2025年05月08日

本なら売るほど 2



「ここにあるすべての本は
 歴戦のサバイバーなんだから」



 幸か不幸か、3万もする限定ゲームセットをもらった。布教兼ショップ特典目当てで買ったモノらしいが、10シリーズも入ってるらしいすげー。でも確実に始めたら終わるよね、時間的な意味で。
 よし、まずはこの500円で買ったゲームをサクッと楽しんでから――20時間かけて1週目が終わった。1週目の時点で楽しいのに2週目から解放特典クソ楽しい! めっちゃルート変わるんだが!と彼此れ60時間を突破した。3週目に俺の本命が嫁にできるはずなのにフラグの回収ができず2週目が終わらないんや。
 いやはや、どんなゲームだって始めちまえば時間泥棒なのだよ。ブログ書く暇があるなら戻りてぇのよ。


■あらすじ
 古本屋・十月堂には様々な客が訪れる。
 本との出会いを求めてやって来る人々だが、知り合いと偶然に出会ったり本がきっかけでの出会いもあり、一人ひとりその人にとっての特別な1冊がそこにはある。


■感想
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 これまた発売日を分かってなく、やらかし飯3巻と一緒に買ってた。今回は特典ペーパーがありましたが、『十月堂通信第二号』ってあるから1巻にもあったのかな? 惜しいことをしたぜ。

 僕の好きな連作短編なので古本屋と客、そして本の話。
 今回は特に登場人物たちが繋がっていて、あの話の人じゃないかと出て来る度に楽しくなりましたね。

 まずは中野さん。
 町に古本屋が出来たことを喜びながら通っていた中野は今日もと十月堂に向かうがお休み。仕方なく大手チェーン店の古本屋に行くと、そこで十月堂の店主と出会った。

「敵情視察ですか?」には笑ったw
 相手にされないじゃなく、僕は同じだと思ってなかったんですよ。あそこは綺麗な本を少しでも安く手に入れたいという需要かと思っていたら、同じようなことを書かれていてすごく納得した。
 でも掘り出し物あるんだよなー! 誰かにとっては価値がなくても俺には超ある。『童夢』があったとはすごいとしか言えん。
 この話は本好きならきっと中野さんと同じ気持ちになれる。

 次は読み終わるまで絶対死ねない本として『ガダラの豚』全3巻を買い、最終刊だけ置いていった女性の話。
 若くして大腸ガンとなった雨宮は買った本を読みながら、お腹に人工肛門などこれから生活が一変することに備えながら当日を迎える。執刀する医師・菊川は医療機械の訓練で折り鶴を素早く折ったりして日々腕を磨くが、雨宮が読んでいた本が気になり十月堂で聞いてみると非売品だが3巻だけある、と。

 そして、取りに来た雨宮に出会うわけですが――分かる。いろんな不安があって家に引きこもりたくなっちゃうこともあってもさ、続きが読みたいという欲求だけはどうにも抑えられんのよ。

 辞書の話はですね、僕は小学館の『日本国語大辞典』が好きでしてね。あれは欲しかった。絶対に家にあっても読まないけれども、自分のモノだったらどんなにいいかと思ったことは一度や二度じゃない。賢しいって言葉を引いてみろ。俺にとっては最上級の褒め言葉さ。
 だから気持ちは分かるんですが、この話のメインはそこじゃない。たくさん出版される本とパンクする本屋。発行から1年以上の本が本屋に並ぶことは難しく、古本屋にすら流れないものもある。
 SNSやらで知る機会は増えたけれども、本屋で出会うという喜びはなかなか捨てられない。でも、電子書籍だとセールがでかいんだよなー。

 次回作が書けない漫画家・人見がふと目に止まったホテルに泊まる話。江戸川乱歩のエログロ摂取しすぎて許容量を超えたは分かる。摂取しすぎると入らなくなるんだよ。
 昔乱歩が好きだったということで古本屋で買った乱歩の本を手にホテルで現実逃避気分をしながら満喫しょうとするのですが――このホテル、本を読み終わった後で観た『私にふさわしいホテル』で舞台になったところかな? 螺旋階段とか天ぷらとかめちゃくちゃ見覚えがあった。残念ながら該当映画は途中でギブアップしましたが、人見はそこに泊まりに来ていた中野と出会う。
 奥さんがわいわい話しかけてくるんだが、漫画家であることを伝えると漫画大好き中野さんが食いついてきて奥さん置き去りになるというぷち修羅場へw

 この話は好きだなー。スランプという言葉を自分に使うには烏滸がましすぎて殺したくなるけれども、どうにもできないという時はある。書くまで行けない日もある。ブログの更新がないのはそういうことさー。これは冗談だとしても自分を責めてもどうしようもなく、他人は自分が思うほど関係なかったりする。この記事を書くのも2時間くらいは余裕でかかっているとか思うまいて。
 今作の作者さんも、詳しくは調べてませんが作品を書くまで大変だったらしいと耳にした。けれども、これまでの生む苦労とか全部引っくるめての評価なんか絶対に欲しくないだろうし、どんなに頑張っても同じ気持ちが理解できるはずがない。
 でも、だからこそ、それでも形にしてくれた物語を全力で楽しみたいと思うのである。

 最後は質屋に束見本を持ってくるおじいさんの話。
 束見本というのは初めて知った。内容が印刷されていない本の見本なわけだけど、なかなか理解できなくて。つまり、前川さんの本はなかったということでいいのかな?
 毎回珍品・束見本を質に入れて必ず迎えに来る前川さんだが、次は自分の本を持ってくると行ったりもう現われなかった。年齢的に亡くなった可能性もあり、けれども住所地なんかに行ってしまえば家族に知られてしまうから質は流すしかない。
 長年のよしみで束見本を質にしていたが、ここでは売れないので十月堂に行くと大切にしてくれる人に連絡を取ってくれる。

 1巻で本はほとんど読めないけれど、装丁好きなジョージさんたちが登場。源氏物語は大学時代に研究していましたが、僕はそこで使われる言葉にしか注目していなかったので雲隠とか知らんかったなー。教授にバレたらブチ殺されそうだw
 巻名だけが伝わり本文がない『雲隠』。なら前川さんの本もないんじゃないか。ジョージさんが言うように、内容のない束見本に自分の作品を思い馳せていた……ということだったらいいのだが、あまり自分の解釈に自信がない。

 今回もとても面白かった。
 本というかその作品だけでなく出版業界の話なんかもあって興味を惹かれるのに本好きたちはマニアックだったりw
 次巻も期待しています。

 では、ここで今回のお気に入りへ。やっぱり中野さんかな。
 十月堂店主を誘っていったラーメン屋でポロリと古本屋のこと、自分の楽しみについて話したところを。


「古本屋に寄った帰り道
 鞄の中に買った本がある
 帰ったらこれを読もう
 飲み物は何にしようか
 本棚のどこに置こうか
 そんなことを考える
 ただそれだけで
 世界は少し輝いて見える」


 ……こんな人と結婚できた奥さんが羨ましいな。
 本棚の整理をする瞬間の幸せは何物に代えがたいが、新しい本をどこに置くかを考えるのもめちゃくちゃ楽しいんだよな。






本なら売るほど 2 (HARTA COMIX) - 児島 青
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2025/4/15




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2025年05月07日

駒田蒸留所へようこそ




「お前までKOMAを諦めなきゃいけないのか」


 以前にこの時期が好きだと書いたが、前言を撤回する。俺は春が嫌いだと断言する。
 長期間、僕の部屋を暗闇にしていた森が伐採されて部屋はとんでもなく明るくなった。そんでもって風通りよくなった。夏が怖いが概ねいいことばかりだと思う。
 が、長年俺を苦しめる蜘蛛の襲撃が始まった。部屋に入ってくる。窓にクモの巣を作る。付きまとってきやがる。俺は虫が嫌いなんですよ! 脚が多いの怖いんですよ!!
 今年も戦いの日々が始まったんだ。


■あらすじ
 やる気のない新米記者・高橋光太郎は興味のないウイスキーの取材をすることになったが、家族のために実家の「駒田蒸留所」を継ぎ製造できなくなった幻のウイスキー「KOMA」復活を目指す駒田琉生と衝突する。
 だが、彼女が経営難の蒸留所の立て直しだけでなく、バラバラになってしまった家族の絆のために奮闘していることを知り、光太郎の取材にも少しずつ熱がこもっていく。


■感想
 上映時に行きたかった映画がサブスクに来ていたので観てみた。
 P.A. WORKSのお仕事シリーズ作品とのことだが、あまり僕は他作品を観ていない。いや、最初の1、2話は観ても物語が混雑していくと興味なくなってしまうんだ。完走できない申し訳ない。
 でも、ウイスキーには興味があってですね。いや、酒は全く嗜まないんですが、お酒は好きなんですね。ちょこちょこ飲み方とか教わってるんだ。うん、まったく披露する機会は訪れない無用の長物だけどねw

 さて、感想に行こう。
 けれどもはっきり言って僕には合わなかったから批判的な意見になってしまうと思われるので注意してください。

 正直なところ、映画はあまり感じ入るところはなかったな。
 絵がだいぶのっぺりしているなとは思ったが、それ以上に物語がご都合主義に進むなと
思ってしまった時点で物語に入れなかった。光太郎は本当にやる気ないから序盤は好感なんて持てないし、琉生のテイスティグノートがBLという斬新なものもあまり衝撃なく終わる。他人の趣味趣向というデリケートな部分をおっぴろげておいて逆ギレする光太郎に琉生がブチギレると、蒸留所のスタッフが琉生と蒸留所の過去をべらべら話してくれる。映画特有の時間のなさを感じるテンポの速さは仕方ないけれど、この辺りが気になってしまってキャラクターに思い入れが持てなかったんだ。
 悪い意味に捉られたくないのだが、はっきり言って駒田蒸留所に起きた悲劇は物語としてはありきたりだ。家族の不和もね。そうすると、スタッフ一丸になってウイスキー復活&敵対していた兄帰還で家族修復というのは想像できてしまうんだ。残念ながら、僕にとっては予定調和としか思えなかったんだ。

 けれども、ウイスキーの原酒とか作り方を学べるのは面白かった。あんな科学のように繊細に作るのかと興味津々だったさ。途中の火災でまた原酒を失うのはこれもまたご都合主義に思えてしまったがね。

 無事にKOMA復活の原酒ができたけれども、ウイスキーはここから完成までにまだ年単位でかかる。そして、光太郎が3年後に以前の自分のようなやる気のない新人をつれてきてまた記事にしよう。ようこそ、駒田蒸留所へである。
 うん、キャラクターに愛着が持てればすごく楽しめるんじゃないかと思う。けれども、俺はどうにも捻くれていて入り込めなかった。お仕事面にもう少し特化してほしかったかな。でも、知らない世界のお仕事映画は楽しいので是非ともシリーズは続けてほしい。

 お気に入りってほどじゃないんだけど、おそらく感動シーンだったのであげておこう。
 従業員のためにも駒田蒸留所の買収を受け入れようとした琉生にスタッフが言った言葉。


「俺たちのことを思ってくれるならKOMAを復活させるまで駒田蒸留所としてやらせてください」


 家族愛極振りだったけど、もうちょっとスタッフのこととかも知りたかったなー。
 長編映画よりも1クールとかでじっくりやった方が楽しかったかもしれん。


 



駒田蒸留所へようこそ - 吉原正行, 木澤行人, 中本宗応, 早見沙織, 小野賢章, 内田真礼, 細谷佳正
駒田蒸留所へようこそ - 吉原正行, 木澤行人, 中本宗応, 早見沙織, 小野賢章, 内田真礼, 細谷佳正
2023年11月10日公開




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2025年05月06日

珈琲参道2025 5/4



 コーヒーと音楽が結ぶ、狛江ならではの特別な3日間。


 今更ながら実写『推しの子』を観た。
 ドラマの方はアクアたちの人間関係に焦点を、映画でアイを巡る復讐をメインにという感じだったけど、これは些か失敗だったのではなかろうか。
 なんというか、漫画を読んでいる身としてはアクアたちの関係がおもろかった。ゴロサリ派はアクルビが分かり合ったあとの兄妹でのイチャつきとか好きだったろうが、その辺はさらっと。有馬や黒川は添えるだけはちょっと寂しいが、ツクヨミカットは英断だ。
 原作とは違うラストというのに期待したんだが、完成披露会見辺りで寝てた。戻って観たけどうーむ。
 MEMちょ結婚がなによりの衝撃だったww


■感想
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 今回は初めて行ったイベントの感想。
 珈琲参道という狛江市のお寺・雲松山泉龍寺にて行なわれる珈琲のイベント。コロナ禍辺りで知ったのだが、やっと行けた。

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 お寺内に有名なコーヒー屋さんが何店舗か来て楽しめる。そして、ライブも行なわれるから音楽も聴けるという楽しさなのですが、さすがに一人では行けないので家族と行くよ。家族を誘っておけば、やっぱめんどうと俺が思っても無理矢理連れて行かれるよw

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 案の定、あまり写真を撮っていなかったのですが、まずアイスコーヒーを買って俺的お目当てのキューバサンドイッチを買う。映画chefを観て以来、出会えるなら絶対買う。

 以前に書いたと思うが、僕はそこまでコーヒーの味が分からない。けれども、こんだけ違うと本当に面白いな。奥が深いよコーヒー。

 僕たちは10時ちょうどくらいに行きましたが、当日券待ちとかすごくてな。前売り券は必須。それでもオーバーフロー状態だったわ。
 家族が「iri coffee roastery」さんのコーヒーがめっちゃ美味いと豆買っていこうぜとテンション高いが、もうそこは長蛇の列。僕はひょこひょこ見て回っていたが、家族はそこ1店舗以外見れていない。

 いいよ、並んでおくから行ってきな。並ぶのはというか待つのは嫌いですが、携帯で読みかけの小説を読みながら始まったライブの曲も聴きながら待つのはなかなかいい時間だった。
 アナウンスであったんだけど、確か「狛江市には堀口珈琲さんがあって、そこで焙煎したコーヒーのいい匂いがお寺まで漂っていた。それでこのイベントは始まった」という話は聞けて良かったな。
 実は俺、3年ほど近くに住んでて職場が狛江だったんだ。
 あまりに久々すぎて街並みは変わりまくっていたけど、そんなノスタルジーもあって風も気持ちよくいい時間だった。

 けど、コーヒーのハンドドリップとかって時間が掛かる。やっぱり提供まで時間が掛かってな、前に並んでいた人がやっと自分の番という時に具合が悪くなっちゃって可哀想だったな……。
 家族を待っている間に何点かコーヒー豆を買ったので、僕は早々に退散。帰るときも長蛇の列だったけれども、あれは中止になったっていう午後の当日券だったのかな?

 イベントとしては非常に楽しいものでしたが、人がごった返してくるとやはりキツいものがある。前売り券で完全に売り切っちゃうか、時間入場制を導入した方が良さそうな感じです。せっかくいいイベントなのだからずっと続いてほしいものだ。







狛江 珈琲参道2025
2025年5月4日(日)・5日(月•祝)・6日(火•祝)
10:00〜17:00(最終入場16:00) ※雨天中止
雲松山 泉龍寺

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2025年05月05日

やらかし飯3



 自分のためにバカになる。
 週末の夜は背徳ごはんで元気をチャージ!



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 400近く貯め込んだ無償石を犠牲にメタトロンの召喚に成功した!
 ひゃっふーっ! これで俺も怠惰に過すんだ、なにもしない休日最高ーーっ!!
 と、なるわけがなく、FGOの新章も更新重くてなかなか大変だったよ。マシュがゴリゴリ削られていくのめっちゃ楽しかったですが、嘘だろ、嘘だっていってよマシュ……お前コスト喰うようになるんかという衝撃にはまだまだ立ち直れないんだ。



■あらすじ
 社長秘書の久留米空子は日頃完璧に仕事をする反動、ストレス発散なども込めて週末にはやらかす。それは食べきれないほどの大量の料理を作って好きなだけ食べるというもの。
 そういう風に自分を甘やかして社会生活を生きる空子さんの週末やらかし飯。


■感想
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 新刊発売していたことに気づいてなくて慌てて買ってきた。特典イラストペーパーがモノクロなのはちと残念だ。
 あらすじは前回書いたモノと同様なのは先に言っておく。基本的に空子さんのやらかし飯を楽しむ漫画なので物語に大きな進展はない。……ないったら、ない。空子さんに彼氏ができたら俺は立ち直れない。隣に住んで不摂生暮らししたらワンチャンあるんですかねぇええ!

 今回は流しそうめん機を買ったり小麦粉祭りとかするけど、社長の話が結構出る。空子さんたちの会社の話になるんだけど音楽関係というだけで詳しくは語られず、イベントとか教室とか手広くやってるよと。
 そこでバズった高校生のピアノコンサートをやることになって、ナーバスになった高校生を社長がケアして空子さんは社長を信じて準備して待つという話。ワック……マクドナルド爆食いに誘ってもらえずキレる空子さん笑った。そんでもってちいかわハッピーセットが始まったら俺も食わされるのかと思うと憂鬱になったw

 リモート飲みとか懐かしいと思いつつ、1巻から空子さんに突っかかっている後輩・野乃とやっと仲良くなる。野乃の空子さんの出会いトーク聞いたら惚れるよ。しかも肩書き秘書さんなんだぜ空子さんはよ。

 今回はやってみたいなと思うような料理はなかったんですが、シカゴパイは初めて知った。あと僕はスタバとか行けないんですが、……いやどうしても高いと思ってしまって。なら本買いたいと思ってしまう性質なんで。でも、ドライブする前に買い込んでそのまま寝ちゃうとか最高の休日だなと羨ましくなってしまうんだよなー。 そんでもって社長と友達になりたい。高い寿司連れて行って欲しい。い、あ……無理だな、場酔いするわ俺w

 ここらで今回のお気に入り。
 空子さんと野乃のピクニックにて野乃の好きなものが分かっちゃう空子さんの台詞。


「可愛いものも好きだし 「可愛くなるために頑張ってる自分」も
 好きでしょ?」


 こいつは強い。この精神っていうのはなかなか辿り着けないというか、自覚できないものだと思うんだ。
 例えがあんまり良くないが「不細工な自分が嫌い」じゃなく、「可愛くなるために頑張る自分が好き」とプラスに捉えられる思考って最強なんだよ。




週末やらかし飯(3) (コミックDAYSコミックス) - 小村あゆみ
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2025年04月29日

ティム・バートン&ダニー・エルフマン 映画音楽コンサート2025 4/27 17:30開演



 ダニー・エルフマンが6年ぶりに来日!
「ナイトメア・ビフォア・クリスマス」を熱唱!



 自分はずっと冬が好きだと言っていたが、たぶん本当は今の時期が一番好きだ。動きやすく風が気持ちいい。なにより、服が身軽なのがいいね。コートやなんやかんやと着ると重くてしゃーない。
 同じ理由でアクセサリもつけない、ネックレスもピアスも重い。こんな価値観だからシンプルな格好をしているのだが、単なるシャツを着ていただけで家族に「今日はオシャレしてる」呼ばわりをされたので声高に言わせてもらおう。
 いつもの方が数百倍オシャレだろ! ドロヘドロのホールくんTシャツだぞ!


■感想
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 行ってきた。なんとしても行きたかった、これには行かねばならぬ絶対だ。

 ざっくり説明しますと『ナイトメア・ビフォア・クリスマス』を筆頭にティム・バートン作品で楽曲制作をしているダニー・エルフマンのオーケストラコンサート。ティム・バートン作品の映像&ティム・バートンのスケッチと絵コンテとともに楽しめるという最高のコンサートなのですが、結構前には定期的に開催してくれていましてね。『ナイトメア・ビフォア・クリスマス』なんかはシネオケもしてくれている。しかも、ダニー・エルフマンはジャック・スケリントンの声優だったりしますから、神の生歌を聴けるんですか!?と震えるほど光栄な場である。
 以前の日本でやったコンサートは全て欠かさず参加していたりするのだが、以前のブログでも感想を書いとけば良かったな。しかも、今回のは本当に直前まで開催を知らなくてでてすね……チケット戦争に参加すらできなかったんだよ。一生の不覚だ。1月くらいの俺を殺して。

 だが、気づいた公演3日前にも関わらず、前方ブロックが空いてんじゃーん! もう速攻で取ったよ。意味の分からない先行チケット代金という手数料抜きでいいんか。たぶんチケット支払い逃した人がいるんだろうけどありがとうな!

 さて、当日。
 乗り換え案内に従って行くよ。電車遅延で行き先変更されているよ。無理矢理休み取ったから電車で爆睡だよ。――どこだここ。
 うん、こういうことを良くやる。リカバリーはできる。人間なんかいつだって出たとこ勝負さ。
 予定より遅れたけど無事に着いたよ。でも、後の祭りだよ。物販は長蛇の列だから休憩時間に狙うよ。

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 先に言っちゃうと、欲しかったダニー・エルフマン実写ストラップは休憩時間には売り切れてた。いや、ストラップなんかつけないんだけど、ダニー・エルフマンが欲しかったんだ!

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 しゃーない。けど、列に並ぶのが苦手だから売り切れることなんか知らずに、唯一持ってるぬいぐるみのスパーキーを持ってきたので俺も推し活してみた。ちなみに俺のパソコンデスクトップは『フランケンウィニー』公開時に日本で展示されたストップモーション人形だったりする。
 好きなんだよ。……でも、こんなことをやってる場合じゃなかったんやw

 席に座って開演までワクワクで待つ。
 隣のお兄さんが椅子にずり落ちるように座る人でしたが、開演前に電源をちゃんと切るいい人だった。もうそれ当たり前に行なってくれるだけで賞賛する。

 ちょっと細部の記憶は曖昧ですが、『チャーリーとチョコレート工場』の曲から映像はティム・バートンメドレー。ステージ向かって左側、ヴァイオリンがよく見える席だったのでめっちゃ楽しかった。やっぱオーケストラは演奏も観たい。
 流れとしては、スクリーンに作品タイトル、本編映像またはティム・バートンスケッチや絵コンテが流れるなかで曲を聴いていくのですが、途中で渦巻き? 幾何学模様のような絵柄になるとそこからは音楽に完全集中できる。
 この案配が最高だと思うんだよな。ユニコーンオーバーロードの時は映像から目が離せなかったの本当に勿体なかった。

 僕はティム・バートン作品が好きだと言っていますが、はっきり言ってしまうと全ての作品は観ていない。にわかやないか。でも、完全無欠のファンにはなかなかなれない。
『ピーウィーの大冒険』の音楽好きなんですけど、毎回どんなさ宇品なのか想像しながら聴いてる。『ビートルジュース』もしかり。あ、『ビートルジュースビートルジュース』も観に行けてないや。

 僕が観るようになったのは、たぶん『スリーピー・ホロウ』から。この手の作品が好きなのは言わずもがなですが、首無し騎士だぜ嫌いなわけがない!
 ここのコーラスのボーイソプラノ、2人だったのかな? すげーな、かっけーなと聴いているときにアンコールの内容を思い出すというセルフネタバレを受けたのは内緒w お前の敵はいつだってお前自身だww

 観ていない作品では『マーズ・アッタク!』が観たい。ちょっとGWにDVD買ってくる。『バットマン』は観た……かもしれんが、ヒース・レジャーの出る『ダークナイト』の方が好きだったりする。でもなー、キャットウーマンのとこは全然覚えていなかったから観てないのかもしれん。これも一緒に探してこよう。

 確かこの辺りで休憩へ。
 急いで物販。ストラップ売り切れ。でも、来ちゃった以上はなにか買わねば。パンフは買わない。冊子媒体をもう増やせない。じゃあ、ロンTで。……6,500円とは思わんかった。俺の来月の小遣いは消えたw

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 でも格好いいんだぜ。腕部分にはカタカナでいろいろ書いてあるw

 ずり落ち座りのおにいさんとは反対側の隣、外国の方だったのだが、バットマンの時に携帯をめっちゃ見る人でな。時間が見たいならアナログ時計がいいぞ、と時計好きとしてオススメしたいのだが、休憩時間中に彼女とイチャイチャしていた。そして、後半は戻らなかった。
 え、ここから神がかってるのに聞き逃していいのか!!

 再開は『ウエンズデー』から。
 シーズン1は観ています。僕はどーしても映画『アダムスファミリー』が好きすぎて、ラウル・ジュリアがいないと寂しくなったりフェスターおじさんがこんな弱いわけない。あの人はなにやってもしなない不気味さが最高なんだとか語ればいくらでも語りますが、そんなに印象がない。恋愛要素は2くらいがいいとか思った気がする。作品の感想はもっとちゃんと細かく感想を書いていこうね。

 その後に来た『コープスブライド』でテンションがやばい。僕はビクターが引くピアノ曲が好きでね。骸骨たちの結婚式や物語の内容を一気に思い出して不覚にも泣きそうになる。エミリーと連弾するところとか、映像なくても脳内再生できるぜ。
 次は『ダーク・シャドウ』だったか、『フランケンウィニー』だったか。『ダーク・シャドウ』も内容は記憶にないが、好きなドラキュラではなかったと思う。一緒に観に行った人と口論した覚えがある。『フランケンウィニー』は犬を飼うようになってから改めて観ると、ヴィンセントの気持ちがいたい。方法があるなら俺もする。スパーキー蘇生シーンの後でティム・バートンのスパーキースケッチを音楽に合わせて観せられると情緒不安定になるよ。

 いよいよ来たぜ『シザーハンズ』!
 はっきり言うぜ、たぶん『シザーハンズ』は観てないの。年代的に見損ねていて、それなのにこのコンサートに何回も来てるから僕的にはサンディ・キャメロンがエドワードそのもの。
 ゲストヴァイオリニストのサンディ・キャメロンがエドワード衣装で超絶速弾きを披露してくれる。めっちゃ魅せられる。もう本当に楽しげに弾く人だからこっちまで楽しくてな。一瞬たりとも彼女から目を離すことなんかできなかった。

 そのまま行くぜ『ナイトメア・ビフォア・クリスマス』!
 何度も同じ映画に行くことを嫌う俺が何度も観まくり、そしてこのコンサートに行ったほぼ全員が大好きであろう映画だ。ちなみに俺はこの日、市長のTシャツ着てたw
 もう来ちゃうんかもう来ちゃうんかと用意されたマイクスタンドにダニー・エルフマンが登場!「Jack's Lament」を歌った瞬間、ジャックだって誰もが思ったはず。コロコロ変わる表情やコミカルな動きも全部引っくるめてジャック・スケリントンがそこにいた。
 もうダニー・エルフマン主演で実写ナイトメア・ビフォア・クリスマスやって。

 1曲終わって席につくダニー・エルフマン。
 手をぽんぽんしたり、足でリズム取るのかわいいとしか言えん。なんて言えば伝わるかな? 右足キックキック、左足キックキックみたいなリズムの取り方してて本当にかわいいとしか言えん。

 音楽で分かっていたぜ次は「What's This?」
 日本語版ではジャックが「なんだ!?」ってクリスマスタウンにびっくりしながら見て回るシーンの曲ですね。もうここもジャックそのもの。映像と同じ動きしてくれるからジャックにしか見えない。
 続いて「Jack's Obsession」ではジャックの台詞である今年のクリスマスは俺らがやるぞ的なことも言ってくれて震えた。俺にもっと英語力があればきっと泣いてた。
 で、最後に「Poor Jack」へと続き、物語上でのジャックの失敗まで演奏してくれる。ここでも本気で凹むけどすぐに復活するジャックを完全再現だ。無理してでも来てよかった。三日前の俺グッジョブだ。

 ここでダニー・エルフマンと指揮者のジョン・マウチェリが退場。
 でも、アンコールの内容を俺は過去の俺から受けているからわくわくしてるだけ。ここは毎回恒例なんでな。

 ジョン・マウチェリが一人の少年を連れてきて、前回来た時のコンサートでここでソロを歌う少年のお母さんが席近くにいたことを思い出す。ここからは「アリス・イン・ワンダーランド」だぜ。
そんでもって僕は「Alice's Theme」が好きすぎて当時ずっと聴いていた人間なのでこの曲は毎回震える。ボーイソプラノの少年はすごかった。あんな早口英語僕には絶対歌えん。でも当然だよな、選ばれしボーイソプラノだもんな。緊張しているのが少しでも分かるからか、スクリーンの映像で顔をアップにしないところに会場の優しさを感じた。
 映像ではアリスの冒険を振り返る。もう、この時のアン・ハサウェイ綺麗すぎませんか。

 そしてダニー・エルフマンがやって来ての「もう一曲?」と流暢な日本語で行くぜ「Oogie Boogie's Song」!
 ダニーはジャックなのにブギーも完璧、完全再現である。ここさ、スクリーンはダニーをアップにして映してるんだけど、そこは違うんだよ。もうちょっと離してくれればブギーなダニーが指揮ジョン・マウチェリにちょっかいをかけているのがよく分かったはず。前の席でよかった。途中のサンディパートをサンタ帽を被ったジョン・マウチェリが歌うのもお約束の流れなのですが、この長年変わらない二人の関係もよかったな。かつて子どもだった僕もいい大人なので2人の年齢も高齢になってきていますが、もっとずっと続けてほしい。でも、サンディ・キャメロンは年齢を感じないくらい若々しいのすげー。

 全ての演目が終わってスタンディングオペレーション。2時間30分くらいだったかな? 何はともあれ、最高の時間でした。ここ何年かで一番楽しい時間だった。また演って絶対行くから。
 無理したせいで帰りと翌日は死んでましたが、どんなことも一期一会だからな。会えるなら行くんだよ!

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 最後、帰り際に見つけたスタッフさんの案内ボード。
 こういう小さいこと一つ一つに至るまで最高のコンサートでした。でも出来れば、グッズ通販が欲しかった。以前にナイトメア・ビフォア・クリスマスのシネオケの時は売り切れ商品に限って当日申し込みのみの通販があったからそれ欲しかったなー!







公演名 ティム・バートン&ダニー・エルフマン映画音楽コンサート2025
公演日時 2025/4/26(土) 17:30開演(16:30開場)
     2025/4/27(日) 12:30開演(11:30開場)
     2025/4/27(日) 17:30開演(16:30開場)
会場  東京国際フォーラム・ホールA



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