のことを聞き、一度は幼馴染みの梨紗子の元に戻るが、遠藤姉弟――シズナとイズナのピンチを聞いてラインバレルで駆けつける。
 ディスィーブはアナログな感じが好きですね。自分が乗ることになったら終わったとは思うけど、神経クラックとか格好いいよな。けれども、勝つイメージが持てないというね……なんでだろう。

 ここでも浩一の助けはいらないと言っていたシズナですが、ディスィーブは加藤機関のマキナのコピー・アルマに数で攻められて劣勢に陥る。
 浩一は性格に難あれどもラインバレルが強いので、シズナイズナのアシストもあり完全勝利する。
 しかし、ここで沢渡を倒しておかなかったのは良かったのか悪かったのか。殺しておけば良かったのか、どう言えば良いか分からん。改めて読み返すとこの人が最後まで出張るとは想像できなかったな。

 主人公らしくイズナとフラグを立てつつ、浩一は城崎と接触。転校生として浩一を監視していた城崎に浩一の方から接触し、そして道明寺も登場する。やっと役者がそろってきましたなw
 ファクターとなり強くなった浩一だが道明寺には勝てず、考えなしにラインバレルを呼び出して城崎に最低のレッテルを貼られるという浩一の空回り加減がよく分かる回ですが、その裏で森次さんはジャック戦。アルマサイボーグとかワックワクしてしまうのですが、ここにも助けに来たはずの浩一はラインバレルの回復力に頼った戦いをしたことで道明寺に言われたように戦闘センスのなさを指摘されてしまう。

 ジャックさんが稼いだ時間で加藤機関は宣戦布告してしまい、浩一と山下は加藤機関に掌握された米軍の衛星兵器破壊のために在日米軍基地へと向かったところで続く。

 まだまだ浩一が安定しないので読んでいて歯痒いですが、今回は森次さんとヴァーダントの格好良さに痺れるシーン。痛覚がないから怯まないとか格好良すぎるよな、と安易に思っていた昔の私を思い出します。
 でもなー、ジャックも好きなんですよね。武人に弱いのはどうにかせねばならない。

 では、ここいらで今回のお気に入りへ。
 今回はシズナイズナを助けてJUDAの一員としてスーツを着た浩一に社長秘書・緒川がかけた言葉を。


「確かに最初は何も理解せずキミは手に入れた力を無責任に弄んでいた…
 でも今のキミは間違いなくふたつの命を救ったのよ
 だから、もうそろそろいいんじゃない?
 ちゃんと親友と向き合って お線香の一本でも上げてきたら?」 


 緒川さん、で合ってるよな名前……。
 最初はなんとも思わなかったんですが、ここのところ自分もいろいろあったせいなのか、この言葉をかけてくれる人がいるっていうだけで浩一は救われたんじゃないかなぁ、と思ったら嬉しかったんだ。 








鉄のラインバレル 完全版 (2)
清水 栄一,下口 智裕 (著)
ヒーローズ (2017/12/29)
posted by SuZuhara at 22:52| Comment(0) | 漫画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする