2022年07月23日

オーバーロード15 半森妖精の神人 [上]



(――昔より、少し思い出す回数が減ってきた、ような気もするな)


 やっとこさ『トップガン マーヴェリック』観てきた。今月は週1で映画観れているという俺的にグッドな展開だが、もう夏の日中には動けなくなってきたのでそろそろ厳しいか。
 しっかし、今日ほど隣人ガチャが酷かったのは初めてかもしれない。間引きで一席開けた隣で朝マックを食うわ携帯開くわ腕を振りまくるからアップルウォッチ反応してその度に光る……。くそぅ、あんまり集中できなかった。俺も朝マック食いたくなったじゃんかよぅ。


■あらすじ
 アインズは有給休暇と宣言してエルフの国へと向かう。かねてより懸念事項だったアウラとマーレの友達作りが目的なだけだったのだが、既に魔導国の王である身の上で個人的な休暇などとい戯言が通用しなくなっていることに本人だけが気づかないままダークエルフの村を目指す。
 一方、魔導国を警戒するスレイン法国は先にエルフの王を打倒するために大攻勢に出ようとしていた。そんな中でエルフの国へとアインズとともに訪れ期待されたアウラはアインズに褒めて貰うためにも、ダークエルフの村へと侵入して信頼を勝ち取っていく。

 
■感想
 久ビザのオーバーロード新刊! 今回は上巻ですが、下巻は今月末なので時期が分かるとゆっくり待てますなー。
 アニメの方、既に4期が始まっているので観てみましたが、相変わらず私の好きなシーンはカットされている。ほら、お前たちはぶくぶく茶釜の特別とか冒険者組合に隠れていた男の話とか。くそぉ、また小説読み返しちゃうじゃんか。

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 そんでもって、ただでさえ既存巻の10th限定カバー羨ましいのにどうしてパンドラズ・アクターのだけもらえるんだよ。こんなん1冊だけでもあったら全部揃えたくなるじゃん! ……ま、私物を減らさないといけない私には関係ないんですがねー。

 さて、本編。
 ナザリック第六階層、以前ワーカーたちが攻めてきた時にエルヤー・ウルズス――エルフ3人を奴隷のしててハムスケに倒された奴がいたんだが、その時に保護したエルフに情報を得るために接触する。
 個人的にここが一番面白かったかな。ナザリックの食堂のことが分かったり、誰かに美味いものを提供する瞬間は楽しい。ま、食堂の料理長は出てきた意味が分からんが。
 アルベドに有給休暇宣言してマーレの発言に一悶着あるが、やっぱりアルベドには怖ろしいものがあるな。異様にデミウルゴスを警戒しているし、ここに悪魔ラナーはどう絡んでくるんかねー。

 法国とエルフの戦いで火滅聖典がエルフの子ども一人に翻弄されつつもやっとこさ倒すと、エルフの王が現われて全滅するのだが、ここで法国の人間至上主義で他種族死すべしな思考は理解していたはずなのだが、ちょっとだけその考え方に思うところがあった。
 ちょっと早いが今回のお気に入りはここ。
 死ぬ間際、火滅聖典のヒュエンは最後のあがきで数秒の時間を稼げたことに安堵して思う。
 

 これで誰一人として国に戻れないということはまず起こり得ないだろう。ならばそれはシュエンの敗北にしかすぎず、法国の敗北ではない。 


 こういう考え方は嫌いじゃない。

 あとはアインズ様と双子によりダークエルフの村への潜入計画なのだが、今回のは途中までなので仕込みの時期なんだろうな、って感じ。
 この辺りの主的魔獣をアウラが従えて、わざとダークエルフ村を襲撃→ピンチに助けるアウラが丁重にもてなされる計画はいいんだけど、その村のダークエルフが変な方向にアウラを神格化してしまい、アインズ様的にも嫌な展開になっているのだけど、それ以前にダークエルフの名前が、アップルとかブルーベリーなのね。私の貧困な頭じゃダークエルフなんか果物なのか分からなくなってきてしまって……これ、下巻では脳が修正してくれるかな。

 上巻だけでは面白いかの判断はできませんが、次は番外席次とか出てくるみたいだし、もう発売まで1週間後だし、ゆっくり待とうと思います。








オーバーロード15 半森妖精の神人 [上]
丸山 くがね (著), so-bin (イラスト)
KADOKAWA (2022/6/30)
posted by SuZuhara at 22:23| Comment(0) | 小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年07月16日

ファイアーエムブレム無双 風花雪月 赤焔の章



「私を守り続けるということは、ずっと私の一番そばにい続けるということよ」


 めちゃくちゃ久しぶりに携帯の機種変をした。面倒くせぇな、おい!FGO引き継ぎに行くまで時間かかって(引き継ぎがではなく、他設定を変更するのに)もう全部辞めてやろうかと思ったくらいだ。いらんアプリ消すのもなー、めんどい。結局料金値上がりとかしちゃうし、意味あったんかなーとちょっと自己嫌悪中だ。


■あらすじ
 主人公は在籍していた傭兵団を灰色の悪魔と呼ばれる傭兵に壊滅され、自身もその戦闘中に不思議な力が目覚めてなんとか生き残る。同時に自分の頭の中に響く声・ラルヴァとともに復讐を誓うのだが、途中に出会った士官学校の三学級の級長たちとともに盗賊対峙をしたことから謝礼としてガルグ=マク士官学校の生徒として学ぶ機会を得る。灰色の悪魔と戦える実力をつけるためにも提案を受け入れた主人公は三学級から自ら選んで彼らと共にその先に起こる戦争へと身を投じていく。

 
■感想
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 やー、黒鷲の学級終わったぜ。ちょっと支援回収とかでうろうろしてたから時間かかってるけど、ほぼ70時間は自分でも驚いた。エガちゃんもだけど黒鷲はみんな好きだからな、いろいろやりたくなっちゃうのだよ。

 さて、体験版後の流れをざっくり説明。
 こちらでも戦争を吹っかけるエーデルガルトはディミトリの国ことファーガスに乗り込む。その前にクロードのいるレスターも蹴散らそうとする。強者の暴力は素晴らしいね。
 クロードの策で撤退とかさせられると悔しいけれど、楽しくなっても来てしまうのだが、闇蠢のちょっかいとかだとげんなりするな。早い段階でアランデル公と手を切れたと思ったら、そう簡単な話じゃない。

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 ディミトリとの初回戦闘の時、引き抜いたアッシュを出した上にアッシュにイングリットを殺させた自分は最低だと思う。でも他意はなかったのよ。

 そんなこんなでエーデルガルト侵攻は概ね上手く行くが、同時に多くの邪魔も入る。そんな中でシェズ――あ、主人公と先生はデフォルトネームでやってます。シェズは即戦力で手柄を立てていく。エーデルガルトの暗殺未遂とか救っちゃうが、そこに至るまでエガちゃんヒューベルトは実は信頼していなかったんだって。

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 2部になるとエガちゃんとクロードが手を組んだ。

 (つд⊂)ゴシゴシ(;゚Д゚)…?!

 正直よう分からんかった。
 いや、意味は分かるよ。でもクロードが帝国と同盟を結んだっていうことがだよ。
 この辺が気になるので今は金鹿やってる。キャーホルストサーン!

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 帝国の双璧が、フェルディナントが父を断罪するに至るまでは面白かった。
 あと途中で灰狼のメンツも引き抜いていたので、ハピかわいいよバルタザール金もっとクレ、と楽しく進んでいく。


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 このハピ支援が好き。今回ハピとED迎えようかと思うほどだったが、ペトラの破壊力がすごすぎたのでペトラにお手紙貰いましたがね。

 途中、先生とジェラルドを仲間にできるイベントがありもちろん仲間にしたのですが、先生とシェズに関しては結構なぞが残ってるんだよなー。

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 こういうの見ちゃうと、先生にとってはこの世界線の方が幸せなのかなと苦しくなっちゃうんだが。

 その後、ディミトリを追い詰めたあたりでシェズの中のラルヴァが暴走して先生を襲い、ラルヴァがソロンを襲ってかつての級長たちとシェズはザラスの闇へと引きずり込まれていった。

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 ここでは所謂自分との戦いがあって、乗り越えると最終局面へ。
 レアさんとアランデル公倒してお終いでしたが、相変わらずその後まだまだ戦争は続くで終わってしまった。

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 この最後のやりとりがすげー好き。また黒鷲行きたいな!

 しかし、無双ゲーとしては少々やりにくい。
 時間制限と撃破数ノルマあるくせに敵が少なかったり、待機命令ができずに気がついたら知らんとこ行ってる仲間とかぐぬぬだった。常に金欠とかね。前作はとりあえずドラゴンに乗せとけだったが、今回はむしろドラゴンは移動時のみとか使い方が違うのが面白かったかな。うちのベルナデッタは強いぜー。
 けど、今回はモニカもいるしでエーデルガルトに対して特別感というか、シェズがいなくなったらエガちゃんは痛いだろうが止まらないんだろうな。すぐ対策取るんだろうなとでも言うか、仲間の1人って親密度しかなくて師好きすぎてポンコツになるエガちゃんに会えなかったのがかなしいな。



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 では、金鹿攻略に戻ろう。
 赤でのこのシーン好きだー。











ファイアーエムブレム無双 風花雪月
コーエーテクモゲームス(2022/6/24)
posted by SuZuhara at 22:07| Comment(0) | ゲーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年06月12日

ファイアーエムブレム無双 風花雪月 体験版



 三つの国、三つの運命、もう一つのあなたの物語。


 人嫌いなので深夜とか早朝とかに行動する事が多いのですが、真っ暗の早朝3時頃に「あーーー」言いながら走るおじいちゃんに遭遇する。
 ここで閃くゲーム脳。これはゾンビだ、ホラーゲームによくある奴だ!
 そんなこんなで擦れ違わないように道を変更するが、ついてくる。が、走っているのに足が遅い。そして自分は歩くのクソ早い。無事振り切る。
 遠くから聞こえた「元気でねー」の声は何を意味していたんだろうか……なぞだ。


■あらすじ
 傭兵である主人公はとある仕事でジェラルド傭兵団と遭遇し、灰色の悪魔の手によって所属していた傭兵団は壊滅してしまう。
 ラルヴァと名乗る存在の力によって生き延びた主人公はジェラルド傭兵団を探す途中で士官学校の級長3人と出会い、成り行きで手を貸したことからガルグ=マグ士官学校へと入ることになり生徒として3クラスの級友たちと共に過ごしていくことになる。

 
■感想
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 うえーい、体験版来てるじゃんかー!と勢い勇んでプレイ。3クラス分でもう計21時間とかやってる時点で、ゲームすると廃人と言われてたのが懐かしくなるな。

 データ引き継ぎように黒鷲組だけは支援Cと15レベルまで上げてある。カスパル拳闘士、メイジ組のモニカ、ドロテアが楽しい。そしてソシアルナイトの有能さを初めて感じたねw

 ちょっと心配だった新主人公のシェズですが、今回はデフォルトネームで行くのでベレトスも然り。思いの外馴染んでいたので嫌悪感はなかった。
 そりゃあ、先生があんなに苦労したのにベレトスに会わなければ、エガちゃんディミトリはまともなルートに進めるのかって思わないこともなかった。でも、同級生だからこその信頼感ってのが上手く前作との棲み分けができてると思う。

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 このメンツにシェズが入れていることが嬉しいんだよ。
 あ、自分は基本男主プレイです。先生EDあるかもとレス先生選択しましたが、エガちゃんとの組み合わせを考えるならレト先の方が――ああ、エガちゃん両刀だから大丈夫だ、と自分安堵とかしてて笑った。

 男主はストレートにいい奴ですね。個性はあるけど癖はない。自己投影派じゃないので受け入れられたけど、このあと女主でやるとこっちは反対に癖が強いかんじでしたね。
 青獅子は女主で……いや、オレはイングリットを嫁にしたい。黄鹿こそ女主で……いや、ヒルダを嫁にするんだ。……もう5、6週目くらいにはできるんじゃないかな。

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 ストーリー的には学級選びまでは共通。
 イエリッツア先生が担任になったこともあり、エーデルガルト暗躍によっての課題・モニカ救出へと向かうことになる。
 お、この子知ってる。ニセモノだった子――本人クッソ面白いんですけど!!
 エガちゃん大好きなのでヒューベルトとバチバチしてるかと思えば、ドロテアのファンだったりと濃いキャラしてんなw うちではドロテアと並んで強メイジ。てか、魔法による範囲攻撃つえええ。

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 ちょっとウザい子かなと思ったこともあったが、ヒューベルトとの支援でちゃんと周りが見えている事も分かったし、これからが楽しみだ。

 今は副官との連携技が楽しいのでいろんなパターンを試し中。今のところシェズとクロードの掛け合いが好きかな?
 確か「オレが道を切り開く」「ならオレが道を広げる」だったかな?エーデルガルトとフェルディナントとかも好きです。
 兵種でアクション変わっていくから本当に製品版たのしみだなー。

 では、今回のお気に入りへ。
 掛け合いで面白いのはやっぱり青獅子幼馴染みコンビだったりするんだよな。今回は訓練でシルヴァンとイングリットを組ませたときの会話。

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 他にはフェリクス支援の幼馴染み評とか好きですね。
 ただこの辺のイベントは周回時に回収すべきなので黒鷲以外はあんまやらない方向で。
 でも、今回支援上がってもイベントなかったりするキャラあって悲しいなー。






ファイアーエムブレム無双 風花雪月 TREASURE BOX
コーエーテクモゲームス(2022/6/24)
posted by SuZuhara at 16:03| Comment(0) | ゲーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年05月15日

ReoNa Acoustic Concert Tour 2022 “Naked” KT Zepp Yokohama 5/13


 夕方から豪雨だと言われる中、行ってきました。KT Zepp Yokohama自体は初めて行ったのですが、コーエーテクモ見てこようくらいの軽い気持ちでした、初めは。

 仕事の関係でギリギリ、とは行っても15分前には着くくらいの予定だったのですが、まさかの電車が止まる。しかも理由が「線路内に歩行者がいるため」。
 ……ちょっと待てや、事故や支障物ならどうしようもないが人ってなんやねんっ!
 おかけで1曲目は聴き逃しましたが、すげー楽しかったので今回はその感想です。

 ネタバレになるので一度畳みます。



Naked (完全生産限定盤)
Reona
SACRA MUSIC(2022/5/11)
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posted by SuZuhara at 11:47| Comment(0) | イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年05月05日

山田金鉄短編集 全軍奮闘!



「始末できたかよ、オレのダチは」


 やらなきゃならないことはあるが、なんともまあやりたくない。ぶっちゃけ興味ないんだもんそれ。
 そんなことやるくらいならもっとやりたいことあるんだいと思うけど、アレやらなきゃ次に進めんことも分かってるので、この記事書き終わったらやります。ええ、たぶんきっと、やるんじゃないかなぁ。


 今回は『あせとせっけん』の作者・山田金鉄さんの短編集。全軍奮闘っていいな、まさにそんな感じ。
 このブログでっていうか、あせとせっけんについて私が語ったことはないと思うのだが、ちょっとエロいが大丈夫なら全ての人にお勧めしたいグッドなラブコメです。最終回の結婚式からコミック描き下ろしの後日談とか、麻子さん本当に良かったなーって見守ってきた身としては感慨深くなる。名取さん、そこ代わって。でも、名取さんほどいい男にはなれねぇ…っ!っつう素晴らしい二人の話。
 まあ、私としてはもっと石けん作りに関してとかもピックアップして欲しかったり、今ならば液体だけでなく泡石けんとか名取さんがどう思っているのかとは知りたかったりするのだが、そこはどうでもいい話。

 2月に実写ドラマがやっていましたが、自分はドラマの方はダメでした…。匂いを煙で表現していましたが、どうにも受け入れられなくて。ま、これもどうでもいい話。

 閑話休題。
 短編集はそんなあせとせっけんの描き下ろしを含めた6編。自分が読んだことあったのは『ウルフ&ラビット』と『テレワァク与太話』。
 このウルフ&ラビットが好きだったんですよね。治安の悪い町でビビリ主人公・一兎とマフィアのボスの娘・狼子の話。私はなんというか主人公が強いとかチートよりも、弱かろうとも自分の手札で戦う奴が好きなのでビビリでも好きな子のために戦う一兎とゆるふわ系なのに身体能力高すぎるハラペコ狼子の関係が好きなんだよなー。
 テレワァク与太話の方は、ちょっと笑い事じゃないくらい社畜度が似てるのと、テレワークできるってのが羨ましい。嫁見つけやがって羨ましいけどおめでとうこんちくしょうっ!である。

 順序があべこべになっていますが、これからは収録順に『鉄腕ワビスケ』。
 読んで思ったのは世界観がJUNK HEADっぽいな、と。いや、私がこの映画を1年くらい前に観てるってだけで上と下で世界が違ってってとこが……いや、こう書くとそんな乙女ゲーを昔やったな。タイトル思い出せないけど、スチームパンク的な部下が狂うと楽しかった作品…。
 なにが言いたいかというと、物語的にめっちゃ好き。主人公陣より周りのメンツ、ハグさんとか濃いキャラ素晴らしい。解説にある裏設定とか読むの大好きなんでもっと読みたいです。

 次は『テンカの花嫁』。
 ド貧乏ヤンキー・天下の家のタンスより花嫁修業に現われたスペース花嫁・リンリン王女。まあ、手違いで天下のとこに来たって奴なんですが、親もいなかった天下に家族の温かさを与えてくれるが、間違いだったから秘密知られたコイツ殺さなきゃ展開になる。なるほど、素晴らしい。
 この話が一番好きですね。天下がストレートな主人公なのと、天下の取り巻きだと思われているダチたちもめっちゃ格好いい。リンリンはかわいい。めっちゃかわいい。
 でもね、リンリンが言ってた「私はまだ有事のための戦闘技術はないんですが…」ってとこ……え、パーフェクト花嫁気になる。

 次にウルフ&ラビットが続き、『もののけ番長ムラマサ』。
 内容はタイトルで分かるが、めし屋での妖怪勢揃いな様子を見るとわっくわくする妖怪超好き。解説を読むと感慨深くなるけど、シンプルな展開だけど魅せ場もあって纏まっている、短編として完成したお話でした。

 一時、物語についてかじったことがあるんだけど、続くとかまだまだ終わらんよ、な話は物語としてはいかんというもの。詰めるだけ詰めても風呂敷どんだけ広げようとも、まず一作として完成していなければ価値はないとまで言う人がいた。
 そんな悲しいことは認めたくないと当時の自分は思ったけど、今の自分は最後まで付き合えるか分からないからまずお前を教えてくれって思ってる。昨今は1巻無料が多くてたくさん読んだけど、1巻で無理だったり1話で無理だったり、1巻おもろいから最新刊の37巻まで買っちったやべーってなったり。
 
 だから、ムラマサは掲載時に読んでいたら続きというよりもきっと作者さんの名前を覚えるってことをした作品なんじゃないかなって。またこの人の漫画読みたいなって。

 最後は『Meets SEKKEN』。
 あせとせっけんの物語開始前日譚、就活生麻子さんと名取さんのニアミス。名取さんのせっけんがきっかけで出会った二人だったが、麻子さんが会社・リリアドロップに入るきっかけも名取さんだったとか……全ての行動は未来の嫁に繋がっているとかバカなことを思った運命感じる話でした。
 ただ他作品に比べても短いから、あせとせっけん目的で買うと少しがっかりするかもしれないので注意。

 いやー、面白かった。
 今の自分は物を持たない方がいいのだが、これは実物の本で欲しくて本屋まで買いに行った甲斐があった。これからもひっそりですが応援していきます。

 では、今回のお気に入りへ。
 テンカの花嫁より、天下の姿を真似たリンリンの家の執事が秘密を知った天下の仲間たちを始末しに行ったところ、すぐに違うと気づいた仲間たちは言う。


「天下はオレらのボスじゃねぇよ」
「オレらが勝手にくっ付いてってるだけだからな」

 
 瀬戸さんかっけー!
 いや、天下の仲間のヤンキーたちは瀬戸さんだけ毛色が違ってかっけーのですよ。最後の一枚絵も楽しげで、これは珍しくリンリンの隣よりも天下たちとファミレスに行きたいと思う。ポテト食べたい。







山田金鉄短編集 全軍奮闘!
山田金鉄
講談社 (2022/1/21)
posted by SuZuhara at 10:47| Comment(0) | 漫画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする