2023年02月25日

アークナイツ【黎明前奏 / PRELUDE TO DAWN】全話上映会



「ドクター…また会えて、嬉しいです」


 お家大好き人間なのですが、昨今のおこもり需要でお家に引きこもってばかりも居られなくなる。てか、家にいると誰かしら来る。なら、家に居なきゃいーじゃんという極論主義者なのでいろんなところに行ってたりする。
 でも、何気に今年に入ってから映画はまだ観れてなくて歯痒い思いをしたまま、今回行ってきたのは映画館でアニメ・アークナイツを全話観るというイベントである。


■感想
 まず私はゲームのアークナイツをやっていない。うん、基本ソシャゲはFGO、そして最近はコードギアスのロスストだけ。ゲーム版主人公はライじゃないと……と思っていた俺を横からぶん殴るような女性主人公がいるから楽しくやっている。たぶん、次の更新でクラリスさんは死ぬと思っているくらいには楽しんでいる、うん。

 アークナイツはアニメがやっていることも知ってはいたんだけど、如何せん公開してから長いゲームだし、10月あたりだとアニメをしっかり観る気力がなかった。昨今の配信環境も『いつか観ればいいか』で終わってしまうからな。
 そんなこんなで全く観てなかったんだけど、上映後のゲストにReoNaさんが来るという……うむ、抽選申し込んでみるかで行ってきた。
 考えようによっては、初見で映画館とか最高じゃないか。

 まあ、いろいろあって久々の新宿で迷ったりしたが無事に着く。4時間缶詰の長丁場、わっくわくでしたが、私の席はC36という前方上手右端。こんな位置で観るのは初めてでしたが、人嫌いには素晴らしい席だったわ。覚えとこう。

 では、ざっくりあらすじ。ちがってたらすまん。
 伝染性の死に至る鉱石病(オリパシー)。多くの感染者が所属する「ロドス」は感染者非感染者に関係なく争いと迫害からの保護を目的とする組織であるが、迫害を受け続けた感染者たちの組織「レユニオン」が数々の都市で暴動を起こしていた。
 そんな中、コールドスリープで眠っていたロドスの3トップであるドクターを救出に来たアーミヤだが、再会したドクターは記憶を失っていた。記憶がないままでも依然と変わらぬ指揮能力を見せるドクターにアーミヤは信頼を置いていて、仲間たちも不安げながらもドクターの能力を認めレユニオンとの対立、鉱石病感染者の向き合うことになる。


 ざっくりまとめるとこんな感じかなー、と思うんだが、ゲームもまだ始めたばっかりだから許してくれ。
 アニメ自体は全8話ってこともあり、休む暇もなくキツい戦闘の連続。特殊な世界観の説明も加わるから少しテンポ悪いかな、と思わなくもなかったが、ゲーム自体も同じ流れだからすごく分かりやすく纏まっている。キャラ萌えとか考える間もなく襲う絶望。Aceさあああんっ!
 でかい画面といい音という最高の環境で観れたので没頭して観れましたね。てか、3話が終わったら10分間のトイレ休憩とか聞いてないよ。早く続き観たい。

 OPEDのキャラが出てくる度にこれはまだ出てないなー、とか思いながら観る。ただ、ドクターの指揮力とかあんまり目立たないのが、ドクター自身が物語に関わってこないのがちょっと残念だったかな。序盤、仕方ないことだけどピンチ→待たせたなの展開が続くのも気になった。

 しかし、それ以前に全話観ても登場キャラたちのほとんどに謎が多い。記憶喪失ドクターはもちろんアーミヤのこともほとんど分かってない。2期も決まってるから当然なのかもしれんが待てないのでゲームをはじめたわけである。
 そんな感じで、私としてはすごく面白かった。いろいろちゃんと知りたいと思う作品だった。まだ2章ですが頑張って追いかけます。

 だが、映画は本編だけでない。
 ゲスト登壇のトークショーがある。覚えている限りで細部、特に言葉が違うかもしれんが備忘録として書き出す。

 チェン役の石上静香さん、オープニングテーマ「Alive」歌唱 ReoNaさんにMCの山口慧さんで行なわれたんだが、これがめっちゃ面白かった!
 特に山口さんが最高だったな。好きなシーンReoNaさんホシグマの龍門スラングのことをチョイスするんだけど、石川さんが収録時の裏話を教えてくれる。広東語の完璧な監修でりテイクがすごかったという話は興味深く聞いてたんだけど、次の石川さんチョイスの好きなシーンは最終話の最後、慟哭するアーミヤにチェンが覚悟の話をするところだったんだけど、「あそこはアーミヤと同じ顔になったよね」「ここも黒沢ともよちゃんと一緒に収録してたけど、同じ顔になってた」ゲスト二人の背後にその顔を見せられているこっちは思わず笑ってしまったわw

 監督のビデオレターでゲストの2人が見やすいようにしゃがんでくれて、けどなかなか映像が出ないと「おーい監督ー」みたいなこと言ってくれてすごい上手い人だなーって。

 あとはBDの宣伝トーク。
 BD限定版にはアーミヤの指輪レプリカが付くよ!
「つまり10個買うと」(アーミヤは全ての指に指輪をしてる)
「でも、入んなかったらどうするんですかね。親指とか」
「黒沢ともよちゃんがいいこと言ってたよ。『そういう時は大切な人にあげてくださいね』って」
「大切な人がいない場合は……っ!」
「お、お母さんとか……?」
「なんだよ2次元じゃダメなのかよっ」

 ここは爆笑してたw
 ReoNaさんが言ったんだったか、推しのアクスタにあげようってことで平和的に収まったww

 ワンチャン映画館でAlive聴きたいなーだったんですが、さすがに歌はなく、でも捌ける出入り口前だったらみなさんじっくり見れてよかった。楽しかった。こういうのは詳しくないからとか言い訳してないでバンバン行くべきだな。

 では今日はこの辺りで。
 とりまアークナイツのアニメまではストーリー進めような。








アークナイツ【黎明前奏 / PRELUDE TO DAWN】Blu-ray BOX 数量限定生産版



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2023年02月11日

ReoNa 「Alive」 発売記念リリースイベント 2/4 東京都・TAKE OFF 7



 めっちゃ久しぶりになってしまったが、またちまちまブログを書くのを開始したい。
 いや、本は全然読めていないしゲームもできていないから書くことなかったと言っても過言ではないのだが、コロナにもかからずに普通に生きています。実はちゃんとパソコンに触るのもかなり久々だったりする。文字書きたくなかったんだろうなきっと。
 さて今回は本やゲームの感想ではなく、先週になってしまいましたがちょっと珍しいイベントに行ってきたのでその感想を書き残しておきたいってわけでえっちゃら書くよ。

 全くブログは更新していなかったが、ちょこちょこと行っていたReoNaさんのライブに10月以降も行ってた。
 日本武道館のライブ前にライブハウスを巡るというReoNa ONE-MAN Live Tour 2022“De:TOUR”-歪-/-響-にも行ってた。初めは響だけのつもりだったが最終的に歪も行ってた。だって『Believer』聴きたかったんだ。
 今回のイベントは7th Single「Alive」のリリースイベントのミニライブで特定のショップでCDを購入すると抽選で行けるというもの。これが以外と自分にはハードルが高くてですね、アニメイトとか近くにないんですよ。だから普段なら検討にすら値しないのですが、ちょうど自分の誕生日が11月だったこともあり誕生日クーポンとかめっちゃあったしやってみるかと応募したんですねたぶん。……いや、年末繁忙期にまともな思考なんかしてねーのですわ。この辺はうろ覚え。
 でも無事に当選してまして、会社はコロナ患者で溢れてるわ会場は渋谷だわで少々ドッキドキでしたね。

 私と渋谷は、ぶっちゃけると子どもの頃はよく遊んでた。僕にとってはあの街は映画の街で、マニアックな映画をよく観ていた。けど、映画館がなくなって、景色の判断ができないような店が多くなると脳内マッピングができなくなってしまって寄りつかなくなった。特に夏の渋谷が方向感覚機能しないんだよ。
 だから行けかなーと心配してたが、あっさり行けた。まあ、普通に行けた。

DSC_0398.JPG

 キャパは100人くらい。
 受付時に抽選券をもらって番号は66。惜しい、俺は63が好きだ。43も好きだ。元ネタが分かる人とは握手したいw
 ライブハウスなのでワンドリンク600円が必要ですが、正直めっちゃ良かった。

 セトリは
 Numb
 Simoom
 一番星
 Alive   だったと思うんだけど、1曲目と2曲目は逆だったかな? もう1週間経ってるから自信はない。

 ReoNaさんのCDって3種類くらいあって収録曲が微妙に違ってたりする。曲だけなら2種類は買わないと全部聴けない。それを全部歌ってくれるんだ。ライブで全部聴ける可能性なんてない上に少人数だから近い。
 いやー、楽しかった。自分はCDを聴く環境が整っていないので好きな曲をエンドレスリピートするので他を聴かなかったりするのですが、Simoomが好きになりましたね。また生で聴きたい。いつもはアップテンポの曲が好きなんだけど、なんかすげー良かった。一番星はつい最近、いつだって俺の一番だった元親友を失った身としてはちゃんと聴けない。
 
 ミニライブが終わったらちょっとしたトークと抽選会。
 当たるとサイン入りポスターがもらえますが、かすりもしなかったw いや、良かったよ。こういうの当たるとめっちゃドキドキするチキンなので。
 しっかし、楽しかったなー。こういうイベントには積極的に参加したいものですが、ペルソナの神戸クルージングには先着の壁に負けましたがね。ちくしょー、ぼっちクルージングしに行こうと思ってたのに!

 かなりざっくりですが、こんな感じで。
 また本も読み出したのでちょこちょこ顔を出せたらと思います。知ってるか、勝手に思うのは自由なんだぜ。




Alive (通常盤)
ReoNa
ソニー・ミュージックレーベルズ(2022/12/7)

ラベル:REONA
posted by SuZuhara at 21:36| Comment(0) | イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年09月25日

The DioField Chronicle



 これは伝説となった傭兵団の記録。
 盤面で描かれるのは過去の遺功か、現在の勝利か。



 夏休みだひゃっほおおおおうっ!とお出かけしたら風邪を引いた。ここでコロナじゃないから特別休はもらえないというのが私の残念クオリティ。
 でもまあ、2年前に行きたかったドロヘドロ展のFinalにガッシュ展、なぜか当たったらしいちいかわ東京駅展とかアグレッシブに動いた。そんで今日は久々に発売日に買ったゲームの感想を。しっかし、スクエニゲーは本当に久々だったなー。


■あらすじ
 戦乱に燻るロウテイル大陸の片隅で、ある盗賊が興したシュヴィア帝国と僭称するその国は、統制が取れた兵と近代魔術と呼ばれる兵器を駆使し瞬く間に大陸北西部を支配するまでに至った。
 帝国の勢いに危機感を持った各国はロウテイル連合を結成するも、敗戦を重ね、領土を削り取られていった。大陸が激しい戦禍に見舞われる中、唯一、その戦禍の対岸にある国があった。大陸北西の近海に浮かぶ島ディオフィールドを統一するオルティナ王国である。
 大陸の戦況は連合国側に大国ヴィルマ連邦が参戦すると一気に膠着することになった。帝国、連合ともに決定打を欠く中、近代魔術に必要な資源であるジェイドを求める局地戦が激化する。ジェイドが地中に眠るとされるディオフィールド島を帝国、連合の各国は俄かに注視し始めた。
 古獣オーガスに護られし国ーーオルティナ王国、そこがまさに戦地になろうとしていた。  引用――Amazon.co.jp


■感想
 ついにあらすじ書くのを放棄したと思われるかもしれない。断じて違う、単純に上のあらすじのようなことはゲーム上では語られないんだ。私も今読んでびっくりした。古獣ってなんだそれって感じだよ。

The DioField Chronicle_20220922204309.jpg

 はっきり言ってしまうと、このゲームは物語として足りなすぎる。面白いかと聞かれれば、私は楽しんだけど1ヶ月後には忘れてると断言できるほど残らない。

 ほら、二次創作とかが生まれるのって作品に対する愛からだと思うんだ。ゲームが欠けてたってさ、こんなイベントシーンあったらいいのになってプレイヤーの想像力から生まれる物だろ。
 でも、このゲームはストーリーもキャラクター描写も中途半端な説明で、しかも物語は選択の余地のない一本筋。これが悪いとは言ってないよ、むしろ私はわりと好きだ。けど、プレイヤーが理解するよりも先に物語が終わっちまうのだから想像の余地がないんだよ。

 まあ、こんな感じで辛口になると思うから一端畳んでネタバレ感想を。





The DioField Chronicle
スクウェア・エニックス(2022/9/22)
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posted by SuZuhara at 10:16| Comment(0) | ゲーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年08月15日

ZOO 1



 ママが私を殺すとしたらどのような方法で殺すだろうか。


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 エリセの召喚に成功しました!
 ひゃっふーっ!!と喜びたいところですが、アルクェイドにプーリン、伊吹童子と星5が続いて出たことで種火とかスキル上げにQPとかいろいろなくなった。石とか石とか。
 でも、段々とイベント文章を読めなくなってる自分がいる。結構飛ばしてしまうことがあるんだが、全く飛ばさないこともある。自分に合う合わないが激しくなっていくなー。


 今回は集英社文庫ナツイチから読んでいなかった乙一さんの短編集。僕はですね、ブックバンドが好きでして。今年のナツイチ特典がブックバンドだったのでひゃっほーいとラインナップ見てたらほとんど読んでた。乙一さんも昔読み漁った気がしてたんだが、捲ってみたら読んだことないっぽいこれだ!と購入へ。
 今回の冒頭の抜き出しが最初の一行目なんだが、こんな始まりの読んだら覚えていないはずがない。ちなみに私は乙一さんなら緩やかに自殺する話が好きだ。こうして僕の自殺が始まった、だったかな?

 ブックバンド後日、私の鞄からナツイチの小冊子を見つけた家族が読みたい本があったらしくもう一個もらえたんだがね。読んでいないことに気づけただけでいいんだぜ。


■カザリとヨーコ
 カザリとヨーコは双子の姉妹だったが、母親からの扱いに天と地ほどの差があった。可愛く愛されるカザリといつも殴られて妹に食事を恵んでもらわなければならないヨーコ。
 迷い犬のアソを見つけたことから飼い主のスズキさんと知り合い安息を得るヨーコだったが、ある日、カザリが母親のノートパソコンを壊したことを自分に押しつける気だと分かった時、逃げたしてスズキさんの元に向かうがそこで面倒そうな家族にスズキさんの死を知らされる。

 こいつはなんとも胸クソ悪いぜ。
 双子という時点で結末はだいたい察せられますが、アソが無事だっただけでいい。
 カザリが怒られないように入れ替わり、ヨーコに成りすます……もうこの時点でアウトなんだが、追い詰められるとまともな判断はできなからな。
 自分の遺書を自分で書く。これはどんな気持ちなんだろうね。


■SEVEN ROOM
 喧嘩しながら遊歩道を歩いていたはずの姉弟は気がつくとコンクリートの四角い部屋に閉じ込められていた。部屋には床の中央部分に部屋を横断する五十センチほどの溝があり、身体の小さい弟が入ると同じような部屋が七つ、そして六つの部屋には一人ずつ女性が入れられていた。
 七番目の部屋に入っていた女性が言っていた死体が流れてくるとの言葉の意味が分かった時、順番に殺されていく自分たちの運命を知ってしまう。


 こいつは……ホラーとして最高なんだろうな。映画で観たい。もう映画になってた。ちょっとまだ映画の法については調べてありませんが、映像化されているなら是非とも観たいな。
 ホラーにありがちな理不尽な境遇ですが、姉弟を二人で一人カウントした犯人のミスで七つの部屋の秘密を知ることになる。
 お姉ちゃんが決断を私は予想していなかったので、やられたなぁでもつれえな、とボロ泣きしてしまった。俺の涙腺はガバガバだよ!

 今回のお気に入りはここで。
 六日目、姉弟を殺す犯人が部屋に入ってきた時、お姉ちゃんの渾身の反撃で犯人を出し抜くことに成功する。 ……ぼかして言ってもあれなので、他の部屋の人たちから貰った服を弟の服に詰め、それを姉は守る振りをした。そして溝を流れる泥水に隠れていた弟は姉の腕がチェンソーで切られた瞬間、犯人が入ってきたドアから出て姉と犯人を閉じ込めて鍵を閉めた。


 もちろん、扉は開かない。
 中から、姉の笑い声が聞こえた。高く、劈くような声だった。いっしょに閉じ込められて戸惑っている犯人に向けた、勝利を示す笑い声だった。


 この後、弟は他の部屋を開放してみんなで逃げるわけだが、姉が事前にみんなで逃げろって言ってるわけだよほら泣くしかねぇじゃねぇですか。自分には逃げ道ないからってここまでの献身はできないよ。
 ……でも、あれだな。バッドエンド症候群だから、こいつらはまともに逃げられもしないんだろうな、とも思っている最低な自分がいる。昔やったゲームみたいに、次の絶望がまってるんだろうな!


■SO-far そ・ふぁー
 父と母と三人暮らしだった僕は、ある日、父に母の死を、母に父の死を知らされる。しかし、僕には父も母も見えていて二人を繋ぐように僕は生活していたのだが、次第に二人の姿がどちらかしか見えなくなってしまう。

 ……なにを言っているのか、と思われるかもだが、俺にも分からん。要するに、僕にとっては父も母もいるが、二人には二人が居ないかのように過ごし出す。僕はお父さんはこっちだよ、お母さんはこう言ってるよ、と二人を繋いでいくのだが、次第にどちらか一方しか見えなくなってしまうんだ。
 父に無視したと言われてそれを吐露すると、叩かれてしまい、その先で母に出会った僕は「おかあさんの世界で生きることにする」と決断し、それ以降父親の姿が見えなくなった。

 ここで終われば不思議な話だが、実はこの夫婦、喧嘩をしてお互いを死んだことにして暮らしていただけ。その設定に子どもを巻き込んだ結果、子どもが父親を認識できなくなったわけだ。
 父と母は子どものために寄り添い、子どもは父と母を別れさせないためにこうなったんじゃないかなって思っていたという話。

 うーむ、なんとも自業自得な。
 そうとしか言えないが、この家族はみんな歪んでるよ。


■陽だまりの詩
 自分を作った男が死ぬまでの世話を命じられた私は、世話する過程で様々なことを学んでいく。病原体が蔓延る世界で人間の死を看取るために作られた彼女は、一緒に暮らしていく内に感情を知り、彼の秘密を知ることになる。


 アンドロイド的なものの話。なんでだろ、読んでいる間ずっと沙耶の唄の最後ってこんな感じの世界なのかなって思っていた。
 彼も人間ではなく、作られた人間で自分の最後のために私を作っていた。これな、細かいところ読み返すと彼が人間じゃないことに気づくんだよ。読んでいる間はまったく気づきませんでしたがね。
 そしてまた繰り返す、そんな感じに続いていくんだろうね。


■ZOO
 いなくなった彼女を探す俺の元に送られてくる日に日に腐っていく死んだ彼女の写真。犯人に対して憤りながらも、その写真を送っている犯人は自分だという矛盾。
 これは彼女を殺したことを認められない俺による俺のための一人芝居。


 申し訳ないが、私にはこの話がよく分からなかった。
 最後には自首することを決意するみたいなんだが、ちょっと解説して欲しいので久々に友人に連絡を取ったら「覚えてない」つーね。もう一回読むか……。










ZOO 1
乙一
集英社 (2006/5/19)
posted by SuZuhara at 16:47| Comment(0) | 小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年08月11日

オーバーロード16 半森妖精の神人 [下]



『あの情けないセリフは全てブラフ。アインズ様って本当に、失礼だけど化け物みたいに頭が切れる御方だよね……』


 先月は週1ペースで映画に行けてうはうはだったのに、今月はまだ1回も行けていない。解せぬ。
 まあ、8月で行きたいのは1作品だけでペルソナのコラボカフェ行ったし、その後でちいかわクレープとか食わされているので私にしてはアグレッシブに行動していますね。夏なのに。後は大量に買った本をわっくわくしながら読むだけだー。


■あらすじ
 アウラを先行させてダークエルフの村へと上手く入り込んだアインズはそこでアウラとマーレに友人作りを促しながら情報収集に励む。しかし、法国がエルフの国を攻めたことからダークエルフも兵を出すように召集の話が来てしまい、アインズたちはダークエルフの村を出てエルフの国へと向かうことに。
 そこでいいところ取りするはずだったのだが、エルフの王・デケムに見つかってしまい、オッドアイからアウラとマーレを自分の孫と勘違いしたデケムがアウラに触れた瞬間、仲間にとって子ども同然の二人に邪な感情を持って触れたことに激怒したアインズとの戦闘が開始される。

 
■感想
 前回に引き続き、オーバーロード新刊で下巻。
 発売日に買って結構早く読み終わっていたのだけど、私がパソコンに向かう時間を取れなかった。だって、最近ほとんどの時間を睡眠に費やしている気がする……夏の体力回復は寝るしかないんだ。

 さて、上下巻読み終わって面白かったかと訊かれると難しい。私はドワーフの国辺りまではすっごい好きなんですよ。今放送中のアニメ4期はため込みながらも観ていますが、俺の好きなシーンほとんどカットって……くそぅ。ほら、お前たちはぶくぶく茶釜の特別とか冒険者組合での会合で奥の部屋に隠れていた男がいて……な話とかさ。

 ダークエルフの村では野伏として強者のアウラを信者のように慕うコミュニティができていたり、初恋だというブルーベリーの存在があるが、ここで一悶着は特になく、アインズ様と薬師頭の調合講座がメイン。もっとたった一人の異物に閉鎖された村の勢力バランスが崩れていくとか私の好きな展開を想像していたがそんなことはなかった。アインズ様がモテモテで終わった。
 アウラとマーレの友達作りは……なんかこう、親の思惑通りに行かないというか、リアルでしたね。友達ってなろうとしてなれるもんじゃないじゃないですか。育った環境とかフィーリングとか、それ以前に対等――少なくともそれに近い存在とでなきゃなれないもんだと思うんですよ。この辺はアインズ様の目論見自体が見当違いだわなー。

 薬師頭との日々を楽しんでいたアインズはダークエルフの元にエルフから召集が来たことから、村を後にして法国に攻められているエルフの国へ。攻められているエルフの国に潜入してめぼしいアイテム奪っちまおうぜ作戦のため、武装変更したアウラとマーレに完全不可知化(パーフェクトアンノウアブル)で存在認識させずにくっついていくんだけど……この手の魔法が私は嫌いでな。いや、便利すぎてつまらないじゃないか。現にこの上下巻で乱用しすぎだと思うんだよ。だから戦闘前なのにテンションが上がらない。

 アウラが先導しているにも関わらず、侵入を察知したエルフの王・デケムがやってくる。
 私、前回の感想でこいつに触れていなかったが、所々で触れられていた女という女に孕ませて自分の強さを引き継ぐ子孫を作ろうとしていた王様ね。子どもを失った母親をすぐに孕ませようとしたりとか、この国のデストピア感ハンパねぇが、王族の証とやらのオッドアイであるアウラとマーレを見て自分の孫だと思い込む。
 威圧してもなんともない二人に気を良くして、じゃあアウラをいたそうかなんてぶっ飛んだ思考をみせてくれますが――最初ここを読んだ時状況がちょっと理解できなかったんだよね。アウラとマーレ、デケムが会話している最中にアインズ様が戦闘に向けて隠れて魔法を詠唱するんだけど、その言葉が並列して書かれるからこれはアウラが言ってんの?みたいに困惑したんだ。初めは魔法名だけしか言わんから、あとになってアインズ様かって気づいたんだ。読解力低いと言われれば否定できないが、ちょっと分かりにくかったんだよ。

 自分よりも遥かに強いベヒーモスを召喚してくるデケムとアインズ様の戦闘は、アウラとマーレが怖いというほどあと少しで勝てると思わせる力量で戦い追い詰めていくが、自慢のベヒーモスを潰したことで戦意を失ったデケムは脱兎の如く逃げ出してしまう。
 アインズとアウラはアイテム回収、マーレが追撃に出るんだけど、デケムは逃げた先で待っていた絶死に殺されてしまう。

 ここからは絶死のターンなのだが、装備変更したマーレは今回の表紙のようなドスケベ装備なのにタンクができるという強さ。デミウルゴスたちが殲滅ならマーレみたいな言い方をしていたのがよく分かる戦闘でしたね。絶死のことがよく分からないままでこの戦闘に突入してしまったのが悲しい。アインズやシャルティアが使う技を切り札として持っていたとは言え、絶対強者の傲りもあってマーレの物理攻撃で追い詰められていく姿はもうちょっと頑張って欲しかった。絶死のデケムへの恨みとか母親への感情はもうちょっとちゃんと知りたかった。
 でもなー、私もFF10でユウナの通常攻撃9999とかバカなことしたからなー。魔法職の物理最強には浪漫があるんだよなー。

 マーレの小災厄(ぷちカタストロフ)を使ってもしななった絶死はナザリックに回収して記憶を覗かれる。そしてアインズ様が法国とシャルティアが繋がってしまったため、今やっていることを全てうっちゃって法国攻めに出ることになるってところでお終い。
 アインズ様にしては珍しく即断だが、この辺は次巻でじっくり語られるのかな。

 あとがきからあと2巻で終わりとのことだけど、これ終わるのかね? 今回アインズ様がなんとなく例えでアルベドの裏切りについて言及したことからアウラとマーレにそれが有り得ると布石が刻まれた。アルベドもアインズの激高がやましい心ありで自分を対象として勘違いしたのも完全なるフラグだろう。法国戦にナザリック内部騒動は確実だが、リクやイビルアイたちとの因縁もあるしもうちっと続けていいんだよって言いたい。早く、たくさん出ると嬉しい。今回のダークエルフの村のことも繋がっていかないなんてないだろうしなー。

 というわけで今回の上下巻は、マーレと絶死戦は面白かったけど、ダークエルフの村とアインズ様戦闘は僕的にあまり。今後の布石なんだろうなー程度で、ラナーとかブレインはどうなったの? 今のナザリックについて知りたいんだが、ってモヤモヤしたな。王国を潰したのに触れられないんだもんよ。
 このあと改めて全巻読み直したけど、寄り道的な話しが好きなので今後に期待したい。でも、あと2巻かー。

 では、今回のお気に入りへと行きたいところだけど今回は特になかった。マーレと絶死戦全体かな。余裕か増していた絶死をマーレが淡々と追い詰めていく様子はさぞきょうふでしかなかっただろうなー。







オーバーロード16 半森妖精の神人 [下]
丸山 くがね (著), so-bin (イラスト)
KADOKAWA (2022/7/29)
posted by SuZuhara at 11:44| Comment(0) | ライトノベル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする