「たいしたことない」ことは、なかなかたいしたことだぜ。
年度末ですね。
私の方はなんにもありませんが、家族が地方に行くことになって心配でたまらん。生きていけんのかなと心配していたら、お前の心配の仕方はおかしいと指摘されますが、もうどうしようもないんじゃないかな。
そして家族が遠くに行ってしまって寂しいから、よし犬を飼おうという提案は一瞬で拒否されました。
く、この流れなら行けると思ったのに!
■感想
今回は糸井さんのTwitterやほぼ日上などで掲載した一年分の言葉を選りすぐり一冊の本にしたものから。
こういうのって初めて買ったんだけど、私の今回の目的はこの本にフードスタイリストの飯島奈美さんのコロッケレシピがあると聞いたから。
個人的な趣向ですが、コロッケがめっちゃ好きなんだよね。
地元に有名な肉屋があるんだけど、地元に帰る度にそこでコロッケは絶対に買う。出先でも美味しそうなのあると心惹かれちゃうんだよな。けれども一番好きなのは家族が作ったのなんだよな。
舌が慣れているのかもしれませんが、自分が作っても勝てない。
そんなコロッケ目当てで買った本ですが、なかなか面白かった。
基本的にtwitterとかは誰のであろうとも見てないんですが、そこまで追う気力がないので。こうやってまとめられたものを見ると面白いもんだな、と。
そして、これだけ書いているということと説明の放棄をしないところがすごいな。
私はどうしても、このブログでもそうなんだが、書きたいことについて上手い表現が見つからない時は曖昧にしてしまうんだ。いろいろあったとかなんやかんやとか。そういう言葉が好きでつい頼ってしまう。
けれども、糸井さんはそんなことない。難しい言葉を使うわけでもなく、かといって福島の問題にも真摯に取り組んでる。
個人的に落ち葉に対する話がストンときたな。
落ち葉に風情があると思うのは一瞬だけで、落ちた葉がゴミになりどうするのかという話。糸井さんの意見はここでは書かないけれど、ちょいと前に私の住処でも落ち葉の問題になった。
落ち葉が家のベランダに入ってくるからあの木を切り落とせ。いいや、夏場の日除けになる木は切り落とせないと論争になったのである。
なんともまぁ、自分中心な意見だなと思った。
いや、構わないんだけどその意見だけで行政を動かせと主張するのはどうなのかと。私も自分勝手なことを言わせてもらえば、それに俺は関係ないもんであるよ。
うん、関係ないからさ意見すら許されないんだ。その木だってあなたたちの物ではないのにな。うー、ままならん。
でも結局は平和的な解決法は原因を排除するんじゃなくて、どうやって共生していくかだろう。
もう内容に入っていてあれだけど、この本は一言から見開き分の長さの短い分と長めの話、ブイヨンの気まぐれカメらと劇団セルフタイマーー、文章とリンクしたイラストと糸井さんがアップした写真でできている。
劇団セルフタイマーってブイヨンの本の時に説明したかな? カメラのセルフタイマー機能を使って写真を撮ろうってものなんだけど、これがなかなか面白い。上手く決まったものが取れるわけでもピントだって合わないこともあるけれども、カメラを覗いているだけじゃ撮れない画がある。
最近カメラいじっていたから自撮り機能とかにも触れたけど、私は完璧な写真よりもこっちの方は味があると思う。だって、この画は自分じゃ撮れないものだからね。
さて、ブイヨンの可愛いところとか語りたいが、今回の私のメインはコロッケなのでそれについて語ろう。
本のタイトル通り、糸井さんもコロッケが好きらしく、コロッケ愛が熱く語られている。おおむね糸井さんの意見に賛成なのだが、一つとして譲れないのはコロッケは「揚げたて」に限るという点。
私ははっきり言って揚げ物が苦手なんですよ。嫌いじゃないけどキャベツは大量に用意してくれ、といった具合に。
だから、揚げたてに魅力は感じない。そりゃあ揚げたては美味しいけれども、コロッケに関しては揚げてから一晩寝かせて味を整えた方が上手いと思うのだ。
ここで我が家では戦争になる。
私はうっかり一晩寝かせたコロッケの美味さを語ったばかりに、どれだけ大量に作っても次の日まで残らないのだ。私が起きて活動するまでになくなる。
早起きしろよ、と思うかもしれないが、夜食に食われているんだからどうしようもない。間色はしない主義が仇になるのである。しかしな、末っ子にはどうしようもないんだよこんちくしょう!
たぶん私の中で我が家のコロッケが神聖化されているのは、他のどのコロッケよりも手に入りにくいからというのもあるんだろうなー。
でも、嬉しいんだ。糸井さん風に言うのであれば私にとっての世界一の君が、他の人にも好かれているなんて最高じゃないか。それだけで幸せな気分になれるから、私はお手軽なんだぜ。
ちなみにコロッケレシピはまだ完全に作れていない。
俺んちにフードプロセッサーがなかったからパン粉の再現ができていないのだ。
発売日の九月からちまちま読んで本を読了したというのに、まさかのフードプロセッサーが立ふさがるとは。いやー、デジカメとかしてる場合じゃなかったな。部品高いんだもん、私は一枚も撮ってなかったけどさ。
では、ここいらで今回のお気に入りへ。
勉強する理由について語られた言葉の一文です。全文読むとバシッとくるけど、ここでは一番響いたところを。
「だれかのちからになりたいと思ったときに、
じぶんに力がなかったら、とても残念だろう?」
ということは、いまでも思う。
ずっと昔から自分の中に消えないものがある。
それはおそらく伊坂幸太郎さんの『フィッシュストーリー』でのことが私の中に残っているんだろうと思っているが、必要なのは準備なんだ。勉強でも護身術でもなんでも、本当に大切な時に動けるように準備する。
それが大切なんだってこと、学生時代に気づきたかったなー。
ぼくの好きなコロッケ。
糸井 重里
東京糸井重里事務所 (2014/9/26)
ラベル:糸井重里